兵庫 日本ハンザキ研究所 渓流の王者・オオサンショウウオに会いに行こう! オオサンショウウオ夜間観察会 ■当日の大まかなスケジュールなど オオサンショウウオ出前講座に続いて、いよいよ現地での夜間観察会です。 ○18時30分 受付開始 ○19時00分 開始挨拶、本日の予定・注意事項の説明 オオサンショウウオの研究をしている先生からのお話を聞く 講師:岡田純博士(日本ハンザキ研究所副理事長 鳥取大学プロジェクト研究員) スクリーンに映し出される写真を見たり、クイズに答えたりしながら、オオサンショウウオや環境について学ぶ ○19時45分 休息 ○19時50分 集合写真撮影 ○19時55分 川(二級河川市川)へ移動 オオサンショウウオの住む河川環境を観察し、スタッフからオオサンショウウオの生態などの説明を受ける。また、研究員が河川を調査する様子を見学する。 ○20時30分 会場に戻り、研究員が捕獲したオオサンショウウオを計測(全長測定、体重測定、雄雌の判定、ケガなどの状態確認、マイクロチップ挿入の確認など)する様子を間近で観察する。また、20cmの幼生(約5歳)に個体識別用マイクロチップを埋め込む様子を観察する。計測時に目の前でオオサンショウウオをじっくり観察しながら、栃本理事長、岡田副理事長に様々な質問を投げかけ、答えてもらった。 ○21時20分 終了 その後、希望者は捕獲したオオサンショウウオを捕獲地点に放流するところに立ち会ってもらった。オオサンショウウオが川の中へ姿を消してゆくのを名残惜しそうに眺める子どもさんの様子が印象的であった。 ■活動の様子の写真 様子兵庫県の山間にある黒川自然公園の入り口にのぼり。野外でお話を聞くうちに、どんどん暗くなって行きます。川に出かける前に集合写真を撮影。川から引き上げられたオオサンショウウオ。 計測します。さわれます。 真っ暗闇で威力を発揮するライト。 ■イベントを実施して ・参加人数 33名 (中学生以上24名、小学生以下9名) ・アンケート回答数 32名 (中学生以上24名、小学生8名) ・満足度の平均値(%)(満足 88%、やや満足 8%、どちらでもない 0%、やや不満 0%、不満 0%、無回答 4%) (他にスタッフ・ボランティア 13名)真っ暗 ■参加者の感想 (中学生以上) ・普段さわれない貴重なオオサンショウウオをさわれたので満足です。 ・希少といわれるオオサンショウウオを見ることだけでなく、触れることができた。お話も詳しくわかりやすかった。 ・水族館で目にするしかなかった生き物を、実際に生きている環境で見ることができた、感動です! ・オオサンショウウオをさわれたのがとても良かったです!赤ちゃん(5歳ですが)が手の上を歩いてくれて感動です。 ・元気いっぱいのオオサンショウウオに出会えたから!! ・学者さん本人から話を聞けて(現状、課題)実際に現場で本物を見れて触れることができたので。 ・子どもが大満足でした。大人ももちろん!!来て良かった! ・オオサンショウウオがいかに尊い生き物なのか知ることができました。もっと掘り下げて知りたいと思いました。 (小学校6年生以下) ・オオサンショウウオをさわれたこと。 ・オオサンショウウオの指をさわったこと。 ・オオサンショウウオのせなかをさわったこと。 ・オオサンショウウオの子どもを見てチップを入れていたこと。 ・あかちゃんを手でさわれたこと。 ・おおさんしょううおをもちあげたこと。 ・おおさんしょううおさわるのがたのしい。 ■イベントを実施して苦労した点 観察する場所が山間部でしかも夜間のため、交通手段が自家用車になり、参加者によっては宿泊も必要になることで、参加できる人が限られる。幸い、駐車場は余裕があり、全員車でも可能だった。 夜間に野外で活動するため、参加者アンケートをいつどこで書いていただくか検討した。公園内の建物が時間外で締切りとなるところをお願いして使用させていただけたことで、野外活動が終わってから建物内で参加者に書いていただくことができた。 会場の建物(黒川自然公園センター)内はスペースがやや狭いため、建物前の駐車場にスクリーンを立て、青空教室風の講義を実施したが、雨が降らないかという点に気を揉んだ(結果的には好天に恵まれ、杞憂に終わった)。夜間の河川を案内するにあたり、街灯などの明かりが無い中、暗い河川への誘導する必要があったが、舗装されていない区間もあって注意が必要であった。お客さんの安全確保を最優先とする必要があり、その部分の誘導に注意が必要であった。 ■イベントを実施して良かった点 通常繋がりのない都市部の方々がオオサンショウウオを見るために足を運んで下さり、出前講座で興味を持ち、その後の夜間観察会に参加してくれた方も複数おられた。 わざわざ黒川まで足を運んで下さる方々は興味が強く、熱心に学びたいと感じる方がほとんどで、講義する側にも熱が入り、非常に充実したイベントとなった。 ■特に寄付が活きたと感じた点 限られた予算で活動している日本ハンザキ研究所は、今回の寄付をいただいたことで、プログラムにおける夜間観察会実施の際に使用する備品や、調査の際に使用する備品を充実させることが出来、今後の活動に対して大きな支援になったと感じている。特に、会場で使用した投光器、河川調査用のウェダー(胴長)、水中用LEDライトなどは高額であり、これまで必要な数を揃えられなかったため、非常にありがたく感じている。