山口 山陽小野田市自然保護協議会
山陽小野田市の稀少な動植物を知り、野生生物や自然を保護・保全しよう!
アサギマダラやいろんな生物、みんなで知って・感じて・呼び寄せよう!
◆イベントの概要
まだまだ寒さが残るけれど、とってもよい天候に恵まれた3月初旬。いつものSAVEJAPANプロジェクトのイベントであれば、自然の中やそばといったフィールドが開催場所となりますが、今回は少し装いを変えて「街なか」でのイベント実施となりました。
フリーマーケット等も行われて人通りの多いなか、より多くの方々に地元の自然やそこで見られる希少生物のことを「知って・感じて・呼び寄せよう」というのが本イベントの趣旨です。
まずは、「感じて」コーナーでは、山陽小野田市の自然で生息している様々な稀少生物のいろんな姿をおさめた撮影写真を展示。事前に募集して多くの応募があった写真作品は、ふだんは一定の距離から眺める希少生物の美しさや生々しさを別の形で切り取った力作ばかりで、観覧される方もそれぞれ「お気に入り」の写真をまじまじと眺めておられました。
また、写真と同様、地元の生物と自然をテーマに詠われた俳句コンテストの作品も展示。限られた文字数から想起される生物と自然の情景を、みなさん感じていらっしゃいました。
一方、「知って」コーナーでは、カブトガニの生態をわかりやすく学べる紙芝居を上演。紙芝居を通じて伝えられるカブトガニの意外な生態を、老若男女いろいろな世代の方たちが興味深そうに聞かれていました。
そして「呼び寄せよう」コーナーでは、1,000キロ旅する蝶であるアサギマダラをもっと地元に呼び寄せようということで、アサギマダラの好物であるフジバカマの苗を150ほど用意し、参加者の方々に植栽してもらいました。
◆イベント当日の様子とスケジュール
0.受付(9:00~9:30)
→ 山陽小野田市に生息する動植物や自然の写真・俳句
の公募作品、展示スタート(「感じて」コーナー)
自然や希少生物の写真展示
自然と稀少生物を詠った俳句展示
1.開会、挨拶(9:30~9:40)
2.アサギマダラおいでませ作戦(9:40~10:20)
開会後は、さっそく「呼び寄せよう」コーナーから。
上述したフジバカマの苗をたくさん準備して、参加者の方々に
植栽体験をしていただく「アサギマダラおいでませ作戦」を敢行。
もっとたくさんのアサギマダラが飛来してくることを願いつつ、
みなさんに「土いじり」を楽しんでもらいました。
プランターにフジバカマを植栽
2.カブトガニの生態学習会(10:20~11:00)
そして、「知って」コーナーとして、地元の文化団体の方々による
紙芝居を上演。これも希少生物として有名なカブトガニのことが
楽しくわかる内容になっており、小さなお子さんも興味深そうに
話に耳を傾けていました。
併せて、前回のSAVEJAPANイベントでもお世話になった
「山口カブトガニ研究懇話会」の方が、リアルな模型を見ながら
カブトガニの生態について解説。
実は地元でひっそりと生息しているカブトガニのことを、
たくさん「知って」いただけたと思います。
3.写真と俳句公募作品の表彰式(11:00~12:00)
最後は、展示されていた写真・俳句の表彰式を開催。
受賞者に写真を撮ったり俳句を詠んだりしたときの
エピソードを聞きつつ、参加された方々とともに、
自然や稀少生物と対峙した「一瞬」の美しさを
共有できた・・・と言ったら少し語りすぎでしょうか。
4.閉会、アンケート回収(12:00)
◆イベントを実施して
1.参加人数:57名
2.アンケート回答数:46件(大人43件、こども3件)
3.参加者満足度(アンケート回答から)
満足した:55% 、やや満足:41%
どちらでもない:5%、不満:0%、無回答:0%
◆参加者の感想
○満足した:稀少生物種の生態がよく観察されており、いい勉強ができました。
(70代、男性)
○やや満足した:紙芝居が面白かった。少し声を大きくしてね。(70代・女性)
○やや満足:途中からの参加でしたが、はじめから参加しないとわかりにくいし、
関心も高まらないと思いました。(60代・女性)
◆イベントを実施して苦労した点
いつもは、主に「自然や動植物にちょっと関心はあるけども、実際に見たり聞いたりまではしない」ような層を中心に、実際イベントを通じて観察してもらってその素晴らしさに思い至ってもらう・・・というパターンなのですが、今回はさらに裾野を広げるため「街なか」でイベントを開催しました。
人の流れがある分、わりと多くの方々に参加していただけました。しかし、所定の参加メンバーだけに向けて最初から最後までワンパッケージで実施する形式ではなく、いくらか途中参加可能な形態をとったため、「途中からだと十分に情報を受け取ることができなかった」との感想も寄せられ、その点が難しいところでした。
◆イベント実施してよかった点
上述のとおり、いつものイベントに比べると人の流れがあるために若干慌しい場面もあるなか、意外と多くの方がアンケート回答に協力してくださり、かつ「満足・やや満足」という感想を寄せてくださいました。
まずは、多くの方々に一定の関心を寄せていただいたことが収穫だと思っています。
◆特に寄付が生きたと感じた点
アンケート回答の結果によると、参加者の一定以上の方が「掲示版・カレンダー」を見たきっかけでイベントに参加してくださっているようで、多くの方の目に留まるよう広報物を作成して掲示等できるのも寄付があるおかげなので、その点はとても助かります。