SAVE JAPAN プロジェクト 2015

レポート

自然博士ケン先生とゆく!夏の遠足〜海・川・山〜(第2回)

2015年08月08日(土)実施

レポート

第1回で干潟の生き物、海のゴミの状況を観察しました。海や干潟をきれいにするためにわたしたちにできることは、生活排水をできるだけ汚さないように気をつけること!そこで、和歌山市の下水処理をおこなっている終末処理場を訪問。様々な取り組みにより環境が守られていることを学びました。

当日のスケジュール

13:30 集合
13:40 座学(処理場の機能と位置づけについて)

14:00 施設見学
14:50 座学(我々の生活と下水、そして海とのつながりについて)
16:00 活動のふりかえり
16:30 解散

実施内容


まずは終末処理場がなぜ必要なのか、どのようにして下水をきれいにしているのかをスライドを元に解説いただきました。

実際の設備についてもご紹介いただきました。

ここで実験!

トイレットペーパーを水に入れてかき混ぜたビーカーと、ティッシュペーパーを水に入れてかき混ぜたビーカー。これをこすと、どのような違いが出るでしょうか?

そう、手前のティッシュペーパーをかき混ぜたものはティッシュが詰まってしまい、奥のトイレットペーパーをかき混ぜたものは水に溶けるためスムーズに流れます。使い方を間違うと環境汚染につながることを目の当たりに。

今朝採取されたサンプル。左が処理場に流れ込む水、真ん中が泥などを沈殿させて微生物による処理をおこなっているもの、右がその上澄みを取り出したもの(川に排出できる状態のもの)。生き物が水を綺麗にしているという説明に一堂びっくり!

庭にある池は、処理後の水をためています。アメンボやカメが泳いでいて、子どもたちも大興奮!

施設のなかも見学させていただきました。こちらは雨水を処理する装置。

広い構内には、泥などを沈殿させる施設、空気を送り込んで微生物の動きを活発にする施設などが並んでいます。
見学のあとは、生活排水がどのように川や海を汚染しているのかについての解説をいただきました。

このイベントで得られたこと

海を見学しているだけでは、水の循環について想いを馳せることはなかなか難しいのですが、今回、和歌山市内の下水を処理し、川の水の浄化に貢献している施設を見学するとともに、身近な生活排水についての学習をおこなったことで、生物を守るためにはわたしたち市民のちょっとした心がけの積み重ねが大事であることを学ぶことができました。

参加者の声

  • 環境保全への意識を再認識させられました(男性)
  • 個人ではなかなか見に来られない施設で発見がいっぱい。さっそくエコします!(女性・40代)
  • 環境の話がおもしろかった(小学校3年生)
  • 実験で、トイレにティッシュペーパーを捨てたらいけないことがわかった(小学校4年生)

イベント実施結果

参加者数
20名(大人6名・子ども14名)
アンケート回答数
18通
参加者満足度
33%
実施してよかった点
中央終末処理場だけではなく、和歌山市環境政策課のご協力もいただき、子どもたちにとってはわかりやすく工夫をこらした説明をいただきました。
川であちこちぬるぬるするのは微生物が生息しているからであること、もともとはその微生物がいるおかげで川が自然の浄化作用を生んでいたことなど、かつての自然の営みも再認識することができました。
また洗剤などの使用量を適正にすることの大切さ、食べ残しなどをそのまま流さないことの大切さをご紹介いただいたことで、参加いただいたお子さんのなかには、さっそく夜帰宅して、家事のお手伝いの際に、洗剤の量に気をつける、などの実践をされた方もいらっしゃったそうで、今すぐできる環境保護への取り組みができたものと思われます。
実施して苦労した点
前回テーマとなった、干潟・海の環境について学ぶことにつなげて、川の環境について取り上げたが、今回初めて参加される方にどう意識付けをおこなうかが難しかったです。アンケートでも「やや満足」が多く、満足度にも反映されてしまっています。
特に寄付が活きたと感じた点
今回、チラシを見てのご参加が多く、和歌山市内のある工場の見学に出かけた先で、今回のチラシを手に取られたという方が複数いらっしゃいました。おそらく、その工場に出入りされている保険代理店の方が置いて下さったものと推察します。これまでにない広報の広がりが生まれています。