SAVE JAPAN プロジェクト 2025-2026

レポート

希少な山野草を知り、福寿草の株分けを体験する機会

2025年10月16日(木)実施
  • その他植物
  • 里山

レポート

「永遠の幸福」という花言葉を有する福寿草の群生地を中心に、希少な山野草が自生する「生物多様性が豊かな場所」をみんなで守るため、山野草の生態を学び、福寿草の株分けを実習しました。長野市七二会には、見ごたえ北信随一の福寿草の群生地があり、2月下旬から4月上旬にかけて約5万株が咲き誇ります。福寿草は長野県版レッドリスト2014で「準絶滅危惧(現時点で絶滅の危険性は低いが、将来的に危険度が高まる可能性がある生物種)に指定されています。

YouTube動画
SAVE JAPANプロジェクト2025-2026 長野市七二会の福寿草群生地を「自然共生サイト」へ登録しよう

※リンクが開けない方は→https://youtu.be/uVe5WmGN22w

当日のスケジュール

1.SAVE JAPANプログラムについて
2.福寿草の株分け実践
3.フジバカマや山野草の話

実施内容

1.日本NPOセンターの三本さんからSAVE JAPANプログラムについてお話しいただきました。

三本さん.jpg

2.樹木医の山本さんから福寿草の生態を聞き、①福寿草は雪のあるところにしか咲かず25℃~5℃の温度変化がないと芽が出ないこと、②根が過密になると咲かなくなるので5年に1度くらい定期的に株分けした方が良いこと、③七二会の群生地は800年以上かかってできたと思われること、④自然は豊かな水と土、枯葉などに恵まれているが、家庭では肥料をやらないと痩せてしまうこと、などを学びました。

株.jpg

3.山本さんの指導で福寿草の株を鉢植えしました。陽の良く当たる通気性の良いところに置き、花が終わったら鉢から出して土へ地植えします。

土入れ2.jpg

植えた福寿草.jpg

結びに参加者の集合写真を撮りました。

集合写真.jpg

このイベントで得られたこと

福寿草の群生に800年以上かかっているとは驚きでした。山野草は絶滅しないために「いっぺんに芽が出ない仕組み」を持っていて、福寿草は100個の種を蒔いても1~2個芽が出るかどうかだそうです。多様な植物が混生しあって連作障害を避け、菌の病気にも強く、豊かな水と土、太陽、空気、枯葉など自然の力を活かして生きる山野草には感心するばかりです。

参加者の声

  • 草花を植え環境を整えることは大変いいこと。草花の特性や栽培方法などを多くを学べうれしい。(男性/80代)
  • テーマが今すぐ実行できる内容で参加して良かった。来春の福寿草が楽しみです。先生のお話がとても楽しく、学びの時間でした。(女性/70代)
  • 福寿草の育て方をお聞きし大変参考になりました。(女性/80代)
  • 福寿草ばかりでなく多方面の専門的なお話が聞けて大変良かったです。(女性/70代)
  • 山野草はじめ植物の育て方がよくわかった。(男性/70代)

イベント実施結果

参加者数
13
アンケート回答数
13
参加者満足度
69%
実施してよかった点

福寿草とさまざまな山野草の生態を知り、800年以上をかけて育った群生地を中心にした豊かな自然を守り続けようという意識が高まりました。

実施して苦労した点

講師の都合で平日開催となったため、若者や子どもの参加がなかったのが残念です。日程の調整が今後の課題です。

特に寄付が活きたと感じた点

樹木医の協力を得て専門的な知識を得ることができました。

主催・共催

七二会里山整備利用推進協議会
小坂福寿草群生地愛護会
認定特定非営利活動法人 長野県NPOセンター

協力・後援等

長野市立七二会公民館
七二会地区住民自治協議会
七二会花いっぱいの会

協賛
損害保険ジャパン株式会社