SAVE JAPAN プロジェクト 2025-2026

レポート

アユモドキを守ろう!お米の収穫を親子で体験

2025年10月11日(土)実施
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  • 昆虫・その他

レポート

アユモドキは、亀岡と岡山にのみに生息している天然記念物・絶滅危惧種です。アユモドキは、田んぼに豊富に生息するプランクトンを餌に成長していく魚です。アユモドキを含めた亀岡の豊かな生態系を支えるためには、田んぼの存在が欠かせません。

今回は、アユモドキが棲む曽我谷川近くの水田をフィールドに、6月に田植えしたお米を収穫しました。

今回のイベントには、田植え体験に参加した親子が集まってくれました。

当日のスケジュール

亀岡駅北側にある曽我谷川近くの水田

08:30 受付開始 
09:00 開会  アユモドキと田んぼ・稲刈りの仕方のレクチャー
09:20 活動開始 
10:20 乾燥させるための稲架(はざ)作り・稲掛け
11:30 閉会  今日観察した生き物の紹介
11:50 解散

実施内容

今回の稲刈りは雨の影響もあって、1週間日にちをずらして開催。

6月には子どもの手のひらほどの大きさだった稲も、小金色に輝いていました。

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今年育てたお米は、高温にも耐えられる「にじのきらめき」という品種です。

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初めに、NPO法人亀岡人と自然のネットワークの中川さんから、田んぼがアユモドキの産卵・成長を支えるためには必要不可欠であること、田んぼには水を貯える役割があり防災にも役立っているのだと説明いただきました。

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その後、田んぼに移動し稲刈りのレクチャーを受けます。今年も昔ながらの方法(手鎌で刈り、稲架掛けする方法)で行います。

レクチャーは、田んぼをずっとお世話してくださった農事組合法人「ほづ」理事長の酒井さん。

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今年植えた「虹のきらめき」は普通のお米より草丈が短いので、稲刈りするときにケガしないよう気をつけました。

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初めは、「固い!」「切れない!」と苦戦している子どもが多かったですが、だんだんと慣れてくると、「スッと」うまく刈れるようになっていきました。

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子どもたちは稲を鎌で刈り、大人もそれに負けじと稲を束ねて結び、稲を掛ける準備を進めます。

稲刈りをしていると、子どもたちはたくさんの生き物・植物と出会います。「カエルを捕まえた!」「カマキリがいた!」という声がこだまします。

特に、今年はたくさんの種類のカメムシを見ることができました。

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稲刈りが半分終わったところで、スタッフたちは稲を天日干しするために、竹でできた台を作ります。

みんなで、稲を台に掛けていきます。

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稲刈りが終わったら、みんなで今日見た生き物・植物を共有し合いました。

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刈った稲は2週間ほど天日干しして乾燥させ、脱穀し、体験会参加者の元にわたります。

このイベントで得られたこと

稲刈りをしていると、たくさんの生き物・植物に出会います。

《今回の稲刈りで出会った、田んぼにいる生き物・植物》

・カエル
・カメムシ(たくさんの種類・幼虫を見ることができました!)
・カマキリ
・クモ
・コオロギ
・トノサマバッタ
・タニシ
・ヤゴ
・オオオナモミ...等

初めは虫を怖がっていた子どもたちも、だんだん慣れてくると触ったり、捕まえたりして観察をします。

「この虫の名前は?」「これはカメムシ?」「テントウムシって田んぼにいるの?」と専門家に聞く姿がありました。
田んぼにたくさんの生き物がいることを知り、生き物と触れ合う貴重な時間でした。

参加者の声

  • カメムシがたくさんいて、みたことない虫がいっぱいいた。いねをかるのが楽しかった(小学6年生)
  • カマを上手につかって切るのがたのしかった (小学5年生)
  • いねかりのたいへんさがわかった(小学5年生)
  • 稲刈りの大変さと、実りのありがたさを感じました(40代)
  • 子どもたちが生きものや自然に触れる機会となり、良かったです(40代)

イベント実施結果

参加者数
親子11組 (22名)
アンケート回答数
子ども: 11名 大人: 7名
参加者満足度
100%
実施してよかった点

今年の参加者は亀岡市内にとどまらず、京都市域・大阪府からの参加してくださる方もいらっしゃいました。実際に稲刈りをしてみることで、稲刈りの大変さと実りのありがたさを感じる機会になりました。

また、自然豊かな亀岡で、たくさんの生き物・植物(カメムシ、カエル、コオロギ、カマキリ、ジャンボタニシやオオオナモミ...etc)にふれあうことができました。

実施して苦労した点

実施予定日前日に雨が降ったため、1週間延期することになりました。地元小学校の運動会があったこともあり、参加者が少なくなってしまいましたが、子どものみならず大人、スタッフ関係なく皆で協力して稲刈りをしました。

稲刈りでは鎌を使うので、安全に配慮した刈り方をレクチャーし、活動を行いました。

刈った稲を束ね、結ぶ作業は力が必要なため、保護者の皆様にも協力いただきました。

特に寄付が活きたと感じた点

寄付をいただいたおかげで、田植え前の準備から栽培、稲刈り後の乾燥まで農事組合ほづさんにお任せし、丁寧に見ていただくことができました。

主催・共催

NPO法人亀岡人と自然のネットワーク
NPO法人きょうとNPOセンター

協力・後援等

協力:亀岡市
   亀岡市保津地域アユモドキ保全協議会
   認定NPO法人日本NPOセンター

協賛
損害保険ジャパン株式会社