ひょうごが誇る特別天然記念物・ハンザキかんさつ会 『野生のオオサンショウウオに会いに行こう!』
2015年08月22日(土)実施
レポート
兵庫県では、国の特別天然記念物である『オオサンショウウオ』の観察を通じて、自然環境について考えていただくきっかけとなるようイベントを実施しました。姫路市での出前講座(7月30日開催)に引き続き、オオサンショウウオが実際に生息している朝来市黒川にて、夜間観察会を行いました。
当日のスケジュール
○18:30 受付開始
○19:00 イベント開始
主催者挨拶、諸注意事項ご説明
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講座
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参加者全員で記念撮影
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みんなで川へオオサンショウウオを探しに行く
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捕獲したオオサンショウウオを計測
研究員が捕獲したオオサンショウウオを計測する様子
(全長測定、体重測定、雄雌の判定、ケガなどの状態確認、
マイクロチップ挿入の確認など)を間近で観察
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みんなでオオサンショウウオを川へ放流に行く
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アンケート記入
○22:00 終了
参加者のみなさんにアンケートをご記入いただいて、
記念品としてオオサンショウウオのイラスト入りオリジナルバッヂを
プレゼントしました。
実施内容
会場の黒川自然公園センター駐車場。
奥に講義用の座席を準備しています。
暗闇の中でもしっかり講義を行います。参加者さんも真剣。
この問題、分かる人~?!
「はいはーい!」 わかる人たくさんいますね、すごい!
参加者さんは橋の上から川を覗いて探します。見つけられるかな?
ハンザキ研究所のスタッフさんが川の中へ入って探します。
オオサンショウウオ、いましたか?!
よ~し!じゃあ今夜はこの子を計測しますよー!
(足の指が可愛い…♡)
あんまり大きくないからこわがらずに触っていますね。
この中にオオサンショウウオを入れるとサイズ(長さ)が計れます!
さて、何センチあるかな?!
計測の様子、みなさん見えてますか?!
すごい人だかりです!
こっちでも計ってみよう♪
計測終わりました。ふ~、やれやれ。
(手が可愛い♡!!)
では、みんなで川に放流しに行きましょう!気を付けて運んでね!
階段だよー!暗いから気を付けてねー!
大人たちはドキドキしながら見守っています。
みんな真剣です!ありがとう!
最後はハンザキ研究所の先生たちが川の中へ。
みなさんありがとうございました。お疲れさまでした!
このイベントで得られたこと
今回の夜間観察会にご参加いただいたことで兵庫県内でも自然豊かな地方の魅力について参加者の皆さまに知っていただくことができました。オオサンショウウオが生息できる素晴らしい生野銀山の自然環境、その自然環境がもたらす恵み、それらをオオサンショウウオの観察を通して参加者の皆さまには肌で感じていただけたことと思います。
参加者の声
- オオサンショウウオについて知らなかったことを、想像していた以上に知ることができた。実際に実物を観察したり、触れたりできてよかった。(20代・男性)
- 自然の中で生きているオオサンショウウオの実物を見られた。生野町の美しい自然環境を目にして感激した。(40代・女性)
- こんなすばらしい環境に接することができて良かった。(50代・男性)
- 全部楽しかったしおもしろかった。(小学5年生)
- オオサンショウウオにあえてよかったです。星もきれいでした。(幼稚園生)
イベント実施結果
- 参加者数
- 大人(中学生以上):40名 こども(小学生以下):25名 合計:65名にご参加いただきました。
- アンケート回答数
- 大人(中学生以上):40名 こども(小学生以下):25名 合計:65名にご回答いただきました。 ※以下の参加者満足度は大人アンケートの集計結果によるものです。
- 参加者満足度
- 72.5%
- 実施してよかった点
- 参加者のほとんどが、ご自宅から120分(2時間)以上かかるという遠い場所からのご参加で中には5時間、6時間をかけて来てくださった方もいらっしゃいました。
兵庫県内でも朝来市黒川は山間部に位置し交通の便の悪い場所での開催だったにもかかわらずわざわざ足を運んで下さった皆さまは、今回のイベント内容に対して非常に興味が強く、とても熱心に学んでくださいました。主催者側としても、参加者の皆さまに楽しんでいただこうと
熱を入れて取り組み、充実したイベントとなりました。 - 実施して苦労した点
オオサンショウウオの生息地での観察は、夜行性のオオサンショウウオに合わせて夜間の現地観察会となりましたが開催場所が山間部で、しかも夜間のため、参加者には自家用車でのご来場をお願いすることとなり参加できる人が限られてしまったと思います。
夜間に野外で活動するため、参加者アンケートをいつどこで書いていただくかも検討しました。会場の自然公園内にある建物を使用しましたが、本来は時間外で締めてしまうところを普段からお付き合いのある実施団体からお願いして、野外活動が終わってから特別に、建物内で参加者に書いていただくことができました。
オオサンショウウオの講義終了後、夜間の河川を案内するにあたり、街灯などの明かりが無い中、川沿いの暗い中を参加者さまを誘導する必要があったので、特に小さいお子さんの足元などに注意が必要でした。参加者さんに楽しんでいただきつつ安全を確保する必要があったのが多少大変でした。- 特に寄付が活きたと感じた点
- 【実施団体・日本ハンザキ研究所より】
限られた予算で活動している日本ハンザキ研究所は、今回の寄付をいただいたことで、保護観察・調査・講義に必要な器材を購入できたことは今後の活動に対して大きな支援になったと感じている。これを生かし、今後も、オオサンショウウオの生態に対する理解を一層深めてもらいたいと考えている。