SAVE JAPAN プロジェクト 2017-2018

レポート

ネイチャーゲームと自然の恵みを分かち合おう

2018年05月26日(土)実施
  • 森林
  • 里山

レポート

自然豊かな鶴岡市羽黒町にある創造の森交流館にて、自然の持つ様々な表情を楽しむことのできる体験活動「ネイチャーゲーム」を通して、身近な自然への「気付き」を図りながら、山からの恵みである山菜を採り、実際に調理して食し、自然との繋がりを感じる活動を行いました。イベント当日は天候にも恵まれ、2歳のお子さんから70代の方まで、計20名の皆様に参加頂きました。

当日のスケジュール

10:00 参加者集合、受付開始 
10:15 開会式、集合写真撮影
10:30 ネイチャーゲームをしながら山菜取り
12:00 昼食準備
12:30 山菜の天ぷらを揚げながら昼食
13:30 わらびのアク抜きの実演
14:00 まとめ

実施内容

<午前の部>
午前中は2班に別れ、自然の中から様々な形やパターンを見つけ出すネイチャーゲームのアクティビティ「フィールドパターン」を行った後に、創造の森交流館付近の自然を観察しながら、自生している山菜「ワラビ」を皆で採りました。その後、会場の正面玄関に集合し、講師の方に様々な山菜の紹介をして頂きました。会場の屋外エリアに自生していない山菜については、講師の方が手配してくださり、山菜の特徴などを紹介して頂きました。



準備運動を兼ねた危険予知プログラム「出たぞ出たぞ」。ヘビやハチに遭遇してしまったときに、自分の身を守るための方法をゲームを通じて確認しました。

自然の中から様々な形を見つけ出すネイチャーゲームのアクティビティ「フィールドパターン」の様子。様々な植物を観察しながら、「まる」「ハート型」「ほうしゃ状」といった形を探し出しました。

フィールド内を自然散策。自生している「うるし」や「クロモジ」といった植物を講師の方に教えて頂きました。

この日に準備した山菜はおよそ10種で、講師の方にこれらの紹介をして頂いている時の様子です。食べられるものについてはもちろん、間違えやすい毒草についても教えて頂きました。

<午後の部>
収穫の後は、交流館裏手の広場にテントを張り、午前中に紹介された山菜の数々を、参加者自らが天ぷらにして昼食をとりました。調理を担当した講師の方のご尽力により、天ぷらのみならず、山菜を混ぜ込んだおにぎり3種、山菜の仲間であるたけのこ、庄内の名産品「孟宗筍」の粕汁、山菜の漬物、更には「ねまがり筍」の網焼きとデザートも振舞われました。
その後は舞台を屋内に戻し、大人のみなさんにはワラビのアク抜きの実演を行いました。参加された皆さんは、講師の方の手際の良さに驚いていた様子でした。子ども達にはぬいぐるみを主体とした野生動物の展示を行い、手に取って楽しみながらも、質問するなどして「生態系」について学んでいました。

収穫の後は山菜の天ぷらを揚げながらお昼ごはんを食べました。参加者・講師陣・スタッフが山からの恵みに舌鼓を打ちました。

昼食後は屋内で、講師の方によるワラビのアク抜きの実演を行いました。普段、家庭の台所に立っているみなさんの眼差しは真剣そのもの。

アク抜きの実演をしている隣の部屋では、野生動物に関する展示をしました。子ども達からは「これはなに?」「これはなんでしろいの?」といった質問が寄せられました。

☆イベントの様子は、山形市市民活動支援センターウェブサイトから動画(スライドショー)でもご覧いただけます。
下記URLからご覧ください。
https://www.yamagata-npo.jp/archives/10561(山形市市民活動支援センターウェブサイトへジャンプします)


このイベントで得られたこと

・豊かな自然の持つさまざまな表情を楽しみながら直接体験したことで、自然の不思議や仕組みを学ぶことができた。また、自然と自分が一体であるということに「気付く」ことで、自然と私たち人間とのつながりを感じ取ってもらうことができた。
・プログラムと平行して、屋内に野生動物に関する子ども向けの展示を行ったことで、野生動物の観点から生態系について学ぶ機会も提供することができた。
・自然の中で「遊ぶ」「触れる」「食べる」活動を行ながら自然に親しんだことで、私達人間も生態系の一部であるということを実感していただけた。
・様々な団体と連携したイベントを進めて行くためのノウハウが身に付いた。
・イベントの中で食べ物を提供する際の注意点やポイントを学ぶことができた。

参加者の声

  • 自ら採取した植物を調理して食べられることが嬉しかった。生きものを捕えて子どもの頃を懐かしめた。(30代/男性)
  • ネイチャーゲーム、山菜とり、天ぷらの昼食と全ての内容がとても良かったです。天ぷら、手づくり料理本当に美味しかったです。細やかな配慮ありがとうございました。(30代/女性)
  • 観察のみだけでなく、収穫や食することで、知識以上のものをいただきました。皆様お疲れ様でした。(50代/男性)
  • いちばんたのしかったことは、さんさいをとったことです。(小学校2年生)
  • 子どもと自然に親しむことができ、山菜の新たな知識を得られ、妻の料理への関心も増した様でした(50代/男性)

イベント実施結果

参加者数
20名(大人11名/子ども6名)
アンケート回答数
15名(大人9名/子ども6名)
参加者満足度
88%
実施してよかった点

・様々な団体との連携により多角的な広がりのある活動となった。
・その季節ならではの山菜を自然の中から自分で見つけ、料理をし、味わうという一連の作業をすることで自然を身近に感じてもらうことができた。
・「参加者が収穫した山菜を、参加者が実際に調理して食べる」というプログラムは、主催団体のみならず、今回協力頂いた全て団体にとって初の試みであったため、貴重な経験となった。

実施して苦労した点

・様々な団体との連携により意見の統一を図るのに時間がかかった。
・当初予定した山菜が天候に左右されるので、山菜の確保に苦労をした。
・盛りだくさんのプログラムであったため、プログラムの進行が部分的に窮屈になったところがあった。
・当初の予定よりも予算がかかってしまった。
・主催団体、共催団体の拠点がある地域でのイベントではなかったため、集客に苦労した。

特に寄付が活きたと感じた点

・プログラムの講師を務めて頂いたネイチャーゲームの会の皆さんに謝金を支払えたこと。
・山菜の調理に対する謝金と、食材として準備した山菜は購入すると高価なものなので大変有効だった。

主催・共催

<主催>
イヌワシの森倶楽部
<共催>
NPO法人山形の公益活動を応援する会・アミル
山形市市民活動支援センター

協力・後援等

<協力>
認定NPO法人日本NPOセンター
<後援>
山形庄内ネイチャーゲームの会
鶴岡市

協賛
損害保険ジャパン日本興亜株式会社