『カッコソウの生態を知り保護の輪をひろげよう!』
レポート
カッコソウの詳しい生態について学び、保護活動の輪を広げることを目的とする勉強会を開催しました。
プロジェクターによる写真を用いた説明で、参加者はカッコソウの現状について分かり学ぶことができました。
主な内容
1.カッコソウの生態 (地下茎とタネによる2通りの繁殖)
2.一年間の生育サイクルと作業
3.現状と保護活動
4.今後の課題
現在のカッコソウの多くが地下茎による繁殖で増えたクローンであり、昆虫などを媒介したタネによる自然の繁殖は困難になってきています。
またカッコソウが生育可能である、適度に木漏れ日が当たり、水の流れる傾斜地という環境も減少しつつあります。
加えて国内希少野生動植物種に指定された後、一層盗掘が助長されたことがさらに個体の減少に拍車をかけています。
そのため、今後以下のことを意図的に、かつ継続的して行う必要があります。
・保護地を確保し、タネによる繁殖を行い生育すること
・現在生息している遺伝子の数を減らさないこと
・昆虫など周囲の環境との生物多様性の保存
・人工林の整備、パトロール
・保護を呼びかける啓蒙活動
当日のスケジュール
2019年3月10日(日)
13:00~会場準備
13:30~受付・コーヒーサービス
14:00~主催者挨拶
講師紹介
勉強会開始
勉強会終了
主催より今後の日程について
16:00 終了
後片付け
実施内容
このイベントで得られたこと
・普段から環境問題や環境保全活動に関心のある方がほとんどで、勉強会を開催したことでカッコソウの生態をより深く理解できた。
・カッコソウ保護活動といっても場所によって内容が異なることが分かった。
・山頂付近での場合、麓での対応、全く違うことを認識できた。 また1年を通してカッコソウに寄り添い管理している関係者の皆様のご苦労に感謝。
・カッコソウの生命力と、それを私たちの時代の温暖化により絶滅させてはいけないと強く感じられる勉強会でした。温暖化防止がより身近なものになりました。
・カッコソウの理解を深め、自生地の整備も進んだ。
参加者の声
- 実践している人の話はすごい。(70代男性)
- カッコソウについて知ることが大事と思いました。それを大切に守っている方の努力がすばらしいと思いました。(50代女性)
- 小平さくら草の会の活動のすばらしさを実感しました。(50代女性)
- 小平地区のカッコソウ保護の歴史が良く分かった。(60代男性)
- 自然環境は大切。カッコソウが益々盛んになりますように(80代男性)
イベント実施結果
- 参加者数
- 32名
- アンケート回答数
- 19
- 参加者満足度
- 52%
- 実施してよかった点
- ・現場で作業をしている方の生の声が聞こえたことにより現実を知ってもらえた。
・学者や研究者の視点ではなく、保全活動を通して生態を知ることの大切さを理解してもらえたことは良かった。
・コーヒーサービスがあり、初めてであった方とお話をするきっかけになりました。
・多くの人々に参加してもらい、認識を持ってもらえた。 - 実施して苦労した点
- ・参加者からの出席連絡がなく、人数把握ができなかった。定員24名の部屋に32名入れざるを得なかったことは反省している。
・カッコソウ保全活動を中心に話を構成したが、記録用に写真を撮っていなかったためまとめるのに苦労した。
・決められたスケジュールで事務が進まなく苦労した。 - 特に寄付が活きたと感じた点
・プロジェクターの活用化が図れ、写真を見てもらうことで、分かりやすい学習会が設定出来た。
・プロジェクターの性能が良く、室内が明るくても画像がはっきりと映写されていた。お話をしてくだる講師の先生のお顔の表情まで読み取れ、とてもよかった。メモも取りやすかった。
・講座を実施する機器が揃った。
メディア掲載
上毛新聞(2019年3月16日)掲載
読売新聞は取材のみで今のところ掲載はない。
- 主催・共催
主催:特定非営利活動法人 鳴神の自然を守る会
小平さくら草の会
群馬NPO協議会
きりゅう市民活動推進ネットワーク- 協力・後援等
協力:認定特定非営利活動法人 日本NPOセンター
- 協賛
- 損害保険ジャパン日本興亜株式会社