兵庫 ソーシャルデザインセンター淡路
「ホタルの里」へようこそ!淡路島の自然をみんなで探検しよう!
森・里・海をつなぐ水循環と生態系について考える(その2) ―東北震災の経験から学ぶ淡路島の防災と海の保全―
―森・里・海をつなぐ水循環と生態系について考えるVOL.1― 「諭鶴羽山系のホタルを見に行こう!in淡路島」レポート
■イベント実施日:2013年10月27日
■イベント概要
兵庫県では、淡路島において、2回目のSAVEJAPANプログラムをおこないました。
まず、NPO法人ソーシャルデザインセンター淡路の木田薫理事長からプログラム開始にあたっての挨拶と、SAVE JAPANプロジェクトについて説明がありました。続いて、2つの発題を受け、パネルディスカッションの場となりました。
◇発題1:「瀬戸内の水環境保全の課題」
須藤隆一先生(東北大学大学院客員教授)
◇発題2:「東日本大震災復興活動への取り組み」
千葉信男先生(NPO法人環境生態工学研究所理事)
◇パネルディスカッション:「これからの淡路島の生態系保全のあり方」
パネリスト:須藤隆一先生(東北大学大学院客員教授)
野田富士樹氏(淡路地学の会代表)
内藤正明先生(吉備国際大学地域創成農学部教授)
コーディネーター:伊藤真之先生(神戸大学人間発達環境学研究科教授)
■プロジェクトの意義
古来より「御食国」と呼ばれ、「自然の恵み(生態系サービス)」が豊かなはずの淡路島にもさまざまな自然環境の悪化が起きています。シカ等の獣害、それに伴う里山の崩壊、漁獲量の減少、磯焼けなど様々な事象が、地域経済にも深刻な影響を与えています。加えて計画中の津波対策などが淡路島の暮らしに関わる生態系の今後にどのような影響をもたらすのかも検討が必要です。
このセミナーは、このような背景を踏まえて、島の生態系と人々の暮らしを考える一連のシリーズの第2回目です。今回は東日本大震災、特に震災後の環境再生や廃棄物処理などの調査・研究を担ってこられた東北大学の須藤隆一先生をお招きし、南海大地震等の防災対策、津波対策に取り組まれている地元の有識者、市民の方々と共に、これからの淡路島の自然生態系の保全再生および防災対策のあり方を考えたいと思います。
■イベントを実施して
・参加者人数 大人 59人
・アンケート回答数 大人 33人
・満足度 79%
■参加者の感想
・2年前から地球のことを考えて、都会の暮らしから田舎、里山の農的暮らし(井戸水、薪で風呂焚き、ロケットコンロでの料理、雨水の活用、無農薬、ぼっとん便所の肥料、台所生ごみ堆肥など)自分にできるこの自然環境を守る実践を楽しくやっている私にとっても勉強になることがいっぱいでした。(60代、女性)
・環境について最新の情報がいただけた点がよかった。時間がきちんと守られて進行して山、里、海のつながりを考えて生活していかなければと思った。(60代、女性)
・専門的知識が不足しているため、各項目の意味、データの理解が不十分であり、これらの知識を増やす必要があります。(60代、男性)
・定量的なデータの裏づけによるお話がよかった。両先生ともにわかりやすかった。自分も里川の保全に努めたいと思った。(60代、男性)
・自分の立場でできることを考えることができてよかった。節電・節水等、自分のできることをしていきたいです。(40代、女性)
■イベント実施で苦労した点
希少生物という対象と市民が身近に感じる生き物との乖離をどうつないで理解してもらうかという課題に対して、どういう視点からの切り口で企画するかに苦労しました。
■イベント実施で良かった点
SAVEJAPANプロジェクトの支援を頂いたことで、広く市民に東北での水環境の話、あるいは、私たちの身近な生態系につながる森・里・海の水循環の話題提供ができたことは、今後のホタル等の希少生物を守るための活動へのベースとなりえたと感じられました。
■特に寄付が活きたと感じた点
著名な先生方への謝金や広報、また、この事業に係る人件費等が確保されたことです。