ほたるの幼虫 放流会
レポート
今年6月のほたる観賞会から半年が経過しました。我々を感動させたあのほたるの2世が、この冬枯れの田んぼで、どのような生態下にあるか参加者の皆様と学習しました。ほたる自生の5必須条件、水・空気・光・緑・土が全て健全な環境下でなければ、ほたるは生きて行けないことも、お伝えいたしました。来年の6月にほたるの自然回帰がより盛んになることに期待をしながら、ほたるの幼虫を放流し、このことを参加者の皆様と学習いたしました。Save Japanプロジェクトのご支援なしには、このほたるの自然回帰活動は不可能でした。心より感謝と共に更なる活動を続ける覚悟です。
当日のスケジュール
◎スケジュール:
10:00 集合・受付
10:15 「ほたる」の一生、についての学習
10:45 「ほたる」の幼虫放流
11:15 ほっと一息 ⇒ 田んぼで採れたもち米で作った、餅入りお汁粉をどうぞ!
11:45 アンケート記入後観賞会終了
実施内容
開会式:NORAの会会長より挨拶
学習会:資料を配布して「ほたるの一生」を学びました。
ほたるの幼虫の放流:「来年6月にまた会おうね」と言いながら放流しました。
ほたるの幼虫:足が6本,腹部に8対のエラがあります。
放流後の一息:(この田んぼで採れたもち米のお餅で)お汁粉と焼き芋で参加者は大喜びでした。
習志野市に唯一残る田んぼ:「サギ」がみんなをお出迎えしてくれました。
田んぼの入り口から:右奥がほたるの幼虫の放流場所、来年6月まで、ほたるの寝床になります。
このイベントで得られたこと
①このイベントに参加戴いた皆様の約6割近くの方が、6月の「ほたる観賞」に参加下さった方でした。「ほたる」を通して、自然環境保護に関心をもって戴いた成果だと感じております。
②「ほたる」はNORAの会の活動の一つのシンボルですが、「ほたる」に関心を持ち、「ほたる」が生息できる健全な自然環境の大切さを参加者の皆様に感じて戴けました。
NORAの会員は皆、参加者の皆様の期待を受け、何とかしてこの「自然回帰」を確たるものとすべく、更に努力をして行かねばと良い刺激を受けました。
③「ほたる観賞会」「ほたる幼虫放流会」これで予定行事を終えましたが、お陰様で多くの人に「ほたるの自然回帰=環境保護活動」の大切さを知って戴けました。成果です。
しかし、多くの方に知って戴ければ戴ける程、田んぼへ人が多く集まることが予想されます。人が多く集まることは、「ほたる」にとっては好ましいことではありません。
参加者の皆様に感心を持って戴きたい反面、そっとしておいて欲しい思いもあり、この相反する対応をどのようにして行くか、今後の課題です。
参加者の声
- 初めてホタルの幼虫を見ることができ、その生態を学ぶことができ、ホタルの生きられる環境に実際に立っていられたことをうれしく感じた。 おいしいお汁粉、焼き芋、リンゴまでふるまっていただきありがとうございます。(30代、主婦)
- ホタル、田んぼ、稲、水、環境全てを学ぶ要素が入っていると感じられました。(40代、主婦)
- 子どもにステキな体験をさせてあげられたと思います。このような機会に出会えたことに感謝します。(30代、主婦)
- ホタルの幼虫をまじかで見れたのが楽しかった(小学校4年)
- お汁粉を食べて楽しかった。ワクワクした。友達と一緒にきて楽しかった。今度は、お米の苗を植えたい。(幼稚園)
イベント実施結果
- 参加者数
- 子ども24名 大人24名 合計48名
- アンケート回答数
- 子ども24名 大人24名 回収率100%
- 参加者満足度
- 83%
- 実施してよかった点
ほたる自生の5必須条件、水・空気・光・緑・土が全て健全な環境下でなければ、ほたるは生きて行けないことを参加者の皆様と学習しました。ほたるが自生できれば、ここは健全な環境下にある里山であると、皆さんに理解して戴けました。「ほたる放流イベント」を通して、参加者の皆様が、日常の生活の身近なところからエコ活動に取り組む必要があると感じて戴いたと思っております。
- 実施して苦労した点
①参加者の大人・子供が約半数でしたので、子供にも分かり易いプレゼンテーションをしたいと、思いましたが、小学校高学年から幼稚園児と幅広かったので、資料は大人向けにし、ご両親 からお子様へ伝えて戴くしか出来ませんでした。
②開催前日は冬の嵐でしたので、会場がぬかるみとなったため、もみ殻を撒くなどで、対応しました。幸い当日は、雨は上がる幸運に恵まれましたが、会場作りに苦労しました。
③イベントは何時も参加申し込みが、直前で急増する傾向があり、今回も約20名が直前でした。食材の準備に直前の変更があり、女性会員の対応が大変でした。
- 特に寄付が活きたと感じた点
①寄付なしでは、費用面・緊張感の不足から、今回の「ほたる放流会」・6月の「ほたる観賞会」は開催困難でした。我々が従来行ってきた行事では、これだけ多くの参加者にほたるを通して環境保護に関心を持って戴くことはできませんでした。
②Save Japanの名を汚されないとの自覚を持って開催したので、費用面のバックボーンに支えられたのは勿論「ほたる放流会」・「ほたる観賞会」のプレゼンテーションの資料作成を含め、会員の自覚・知識の向上・意欲の向上など、大きな影響と刺激を受け、活動意欲が高まりました。
③費用の用途は「ほたる」の自然回帰を目的に出費をさせて戴きましたが、資機材・施設整備・用具・作成資料などは、今年の単年度でなく、NORAの会の今後の活動の大きな体力になります。
④費用面は勿論ですが、地道に活動している我々のような団体にも、目を向けて戴いたという ご厚意は、精神的にも大変大きな励みとなりました。