SAVE JAPAN プロジェクト 2015

レポート

雲仙山系ヤマボウシ観賞とミヤマキリシマの下草刈り

2015年07月12日(日)実施
  • 森林
  • 種子植物・シダ

レポート

「ミヤマキリシマ」の保全のためには、単に保護するだけではなく、下草刈りなどに汗をかき積極的に人の手を加える必要があることを参加者に理解いただいた。60歳代以上から大学生まで幅広い方々に参加いただき、作業を通して世代間の交流ができた。また地元から作業に対して感謝の言葉もあり、刈り取った下草の山を眺めて達成感と充実感がある活動となった。

当日のスケジュール

08:00~08:30 長崎駅又は諫早駅に集合・貸切バス出発(車中にてセイブ・ジャパンの仕組みの説明と雲仙の自然解説)
10:00~10:30 吹越にてヤマボウシ鑑賞と自然解説
11:00~12:00 宝原園地にて下草刈り作業
12:00~13:00 昼食・休憩・ミヤマキリシマについて解説
13:00~14:00 下草刈りと絡まった蔓切作業
14:00~14:30 作業の後片付け
14:40~15:40 小地獄温泉にて入浴
16:00~17:30 貸切バス出発にて帰路(車中にて感謝状を贈呈)
17:30~18:00 諫早駅又は長崎駅にて解散

実施内容


作業資材の準備


潜り込んで蔓切


刈られた下草

下草の運搬


作業成果と参加者

このイベントで得られたこと

企業のCSRを有効に活用して、意欲のあるボランティアを募り、下草刈りにより希少生物種守る活動が展開できたこと。このように、意欲と地元のニーズをつなぐ事が出来たこと。

参加者の声

  • 時間が足りなかった。(作業が思ったより残った)(女性/60代)
  • 温泉も気持ちよくて、すごく達成感があった。(女性/10代)
  • 様々な年代の方々と交流できた。また希少生物種に関する問題について新しい知識が得られた。(女性/20代)
  • とても良いことですが、もう少し目標を示して達成感を高揚できたらもっと良いと感じました。(男性/60代)
  • ミヤマキリシマが直面している危機的状況を知ることができた。地道な作業があって、きれいな花を咲かせるということを実感できた。(男性/20代)

イベント実施結果

参加者数
106名
アンケート回答数
85名
参加者満足度
66%
実施してよかった点
地元・雲仙の関係者(雲仙を美しくする会)から感謝されたこと。また、小地獄温泉からは、作業後の汗流しに温泉入浴を格安でサービスいただいたこと。県や地元からは、自然解説だけでなく、鎌などの資機材の提供や刈った後の下草の処分を快く引き受けていただいたこと。
環境省自然保護官(レンジャー)も積極的に参加いただき、ジオパークについて解説いただいたこと。
これらの協力をいただいたことにより、当協会と地元や県自然環境課、環境省自然保護官との信頼関係ができ、今後のいろいろな活動への可能性が広がったこと。
実施して苦労した点
イベントの告知を、ホームページ・チラシ・新聞・街頭などで行ってきたが、どの手法が効果的なのかなかなか判断ができなかったこと。
参加者の確保について苦労しました。なお、次回からは今回の参加者のデータがあることから、有効かつ適切にPRできると思います。
特に寄付が活きたと感じた点
従来は地元の住民の方々が下草刈りをやっていたが、高齢化により実施が困難になっていました。このため、長崎市や諫早市の都市部より意欲のあるボランティアを募り、寄付を利用し貸し切りバスを仕立て雲仙の下草刈りを実施できました。地元の代表者からも謝辞をいただき、また、汗流しのための温泉入浴も快くサービスいただきました。
希少植物の危機を知っていても「1人ではどうもできない」「わざわざ長崎から出かけて行くのは」と思っておられるボランティア希望の方々に対し、交通手段を提供し、多人数での保全活動の達成感を味わえたこと、この寄付が無ければできなかったことだと思います。
なによりも嬉しかったのは、損保ジャパン日本興亜の司波支店長も多数の社員と参加いただいたうえ、「非常に有意義な活動であった。」と労いの言葉をいただいたことが寄付が活きたことの証と思います。