SAVE JAPAN プロジェクト 2015

レポート

高梁川上・中流域の環境保全と暮らしを学び・体験しよう! 1 ~ウスイロヒョウモンモドキの観察~

2015年06月13日(土)実施
  • 昆虫・その他
  • 里山

レポート

3名の講師よりウスイロヒョウモンモドキの生息を支える環境、また生息や分布、遺伝の実態について講義をいただいた後、昨年度環境整備を行った草原にて実際に蝶の観察を行いました。

草原での観察後は、国指定の天然記念物である「羅生門」へ、草間台の自然環境観察へ向かいました。少し険しい山道を歩きますが、大人も子どもも声を掛け合い、美しい風景と珍しい自然環境を見ることができました。

間の昼食休憩では、地域に住む人々から郷土の食事をご提供いただき、ともに食卓を囲みながら、地域での暮らしについてお話をうかがうなどの交流を行いました。

当日のスケジュール

08:10 送迎バス利用者集合(岡山駅西口ロータリー)
10:10 受付開始
10:30 集合・開会式(オリエンテーション)
10:45 ウスイロヒョウモンモドキの生態講義
     講師:河邉 誠一郎氏 倉敷芸術科学大学教授
       「草間の自然、ウスイロヒョウモンモドキ保護・増殖 状況について」
     講師:松尾 秀行氏 京丹後市琴引浜鳴き砂文化会館 前館長
       「ウスイロヒョウモンモドキの保護・増殖に関して」
     講師:中浜 直之氏 京都大学 大学院 農学研究科
       「ウスイロヒョウモンモドキ、コヒョウモンモドキなどの遺伝子解析」
12:00 昼食(けんちんそば)
13:00 ウスイロヒョウモンモドキ観察
13:45 草間台自然環境の観察(羅生門)
14:30 閉会式


▼草間台自然環境の観察風景(羅生門)

実施内容

ウスイロヒョウモンモドキの生態観察と草間台地の自然観察を行いました。

▼損害保険ジャパン日本興亜株式会社岡山支店様より、プロジェクト趣旨のご案内をいただきました。
開会挨拶

このイベントで得られたこと

プログラム全体を通じ、活動のフィールドを同じくする大学教授や住民の方々が実施へ向けた準備や調整を担ってくださったことで、参加者に対し地域の自然環境の大切さがより実感できるような時間を提供することができました。

▼地元の方を交え、全員で記念撮影を行いました。
集合写真

参加者の声

  • さなぎが発見できたこと。ちょうちょがいっぱい見れました。そばもおにぎりも美味しかった。(10代女性)
  • 普段体験できないことを見て嬉しかったし、環境保全にもっと気を付けないといけないという考えをするきっかけになりました。(20代女性)
  • ただ、ウスイロヒョウモンモドキに対するセミナーだけでなく、地元の方と連携して盛り上げるイベントになっていて、楽しいひとときを過ごせた。(20代男性)
  • 色んな方を巻き込んでの活動となっている事。土橋の皆さんも含め元気にする力となっている事。活動している皆さんの熱さに触れた事。(60代男性)
  • ウスイロヒョウモンモドキに出会えたことばかりか、河辺先生、松尾先生、中浜先生のそれぞれの専門家のお話を聞くことが出来、保全活動の留意点が再確認できた。(70代男性)

イベント実施結果

参加者数
参加人数:62名(倉敷芸術科学大学学生28名を含む)
アンケート回答数
アンケート回答者:49名
参加者満足度
60%
実施してよかった点

昨年度本事業の中で、ウスイロヒョウモンモドキの生育環境整備として草刈りを行った場所での観察体験を行いました。実際に昨年度の作業に参加された方が継続して参加くださったことで、活動が蝶の舞う環境づくりに生かされたことを実感していただくことができました。

国の天然記念物に指定されている「羅生門」へ足を運び自然観察を行ったことで、草間台という土地の豊かさ、貴重な生態環境について理解を深めることができました。

▼ウスイロヒョウモンモドキを探しに草原へ。

ウスイロヒョウモンモドキの観察
実施して苦労した点

倉敷芸術科学大学より想定以上に多くのご参加をいただき、講義時の会場が手狭に感じられる状態での開催となりました。しかしながら、環境保全に取り組む地元の方と若者が同じ内容の講義を聴き、知識と体験を共有することで、自然環境保全に対する理解を深め合うことができました。

▼講師より、ウスイロヒョウモンモドキの生態についてデータ等をもとにわかりやすく紹介いただきました。

ウスイロヒョウモンモドキの生態講義

特に寄付が活きたと感じた点
岡山駅から移動用のバスを手配することができ、公共交通機関の十分でない土地での活動へ、自家用車を持たない方や大学生に多くご参加いただくことができた。また講師や協力団体に対して適正な謝金を支払うことができ、環境保全を担う人材育成のほか、活動を受け入れていただく地域への負担を軽減することができました。

▼地域で生産されている古代米をつかったおにぎりや、郷土料理である「けんちんそば」をいただきました。
ウスイロヒョウモンモドキの観察