SAVE JAPAN プロジェクト 2015

レポート

やまのいきもの調査LAB作り!

2015年08月15日(土)実施
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レポート

活動拠点である「わらはんどの池」は、10年ほど前まで水田として利用されていた。しかしダム事業に伴い周辺集落が移転し、今年6月に10年ぶりにこの場所にて田植えを行った。

今回は、水源地であるスギ植林地を間伐による整理作業を行い、作業に伴い発生した材の一部を薪として使いピザ作りを行った。併せてダム事業で水没する場所を活用し、水没前、最後の川遊び活動を行った。

当日のスケジュール

09:00  集合・オープニング

09:10  絵本の読み聞かせ

09:30  わらはんどの池探検(自然観察)

10:00  森林整備活動(薪集め・アースオーブン火入れ・火起こし)

11:00  昼食準備(ピザ作り)

12:00 みんなでいただきます(昼食)

12:30  水辺の生物観察 (大沢川へ移動。水中の魚やいきものを観察)

15:00  まとめ・クロージング(閉会)

実施内容

「わらはんどの池」は国土交通省津軽ダム工事事務所がダム工事に伴い水没する地域の希少な植物を保全する為に作ったビオトープです。またこの「わらはんどの池」のある場所は、砂子瀬・川原平と呼ばれる集落の方々が僅かばかりの森を開墾し、山からの水を引いた自然との共生の暮らしが営まれていました。しかし現在、ここでの人の営みは行われていません。そこで私たちは、十数年ぶりに田植えを行い、この場所での暮らしの再現を行うことを試みました。

森の絵本の読み聞かせ

午前中は「森林整備活動」と「アースオーブン火入れ」そして「ピザ作り」。

まずはピザを焼くために重要な薪集めを行うことからはじめました。うっそうと茂った森に足を踏み入れ、スギの丸太や葉、枝を全員で運びます。運び出した丸太は、次回の活動で利用します。その後、粘土と藁で作ったアースオーブンに火をいれ、1時間ほどオーブンの中を焚き火で温めました。待っている間はピザ生地作り。子どもたちもお母さんと一緒に粉をこねて、天板の上に生地をのばし、具材を乗せていきます。お昼頃には、オーブンもしっかり温まり、ピザをどんどん焼いていきます。みんなおいしいピザに薪集めの苦労も吹っ飛んでしまいました。

うっそうと茂った森に足を踏み入れました


 午後からは、わらはんどの池の水が流れていく大沢川へ。大沢川は白神山地の秋田県と青森県の境から流れ出る大きな川です。わらはんどの池のあるあたりの大沢川は、来年津軽ダムが完成すると、湖の底に沈んでしまいます。

そこで、何としてもこの場所にいる生き物を観察しようと大沢川へ出かけました。最初はプールと違い、冷たくて流れがあって、なんだか怖い不安な気持ちでいっぱいでした。しかし心配は無用。時間がたつと飛び込んだり、魚を探して泳いだり、各々が楽しく過ごすことができました。

わらはんどの池の水が流れていく大沢川へ



このイベントで得られたこと

アースオーブンは、森林整理活動で発生するスギの葉や枝、間伐材を利用し焚き火で熱を発生させ、蓄熱しています。普段の生活では、ガスや電気で調理を行っていますが、なかなか思うようにいかず不便さを実感しました。一方で我々の普段の生活がどんなに便利なものか実感することもできました。

また水辺での活動を通して、私達が育てている稲がどこから水が来て、どこに流れていくか確認する機会となりました。

参加者の声

  • 森の中に入るのは大人になって初めてだった (男性/30代)
  • 子どもがとってもいきいきして楽しそうにしていました(女性/30代)
  • 深いところにまたいきたい!(男の子/10才未満)
  • 魚とかほかの生き物も見たい! (男の子/10才未満)
  • ピザを作って食べたことが楽しかった(女の子/10才未満)

イベント実施結果

参加者数
13名(大人7名、子ども5名)※途中参加含む
アンケート回答数
12通
参加者満足度
66.7%
実施してよかった点

・参加者とともに普段の生活の豊かさを共感することができた

・子どもたちが火起こしや森に立ち入るなど積極的に活動することができ、ご家族が驚いていた

・ 稲を育てる水の流れを感じることができた。

 

実施して苦労した点

・なかなかアースオーブンが温まらず、時間がかかった。

・水辺や森の中での活動が中心であり、安全確保に苦慮した
特に寄付が活きたと感じた点
活動に際し、森林整備に利用する機材や燃料の購入や、薪割りするための斧の購入、活動を指導する講師の謝金に利用することができた。