SAVE JAPAN プロジェクト 2015

レポート

つがる水源の森里つくり活動11月

2015年11月08日(日)実施
  • コケ
  • 昆虫・その他
  • 森林
  • 湿原
  • 種子植物・シダ
  • 里山

レポート

子どもグループと大人グループに分かれ、インタープリターにより森を案内され、様々な発見や気づきを得ることが出来ました。その後昼食を作成する為に森から発生した薪を用い、10年ぶりに湿地でとれた新米をいただきました。

当日のスケジュール

09:00  集合・オープニング      (参加者確認・各自紹介)

09:30  大人とこどもに分かれて森歩き

11:00  薪を使ってごはんづくり

13:30  昼食 全員で自然の恵みをいただく

15:00  まとめ・クロージング    (閉会)

実施内容

小雨の中、西目屋村から白神山地の奥地に向かう途中にあるつがる白神湖畔にある施設に集合しました。施設に集合すると、まずは全員でオープニング。関係者からの挨拶を行い、その後は活動に入りました。大人は活動の準備を行い、その間に子どもたちはスタッフから絵本「14ひきのえほん」の読みきかせてもらい心の準備を行いました。準備を済ませると子どもグループと大人グループに分かれて施設から歩いて5分程度離れたわらはんどの池に向かいました。
絵本読み聞かせ

子どもたちはわらはんどの池に向かう途中、植物や昆虫の観察。さらに森に入るとスタッフと一緒に焚き火を起こしに挑戦し、キノコなどの観察や動物の痕跡も確認しました。

田んぼでいきもの探し


大人たちはさらに森を進み、スギの森やミズナラの森、ミズバショウの沼などを歩いた。途中講師の齋藤宗勝盛岡大学名誉教授から白神山地と人の営みについて、さらに昔この場所で行われていた暮らしについて説明を伺いました。普段の生活の中では見ることのできないものや体験から、様々な気づきを得ることが出来ました。

森歩き2

 

森歩き

一通り森や湿地をめぐり、その後焚き火の作法を齋藤先生に伺い、炊き付けに使うカンバの樹皮を採取に出向きました。集合場所に一度戻り、薪ストーブに火をともし昼食のための準備を行いました。今回は、わらはんどの池から流れる湧水を用いた水田でとれたお米と、豚汁を参加者全員でつくりました。 

焚き火体験薪を使った野外調理体験


雨の影響もあり、なかなか火がつかず、また火力も安定しなかったこともあり、苦戦しなかなか食事にたどりつけませんでしたが、13時頃には昼食となりました。今回は降雨の可能性もあったため、プログラムを短縮し、14時半ごろにはクロージングを行い、解散となりました。解散後も残る参加者もおり、各自自由に残りの時間を過ごされました。

活動を通して初めての収穫を体験するプログラムでしたが、ごはんは、今年湿地で採れた完全無農薬自然農で育ったお米で大変甘みのつよいお米となっていました。参加者からも好評で大変おいしいと評判でした。

このイベントで得られたこと

今年1年の森と湿地での活動の総括として、水源地から湧きだした水を用いて稲をそだて米を得ることが出来た。また併せて森の手入れを行い、そこから発生した間伐材を薪として利用し、かまどで米を炊くことが出来た。これらを1つの環境から得ることができ、ここで行われていた人の営みを再現することが出来た。

参加者の声

  • 思った以上にここでとれたお米がおいしかった(男性/7 0代)
  • 間伐作業に触れてみたかった(女性/4 0代)
  • 自分で田植えを行い、収穫を体験し、お米を食べることが出来たので良かった(女性/4 0代)
  • ドジョウを捕まえて楽しかった(男の子/10才未満)
  • ガマで遊んだ。ふわふわがたくさんで面白かった(女の子/10代)

イベント実施結果

参加者数
35名(大人22名、子ども11名)
アンケート回答数
30通
参加者満足度
85.7%
実施してよかった点

・森林から生み出された薪で焚き火を行い、暖をとりつつ活動を行うことで身近な存在として利用した。

・参加者に普段の生活で活用しない薪を用いてごはんを炊いていただき、不便さを体験いただき学んでいただいた。

・森林内に生育する植物などを通して、かつての暮らしの知恵や風習などを学び、現在の暮らしにどのように活かせるか考えていただくきっかけとした。
実施して苦労した点

・降雨や気温も低く参加者の体調管理に気を使った。また森林や湿地など多様な環境を見てもらい、さらに講師からの解説に耳を傾けていただくような環境作りに心がけた。

・昼食の準備においてなかなか薪に火がつかず、併せて火力も足りなかったため時間がかかってしまった。
特に寄付が活きたと感じた点
活動に際し、間伐や下草刈り、薪作りなどの森林環境や自然環境の整備活動を行うために機材費や燃料費、講師謝金に利用させていただいた。