[熊本]水と緑いきものネットワークくまもと ムササビが飛び交う緑の回廊づくりを目指して

森のいきもの「ムササビ」観察会と体験学習会

■観察会

 

13:00

熊本市中央区崇城大学市民ホールを中型バス2台で出発
森の忍者と言われるムササビを見る前に、バスでの移動中を利用して森の恩恵である「水」をテーマに、熊本を代表する石橋で有名な通潤橋や円形分水を見学しました。

16:00

熊本県山都町男成神社到着
当日は、朝から雨が降っていましたが移動とともに天候も回復し、いよいよムササビが確実に見られる熊本県山都町の男成神社へ到着。日暮れまで時間があるので、森を散策しながらムササビが棲む森の条件などを、実施団体であるNPO法人水と緑いきものネットワークくまもとの専門スタッフより説明を受けました。

17:30

ムササビ観察会
寒さに耐えながら日暮れを待ちつつ主役の出番を待ちます。しかし、久しぶりの大勢のギャラリーに恥ずかしいのか主役であるムササビも簡単には姿を現しません。今日はダメかな?と不安がよぎったその時、専門スタッフである歌岡さんが「鳴き声だ!」と参加者を誘導してくれます。ムササビを警戒させないよう、赤いサーチライトで参加者の視線を誘導してくれた先には本物のムササビがこちらを向いて目を光らせていました。
専門スタッフのおかげで参加者全員がムササビを見ることができ、次の期待はもちろん忍者ハットリ君でお馴染みの「忍法ムササビの術(滑空)」を見ることです。樹齢150年の杉の木を登りはじめたムササビの姿が一瞬見えなくなったと思いきや、音も無く月明かりの夜空を境内の反対側へ滑空するムササビの姿をシルエットで確認!その時ばかりは声を押し殺していた参加者全員が「おお〜!」と歓声を上げていました。

18:30

神社集会場に移動
その後、約1時間にわたって姿や滑空を観察したあと、神社の社務所をお借りして地元の食材を使ったお弁当と暖かいぜんざいを頂きながら、観察会のスタッフからムササビの棲む森や里山の生物について説明を受け、心も体も満足して帰路に着きました。神社の宮司さんによると、本日は見学者が多かったせいか「ムササビはいつもより多く飛んでおります!」とのことでした。

21:00 熊本市崇城大学市民ホール到着・解散

 

【日暮れ前に記念撮影】 【ムササビの棲む森を散策】 【ムササビ観察会の様子】

 

 

■体験学習会
 

10:00~16:00  

観察会から1日おいて、熊本市市民活動支援センター(あいぽーと)で体験学習会の開催です。当日はあいぽーと文化祭も開催されており、多くの方が来場していました。当然ですが熊本市街地の昼間なので、本物のムササビを見ることはできませんが、体験学習会ですので剥製のムササビが登場します。専門スタッフの歌岡さんによるムササビの生態と緑の回廊の講義だけでなく。文化祭来場者の小学生以下の子供を対象に(小さいな子供は保護者の協力を得て)、「ムササビグライダー」を作ってもらいました。作ったグライダーの飛ぶ様子が、本物のムササビの滑空と同じことを説明し、次回の観察会(3月実施)へのお誘いもしっかりしておきました。次回が楽しみです。

【ムササビグライダーの作成】 【来場者も多く盛況でした】 【剥製のムササビで学習】



■プログラムを実施して

・参加人数:【観察会】44名、 アンケート回答者:28名(観察会)

        【体験学習会】49名 計93名 

・参加された方の満足度(割合):満足度 96.2 %

 


■参加者の感想

・初めてムササビを見て興奮した、子供も満足している。

・知らないことが多く良い勉強になった。

・このような活動は続けて欲しい。

・高齢者向けの学習会も良いのでは。

・まだ見たことがない生き物を見たい。

 

 

■プログラムを実施して苦労した点

・観察会は夜間なので、子どもの安全面のためにスタッフを多く確保しなければならなかったこと。

・地元の参加者が少なく、もっと身近にあるすばらしい自然環境をPRできなかったこと。

 

 

■プログラムを実施してよかった点

・移動時間を有効に活用するために、水をテーマとした施設の見学をプログラムに組み込んだこと。

・参加者全員が初めてムササビを見ることができ、このプログラムに関心を持ったこと。

 


■特に、寄付が活きたなーと感じた点

・山間部へ集団で移動する手段としてバスを借りることができ、安全に大勢の人数で観察できたこと。

・夜間のムササビの生態を撮影するには無人撮影装置が必要なので、今回の財源を有効に使わせていただきました。また、ムササビの生息環境を 保全するための巣箱の設置に伴う材料費も捻出でき、緑の回廊づくりに拍車がかかります。

#