SAVE JAPAN プロジェクト 2015

レポート

八郎湖の自然観察会 ~伝説のみずうみの現在(いま)を知る~

2015年08月30日(日)実施
  • その他植物
  • 昆虫・その他
  • 種子植物・シダ
  • 藻類

レポート

かつての八郎潟は日本で2番めの面積を誇り、魚類やモクと呼ばれる藻類といった資源の面で周辺住民の支えとなっていましたが、戦後の食糧増産計画によって、米の生産地とするための干拓が行われました。
 干拓によって汽水湖から完全な淡水湖となっただけでなく、遠浅であった湖岸は堤防となり、近年では富栄養化によって発生するアオコ、ブラックバスなどに代表される外来種の脅威といった環境問題が発生しています。
 観察会では、以前の八郎潟の風景の再現を目指した葦、蒲の植生地帯での観察、八郎湖の水位調整等をする防潮水門、八朗太郎を祀った八龍神社、干拓博物館で貴重な生物についての説明、ビオトープでの生物観察では貴重なニホンアカガエルを見ることができ、小魚用の網を片手にウェーダーを着用しての体験は、子どもを中心に楽しく観察ができました。

当日のスケジュール

9:30 あいさつ
9:45 植生復元地帯で湖岸観察
10:50 防潮水門・八龍神社
12:30 昼食
14:00 ジオパーク登録地・大潟村のビオトープ観察会

実施内容





大崎地区植生復元地帯



防潮水門 向かって左側は八郎湖で、右側は海への水路。



八龍神社での説明。八朗太郎伝説のほか、「小魚供養」・「漁協解散記念」などの石碑の説明も。


チュウヒの巣の展示の前で、大潟村と八郎湖周辺でみられる希少な生物の説明。


ビオトープでの生物探しは子どもたちが夢中になって取り組みました。


ビオトープでみつけた生物についての説明

このイベントで得られたこと

秋田県(中央地区)では身近な八郎湖であるが、その環境と歴史について、環境・歴史について深く学ぶことができた。

参加者の声

  • このイベントを機に八郎湖の環境について意識できそうです。子どもたちも水辺で遊べて楽しそうでした。(60代女性)
  • 八郎湖の環境問題について知ってはいたが、現状を目のあたりにして驚いた。干拓前の船釣りやしじみ採りがなつかしく思えた(70代男性)
  • いろいろな生き物をたくさんさがした(小1)
  • 水性生物の観察(小4)
  • ビオトープに入っていろいろな魚をとったこと(小5)

イベント実施結果

参加者数
51
アンケート回答数
37
参加者満足度
58%
実施してよかった点
環境、漁業、歴史・伝承の専門家からの詳しい説明をきくことができました。
子どもにはビオトープでの体験、大人には八朗太郎伝説のお話がそれぞれ特に好評でした。
実施して苦労した点
アンケートの実施について、書きやすさのためにバインダーとセットで渡したが、かさばるという不便さがあった。
特に寄付が活きたと感じた点
貸切バスを準備し、親子を中心に身近な八郎湖の環境学習を、濃密な内容で実施できた。
十分な準備と人員を計画できた。