未来へつなぐ春日山原始林の価値と魅力
2018年02月24日(土)実施
レポート
世界文化遺産「古都奈良の文化財」、特別天然記念物という2つの価値が認められている春日山原始林。歴史的な価値と魅力について、春日大社宮司による講演と、行政、教育、企業、市民団体の立場の意見を共有する事を目的にシンポジウムと春日山原始林ツアーを実施しました。
当日のスケジュール
【第一部】シンポジウム「未来へつなぐ春日山原始林の価値と魅力」10:00〜12:00
あいさつ 反田博俊
10:00〜10:45 基調講演 『神様とともにある森 -春日山原始林-』
春日大社宮司 花山院弘匡(かさんのいんひろただ)さん
10:45〜11:05 取り組み紹介
・春日山原始林の保全について
奈良県まちづくり推進局理事兼観光局理事 中西 康博さん
・春日山を未来へつなぐ活動について
春日山原始林を未来へつなぐ会事務局長 杉山 拓次
11:05〜11:15 休憩
11:15〜12:00 パネルトーク「未来へつなぐ春日山原始林の価値と魅力とは」
ショートプレゼン:SAVEJAPANプロジェクトの取組について
損保ジャパン日本興亜(株)奈良支店 高津隆一さん
ESDの視点から見た春日山原始林の価値
近畿ESDコンソーシアム 中澤静男さん(奈良教育大学次世代教員養成センター准教授)
パネルトーク 行政 中西康博さん
教育 中澤静男さん
企業 高津隆一さん
市民 杉山拓次
コーディネーター:反田博俊(奈良NPOセンター理事長)
閉会の挨拶 遊津隆義(春日山原始林を未来へつなぐ会会長)
【第二部】歩いて感じる春日山原始林の魅力 13:00〜15:30
ガイド:春日山原始林を未来へつなぐ会
・コース 春日山遊歩道北部
*正式参拝後、第一部会場にて各自昼食、出発
実施内容
■基調講演 『神様とともにある森 -春日山原始林-』
春日大社の宮司、花山院さんより基調講演をいただきました。子どもの頃から春日大社、春日山に暮らし、四季のながれを過ごしてきたというエピソードから、春日山がなぜ神山として信仰の対象になったのかなど、春日大社の宮司さんだからこそ知りうるお話しをいただきました。
現在、春日山原始林は春日大社の管理ではなく、国、奈良県の管理となっている状況もあり、元々は春日大社が守ってきた森であるけれど、これからの時代は、私たち市民が大切に守っていく必要があるというお話しをいただきました。
■取組紹介
・春日山原始林の保全について
奈良県からは、奈良公園行政に深く関わってきた中西さんからお話を伺いました。中西さんも昔から慣れ親しんだ奈良公園への熱い思いから、行政マンとしてできることとして「世界に誇れる奈良公園」を目指した『奈良公園基本戦略 』の策定に関わったり、これまで中々進んでこなかった春日山原始林の保全についても『春日山原始林保全計画検討委員会』を立ち上げるなど、積極的な取組みについてお話しをいただきました。
・春日山を未来へつなぐ活動について
春日山原始林を未来へつなぐ会からは、事務局長の杉山が、保全活動や普及啓発の活動のほか、これからの取組みとして福祉分野との連携や教育分野との連携など、今後の取組についても紹介させていただきました。
■パネルトーク「未来へつなぐ春日山原始林の価値と魅力とは」
パネルトークでは、冒頭にショートプレゼンとして、損保ジャパン日本興亜(株)奈良支店の高津さん、奈良教育大学の中澤さんより、お話しをいただきました。
高津さんからは、本プログラム「SAVEJAPANプロジェクト」についての説明をいただいたほか、損保ジャパン日本興亜の企業としての取組についてご紹介いただきました。
中澤さんからは、ESDの視点から春日山原始林の価値についてお話いただきました。SDGsとESDの位置づけや特に春日山原始林については『世代間の公平』という視点でまず知ることから始めることが重要というお話しをいただきました。
パネルトークは、奈良NPOセンターの反田理事長のコーディネートの元、春日山の価値をそれぞれに伺いました。中西さんからは、現在原始林内を走る有料道路(奥山ドライブウェイ)についても車両の立ち入りを制限し電気自動車(バス)などを走らせるような方向を目指したいというお話しや、中澤さんからは春日山原始林を未来へつなぐ会と連携して、春日山に関する授業づくりについての勉強会を進めていくというお話しもいただくことができました。
【第二部】歩いて感じる春日山原始林の魅力
会場で昼食を取った後、午後からは春日山のガイドウォークを実施しました。参加者は定員を超える参加をいただきました。
冒頭には、春日大社の正式参拝として、職員の方のご案内の元、春日大社の参拝と境内(特別参拝エリア)の見学を行いました。
その後は3班に分かれて春日山を歩きます。ガイドは春日山原始林を未来へつなぐ会の会員でガイド経験のある3名。
午前中の宮司のお話しなども踏まえて森を歩き、春日山の価値と魅力、また現在起きている問題について知っていただく機会となりました。
春日大社の宮司、花山院さんより基調講演をいただきました。子どもの頃から春日大社、春日山に暮らし、四季のながれを過ごしてきたというエピソードから、春日山がなぜ神山として信仰の対象になったのかなど、春日大社の宮司さんだからこそ知りうるお話しをいただきました。
