SAVE JAPAN プロジェクト 2014

福岡 まほろば自然学校

ふくおかの森で出会ういきものたち

【太宰府】春はすぐそこ!水辺のいきものさがし

















今年度最終回となる3回目は、自然豊かな市民の憩いの場「太宰府市民の森」(太宰府市観世音寺地区)で実施しました。こちらは、史跡地でもありながら、希少種を始め、様々な生物が生息する環境要素を持ち、太宰府市の生物多様性のホットスポットとも言いうる生態系が形成されてるいるのだそうです。
中でも今回は、協働団体である環境NPOのまほろば自然学校さんが、2年間、丁寧に時間をかけて作られた公園内のビオトープで、「福岡県の絶滅危惧種の1つ「日本アカガエル」や今年になって発見された「ヤマアカガエル」の卵やおたまじゃくしを観察しよう!」ということで、まずは集合場所から、ビオトープまで園内を散策しながらみんなで移動しました。

 

ビオトープに到着!元は、田んぼだったところを、まほろば自然学校さんが、地域の皆さんや関係者の方たちと一緒に、ここまでのビオトープに作り上げたのだそうです。

 


ビオトープに入る前に、ガンちゃん先生から、今日の観察のポイントやルールについて、
・「福岡県の絶滅危惧種の1つ「日本アカガエル」や今年になって発見された「ヤマアカガエル」の卵やおたまじゃくしを観察しよう。カエルたちも昼は水の中に隠れていてもしかしたら見つかるかもしれないので、見つけたら、捕まえて見比べてみよう。
・ビオトープに、ピンクのリボンのついた棒が刺さっている所が、卵が産卵されている場所なので、実際に中に入ったり、卵に触ってみよう。
・おたまじゃくしも泳いでいるので、手ですくって観察してみよう。
・他にもどんな生き物がいるか、探してみよう。
・捕った卵やおたまじゃくし、生き物は全て、最後は必ずまた元に戻してあげよう。
とお話しがありました。


子どもたちは「えっ?!触っていいと?!」と興奮気味にビオトープに入っていきました。



まずは、先生が水路に入ってお手本。
先生「こんなに深い所もあるし、水ぎわは崩れやすいから、汚れたくない人は、草が生えているところの上を歩いてね」


落ちないように気を付けながら、カエルの卵やおたまじゃくしの観察が始まりました。

 
「あ!卵があった!」

 
「先生!網で捕れた!」

 
先生「こうやって袋に水を入れて持ち歩くと、観察しやすいよ。」

 
こちらでは、素手でおたまじゃくし捕りに挑戦中。


最後は、全て自然に還します。「カエルになる頃に、また来るね。」

 
 
ビオトープ観察後も、今回は見られなかった、カヤネズミの巣や猪の骨を観察したり、さらには環境省や福岡県の絶滅危惧種にも指定されているカスミサンショウウオを生きた状態で観ることができました。

 
 

最後は頑張ったみんなへのお楽しみ!ということで、近くのキャンプ場へ移動し、天然の竹を切ったコップに温かいお茶を入れ、焼き立ての焼き芋を食べました。


ご参加いただいた皆さんの集合写真。
小さな生き物たちの命の大切さを学びながら、心もお腹も温まったプログラムとなりました!


 

■イベントを実施して

参加者数         親子 9組 計26名(大人12名・子ども14名)

アンケート回答数    23件(大人11・子ども12)

満足度           大人=100% (回答11件中、「満足」=10件・「やや満足」=1件)

 


■参加者の感想    ※ご回答いただいた原文をそのまま転記しております。

子ども
  ・かえるになったのが見たい。(小学1年生)
  ・水べのかんさつ(小学3年生)
  ・かえるのたまごをさわったこと。(小学5年生)
大 人
  ・大人、子どもの両方の目線からイベント内容を作っている。(30歳代男性)
  ・日頃、なかなか自然に触れ合うことが無いので。またぜひ、参加させていただきたいです。(40歳代女性)
  ・冬でもおたまじゃくしを見ることが出来うれしかった。また子どもたちのいきいきした姿が見れた。(40歳代女性)

 

■イベントを実施して苦労した点

・広報活動(実施団体が近隣に呼びかけを行った)

 

■イベントを実施してよかった点

・親子連れでのご参加を主としているため、子どもも大人もそれぞれの目線で、生き物や自然にまつわる多くの気づきがあった。
・現場を熟知されているNPOの高い専門性が安心材料となった。
・太宰府市民の身近な公園でありながら、県の絶滅危惧種を始め、住民が気軽に訪れることの出来る水辺環境ビオトープがあることも知られていない点が多々あり、多くの参加者にとって気づきとなった。

 

■特に寄付が活きたと感じた点

・学校経由での保護者へのチラシ配布、並びに保護者同士の口コミが参加者増に大きく影響することからも、チラシを印刷して学校に持参し、配布依頼をすることが出来た。参加保護者から、子どもたちに自然にもっと触れさせたいが、今回のように単発で気軽に参加できる機会がなかなか無く、SAVEJAPANプロジェクトの存在を知って良かったとのご意見があり、生物多様性や希少生物に対する関心を持って頂くきっかけに繋がった。