[岐阜]石徹白(いとしろ)地区地域づくり協議会・やすらぎの里いとしろ 岐阜は自然がいっぱい~長良川の最上流 源流の集落~
長良川の最奥の集落 石徹白(いとしろ)で清流魚の産卵床づくり
■プログラム実施日:2012年9月22日(土) 集合:8:00~解散:17:00
■当日の大まかなスケジュール
JR岐阜駅団体バス乗降場に7時50分集合です。バスは清流長良川を遡ります。東海北陸自動車道を経由して2時間、10時には郡上市白鳥町石徹白の集落に到着しました。これより先には集落はありません。
到着後白山信仰の聖地である白山中居神社前でオリエンテーションです。損保ジャパン岐阜支店の笠倉さんからご挨拶、石徹白地域づくり協議会の平野さんから石徹白のお話を伺い、さあ活動に出発です。
白山国立公園内を流れる石徹白川に沿って清流魚の産卵床の整備を行う会場まで10分ほど歩きました。石徹白川を渡って到着です。
石徹白漁協の石徹白隼人さんから、石徹白の清流魚の保全についてのお話や今日の作業のお話を聞きました。石徹白では、イワナを中心とした清流魚を守るために、キャッチ&リリース区間を設け、成魚の数を守っていること、産卵床を整備して、自然繁殖に努めていることなどをお聞きしました。人工俯瞰させて稚魚の放流は行っていないとのことでした。
整備の手順は、石徹白川沿いの渓流にたまった土砂を取り除き、現地で採取した石を川底の敷き詰めイワナが産卵しやすい環境を整えます。参加者や地域づくり協議会の皆さん、漁協の皆さんで手分けしての作業です。10:30~13:00までみっちり作業を行いました。
作業後は見違えるようにきれいな川底になりました。アユやイワナ、アマゴなどの清流魚は土砂がたまった川底では産卵できません。石が動く状態や大きな石と小石のバランスなどが自然の渓流の状態に近いことが良いそうです。
作業後に、石徹白地区の皆さんに用意していただいた、イワナの塩焼きや鹿、猪、石徹白の野菜のバーベキューをいただきました。近年、長良川の上流の集落では獣害に悩まされており、日本鹿や猪の駆除が行われていますが、駆除するだけでなく、最後まで命をちゃんといただくことも重要です。
参加者の大半が鹿や猪を食べるのは初めて体験です。これを含め自然と人との関わりや環境の保全を学べた有意義な一日でした。
<開会の挨拶
(損保ジャパン岐阜支店笹倉さん)>
<産卵床のお話を伺います>
<産卵床を整備する渓流へは石徹白川を渡ります>
<川底にたまった土砂を取り除きます>
<川底の敷く石を手作業で採取します>
<石を敷く前に川底をならします>
<完成した産卵床・・・・数週間後にイワナの産卵が見られます>
<昼食は地元の方々に用意していただいた食材でバーベキューです>
<地元の鹿、猪です>
<集合写真>
■プログラムを実施して
・参加人数:22名 アンケート回答者:19名
・参加された方の満足度(割合):満足度:97.6%
■参加者の感想
・石徹白は自然がとても豊かで心がいやされました。今回整備した産卵床の様子を見に来たいと思います。
・良い企画でした。成果を見ることができるし、地元の方々と一緒に活動できたし、石徹白にまた来たいと思います。
猪や鹿を食べることができて良かったです。
・今回の作業についてその後の様子(産卵)を教えてください。
・自然と人の関わりを体験できました。
・石徹白の自然が豊かでうれしくなりました。その中で自分も石徹白の自然や皆さんのために何かができたことが良かったです。
・産卵床で産卵し成長したイワナを見に来たいと思います。
■プログラムを実施して苦労した点
岐阜県では今の秋、国体が開催されます。この日もそのリハーサル日にあたり、参加したいけど参加できないという意見をいただきました。特に、岐阜周辺の小学生の皆さんは国体開会式に参加される方が多く、日程の調整をしようかと思いましたが、10月に入るとイワナの産卵が始まってしまいます。自然相手の活動の日程調整が難しいです。
■プログラムを実施して良かった点
自然との共生と言葉では言いますが、実際に自然と共に暮らしておられる山間の集落を訪れ、実際に体験・体感いただけたことが非常に良かったと思います。参加者の感想からもそういった感想が多く聞かれました。
■特に、寄付が活きたなーと感じた点
自分たちだけで、この活動を行うと費用の面が問題となります。今回のように、活動にかかる経費をご支援いただくことでより身近に、活動に参加していただくことができます。