現在、春日山原始林は春日大社の管理ではなく、国、奈良県の管理となっている状況もあり、元々は春日大社が守ってきた森であるけれど、これからの時代は、私たち市民が大切に守っていく必要があるというお話しをいただきました。
■取組紹介
・春日山原始林の保全について
奈良県からは、奈良公園行政に深く関わってきた中西さんからお話を伺いました。中西さんも昔から慣れ親しんだ奈良公園への熱い思いから、行政マンとしてできることとして「世界に誇れる奈良公園」を目指した『奈良公園基本戦略
・春日山を未来へつなぐ活動について
春日山原始林を未来へつなぐ会からは、事務局長の杉山が、保全活動や普及啓発の活動のほか、これからの取組みとして福祉分野との連携や教育分野との連携など、今後の取組についても紹介させていただきました。
■パネルトーク「未来へつなぐ春日山原始林の価値と魅力とは」
パネルトークでは、冒頭にショートプレゼンとして、損保ジャパン日本興亜(株)奈良支店の高津さん、奈良教育大学の中澤さんより、お話しをいただきました。
高津さんからは、本プログラム「SAVEJAPANプロジェクト」についての説明をいただいたほか、損保ジャパン日本興亜の企業としての取組についてご紹介いただきました。
中澤さんからは、ESDの視点から春日山原始林の価値についてお話いただきました。SDGsとESDの位置づけや特に春日山原始林については『世代間の公平』という視点でまず知ることから始めることが重要というお話しをいただきました。
パネルトークは、奈良NPOセンターの反田理事長のコーディネートの元、春日山の価値をそれぞれに伺いました。中西さんからは、現在原始林内を走る有料道路(奥山ドライブウェイ)についても車両の立ち入りを制限し電気自動車(バス)などを走らせるような方向を目指したいというお話しや、中澤さんからは春日山原始林を未来へつなぐ会と連携して、春日山に関する授業づくりについての勉強会を進めていくというお話しもいただくことができました。
【第二部】歩いて感じる春日山原始林の魅力
会場で昼食を取った後、午後からは春日山のガイドウォークを実施しました。参加者は定員を超える参加をいただきました。
冒頭には、春日大社の正式参拝として、職員の方のご案内の元、春日大社の参拝と境内(特別参拝エリア)の見学を行いました。
その後は3班に分かれて春日山を歩きます。ガイドは春日山原始林を未来へつなぐ会の会員でガイド経験のある3名。
午前中の宮司のお話しなども踏まえて森を歩き、春日山の価値と魅力、また現在起きている問題について知っていただく機会となりました。
このイベントで得られたこと
シンポジウム実施にあたり、春日大社を含め春日山に関わる他分野の方々を一同に会する機会を設けることができました。今後、春日山原始林の保全や普及啓発活動の中で必要な連携のキッカケを作ることができたこと。また、春日山原始林と春日大社のつながりについても多くの方に知って頂く機会になったと思います。
参加者の声
- シンポジウム:春日山原始林の価値というのが、今回よく分かりました。ただ単に山としか見てなかった事が恥ずかしくなりました。活動をもっと広めてください。
- シンポジウム:基調講演も含め、行政、教育、企業、市民いろいろな立場からのお話、取り組みについて聞くことができて良かったです。
- シンポジウム:春日山を守り続けるのは、地元の住民が中心になって活動することが大切。天然記念物を後世に残していく。
- ガイドウォーク:今日のように山の中を歩くのはとても久しぶりでした。その上色々なお話を聞けたので、楽しむことができました。
- ガイドウォーク:原始林を説明いただきながら、多様性や保護のあり方など勉強になりました。
イベント実施結果
- 参加者数
- 第一部シンポジウム:63人 第二部ガイドウォーク:32人
- アンケート回答数
- 第一部62人、第二部32人
- 参加者満足度
- 81%
- 実施してよかった点
- これまで会として研究者による講義などは実施してきたが、このような形のシンポジウムを実施する機会は初めてであったので、良い機会となった。また、春日大社や奈良教育大学などとのつながりを作るきっかけになったことは非常に大きい。
そのほか、これまで当会への関心のある方が中心であったが、別のチャンネルの方々にも春日山について知って頂く機会となった。 - 実施して苦労した点
- メディア等にも掲載依頼を行ったり、取材依頼などを行ったが中々実現しなかった。また、春日大社にもチラシを置くなど広報したが、こちらもなかなか伸びずに苦労した。ウェブサイトやSNSでも情報発信はしたものの、集客には中々繋がらなかった。
- 特に寄付が活きたと感じた点
- 会場の選定の際に春日大社の感謝共生の館を借りることや、春日大社宮司に講演をお願いすることができたのが大きかった。
- 主催・共催
- 共催 NPO法人 奈良NPOセンター
春日山原始林を未来へつなぐ会 - 協力・後援等
- 認定NPO法人 日本NPOセンター
NPO法人 奈良ストップ温暖化の会 - 協賛
- 損害保険ジャパン日本興亜株式会社