SAVE JAPAN プロジェクト 2015

レポート

実は高級食材!アメリカザリガニ

2015年07月18日(土)実施
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レポート

前回に引き続き、太宰府市民の森にある湿地再生地に生息する外来種のアメリカザリガニ(希少生物種や在来種の生息を妨げている)の捕獲大作戦シリーズ2回目。第1回で参加者と共に湿地再生地で捕獲したアメリカザリガニを調理し、試食して駆除するというプログラムです。

今回の目的は”駆除”ではあるものの、命のありがたみを感じながら試食し、またクイズコーナーではアメリカザリガニが増えた背景等も学ぶことができました。

当日のスケジュール

9:30 受付

10:00 説明

10:15 下準備・調理

11:45 試食

12:30 後片付け

12:55 写真撮影

13:00 終了・アンケート

実施内容


シリーズ2回目の今回は、前回みんなで捕獲したアメリカザリガニを調理・試食するプログラム。前回に引き続き、テレビ局の取材も入りました。


開会の挨拶では、損害保険ジャパン日本興亜株式会社 担当部長の前田 修さんよりご挨拶。


その後、会場の太宰府市文化ふれあい館調理室前で、記念写真を撮りました。


前回みんなで捕獲後に泥抜きした生きたままのアメリカザリガニ。

 
まずは、今回の主担当である共催団体「特定非営利活動法人 グリーンシティ福岡」の”ヒゲさん”こと、志賀代表より、調理方法の説明とともに、調理作業を分担するために、「塩ゆで班」と「ヴィスク(スープ)班」の2つのグループに分ける作業をしました。

 
子どもたちは材料の下準備からお手伝い。野菜を洗ったり、お母さんたちにサポートされながら、野菜を切ったり。「包丁で切る時、添える手は、猫の手みたいにまぁ~るくして。切らないようにね」とお母さんに教わりながら挑戦していました。

 
ヴィスク班は、切った野菜をミキサーへ。塩ゆで班は付け合わせの野菜の準備中。

 
いよいよ、生きたザリガニをお鍋に投入!美味しく茹で上がるかな?

 
「塩ゆで班」のお鍋の横で、ヴィスク班がスープ作りに挑戦中。茹で上がったザリガニに子どもたちは大はしゃぎでした。

 
ヴィスク班がスープを作っている間、塩ゆで班は子どもたち自らゴミの回収や片付けに入りました。

 
ヴィスクも完成して、お父さんたちも盛り付けのお手伝いで大活躍です。

 
おまちかねのいただきます!会場のあちこちから「おいしい!」の声が聞こえてきました。

 

食後は、“ヒゲさん”からのアメリカザリガニのクイズ。「なぜ、アメリカザリガニは日本に来たのか?」等、子どもたちは周りと相談しながら楽しそうに答えていました。

このイベントで得られたこと

希少生物種や在来種の生息を妨げるアメリカザリガニを大量に駆除でき、太宰府市民の森・湿地再生地の保全活動に参画出来ました。また、クイズをとおして外来種のアメリカザリガニがなぜ増え、駆除する必要があるのかが分かりました。
さらに、生きているところから調理をすることで、ボウルの中で蠢く音(聴覚)や甲殻類特有のにおい(嗅覚)を感じ、塩茹でを参加者全員が直に手で触れて(触覚)、五感に訴えかけることができ、「命をいただく」ということを実際に肌で感じてもらえました。

参加者の声

  • 大人 ・子どもへの説明がとても分かりやすかった。(30代女性) ・アメリカザリガニがどこから来たのかよくわかった。(40代女性) ・子どもと一緒に貴重な体験が出来た。(30代男性) ・子どもと一緒に普段触れ合うことのできない自然とふれ合うことが出来た。(30代女性) ・ザリガニを食べるなんて、このイベント以外では絶対に経験できないです。(30代女性)
  • 子ども ・ザリガニを鍋に入れるのが楽しかった。(小学校2年生) ・クイズがたのしかった(保育園)

イベント実施結果

参加者数
計30名:大人13名、子ども17名 / 親子参加 7組
アンケート回答数
28件
参加者満足度
80%
実施してよかった点

・普段の生活では味わえない、生きものの捕獲から調理、試食までの一連の体験ができた
・生きている生物を目の前で調理することで命のありがたみを実感できた。
・特色あるユニークな企画で、前回に引き続き、報道機関が取材に来た。

実施して苦労した点

・前回捕獲したアメリカザリガニが少なく、追加捕獲の必要があったこと。
・前回捕獲したアメリカザリガニを一週間生かしたままで管理したこと。
・複数の参加者等が同時に使用するため、一ヶ所に集中していた会場のガスコンロで調理しづらかったこと。
・親子づれの調理プログラムとしては調理工程がやや煩雑で、料理の種類によって調理時間のずれもできてしまったこと。

特に寄付が活きたと感じた点

・調理実習にかかる食材費を含め参加者から参加費を徴収せずにすむため、より気軽に多くの方に参加いただけた。