SAVE JAPAN プロジェクト 2015

レポート

【レポート】いきものたちの夏休み~石鎚に住むいきものたち~

2015年08月13日(木)実施
  • 昆虫・その他
  • 森林

レポート

今回のプログラムは、直前まで雨でしたが、ロープウェイで雲を通り抜け、成就社に着く頃には晴れ間がのぞく中での実施となりました。

 今回は、観察を始めてすぐにアサギマダラが好む植物が群生しているあたりでアサギマダラを発見し、捕まえて観察することができました。アサギマダラは、足が2本退化して、昆虫だけれども4本足で生活しているということや、羽の青い部分には鱗粉がないことなど、初めて知る参加者も多く、昆虫の生態の不思議に興味深く聞き入っていました。

 捕まえたアサギマダラは、決められた方法でマーキングして放し、マーキングによる研究の方法やアサギマダラの分布などについても学びました。

 途中には、大きな木が倒れた後に周辺の様々な木の幼木が生えてきているところが観察でき、森の再生の経過を見ることができました。また、経過年数による植生の移り変わりについても説明があり、一言で森林の保全といっても、自然界の長い時間の中で行われるプロセスをよく考えて手を入れる必要があることを学びました。




当日のスケジュール

9:00  JRいよ西条駅集合、バスにて移動

9:40  石鎚山ロープウェイ乗り場到着

10:00 石鎚山ロープウェイ乗車

10:10 成就社駅から成就社に向けて出発

10:30~13:00 成就社周辺にて観察

13:00~13:50 昼食・アンケート

14:40 ロープウェイ乗車

15:30 JRいよ西条駅解散

実施内容

西日本最高峰の石鎚山には、標高1400mから1700mにかけて、ブナが生育しています。今回の観察会では、石鎚山中腹の成就社周辺で、アサギマダラ(蝶)や石鎚の森の植生について学びました。

このイベントで得られたこと

森林の植生や、大木が倒れた後の再生のプロセスなどを観察することができ、石鎚の森の特徴を詳しく知ることができた。

参加者の声

  • 石鎚でしか見られない昆虫やブナ林など自然に触れられた。(40代男性)
  • 笹原の端の地にたくさんの幼木が育っていること、1年後はどうなっているのでしょうか。(60代女性)
  • 自然の中を歩きながら、生き物や植物の詳しい説明や面白い話を聞けてよかった。(50代男性)
  • 質問すれば植物でも昆虫でも鳥でも答えてくれるので一家にひとりこのガイドさんがほしいと思いました。(50代女性)

イベント実施結果

参加者数
25
アンケート回答数
24
参加者満足度
87%
実施してよかった点

今回も幅広い年代からの参加があったが、初めて参加する小学生や親子に、何度か参加しているシニアグループが話しかけ、一緒に観察していたりするなどの交流も生まれていて、環境に関する知識だけでない価値が生まれていた。

また、アサギマダラは全国で観察されており、マーキングなどの研究手法にも触れてもらうことができた。
実施して苦労した点

標高1400m付近で実施するため、気温や天候が市街地と異なり、予想しにくい点。

道が細いので列が長くなり、後のほうは説明が聞きにくく、2回に分けて説明するなどの工夫が必要だった。

特に寄付が活きたと感じた点

共催する2団体からスタッフを出すことができ、通常の観察会よりも多い人数を受け入れることができた。