SAVE JAPAN プロジェクト 2021-2022

レポート

親子で探検!牧場の生きものワールド
2022年8月5日~6日

2022年08月05日(金)実施
  • その他植物
  • ほにゅう類
  • 昆虫・その他
  • 高原

レポート

130年以上の歴史を持つ神津牧場で維持されてきた草原環境をフィールドとして、草原に生きる動植物を観察しながら多様な「いのちのつながり」を学びました。濃い霧に包まれた2日間でしたが、夜のライトセンサスでは光るシカの目を見つけることができました。

当日のスケジュール

<1日目>
13:30 開会。講義室で参加者とスタッフを紹介。
         イベントの目的と牧場の歴史・環境などを伝えました。
14:00 牧草地へ移動し、虫トラップをしかけました。
16:00 シカに草を食べられないよう昨秋に設置した柵を探し、
         草の成長を観察しました。
         アナグマの巣穴も観察し、生態を聞きました。
18:00 夕食。
          ジャージー牛のハヤシライスを味わいながら、夜のプログラム説明と準備。
19:00 ライトトラップに集まる虫と、水上に現れるコウモリを観察しました。
19:45 ライトを手に草地に出てくる動物を探し、シカの光る目を見つけました。
20:30 翌日の予定を案内し休会。

<2日目>
09:00 再開。建物の壁に張り付いている虫を観察しました。
09:45 昨日仕掛けた虫トラップを観察しました。
11:00 まとめ。
          2日間で見つけた生きものを地図にシールで貼り、
    アンケートの記入をお願いしました。
11:30 閉会「2日間お楽しみさまでした」。

実施内容

1.虫トラップをしかけよう!
牛フンのトラップ、くさった肉を入れたトラップ、ビールに黒砂糖を混ぜたトラップ。3つの仕掛けを草地と林の中2か所へ家族ごとに設置しました。どんな虫が集まるのかな?明日の観察を楽しみに。

当日の様子はYouTubeで見られます。1分半の短い動画で霧の様子をご覧ください。
  ⇒リンクが開かない方はこちらから https://youtu.be/KPkhT0k14i4



2.柵の中と外の草の成長を見比べよう!
シカに草を食べられないよう昨秋に設置した柵を探して、草の成長を観察しました。柵の中と外では、草の長さに違いがあるみたい。林の中ではアナグマの巣穴を観察しました。


3.日が暮れたら夜の観察。
ライトトラップに集まる虫と、水上に現れるコウモリを観察しよう!



4.翌朝、建物の壁にも、たくさんの虫!


5.
昨日しかけた虫トラップを観察しよう!
牛フンを食べる虫、地表を歩いてきてコップへ入った虫?、エサが無くなっていたコップもあった。エサのちがいと場所のちがいで、集まる虫がちがったみたい。


6.まとめの会
2日間で見つけた生きものを地図にシールで貼り、アンケートを記入しました。


2日間「お楽しみさまでした」


このイベントで得られたこと

草原には生きものがたくさん。みんな食べたり、食べられたり。「いのちのつながり」を見つけました。
牧草を食べて育つ牛。その牧草をこっそり食べていくシカ。柵を立てれば、中は食べられないみたい。牛のフンや動物の死がいをエサにする虫たち。虫やミミズをエサにするアナグマ。夜の灯りに集まる虫。きれいな羽根の「ガ」もたくさん。その「ガ」をエサにするコウモリ。夜の牧場では、シカの光る目も見つけました。

130年以上も維持されてきた草原環境があったからこそ多様な生きものがいて、すべての「いのち」がつながっている。じっくり観察して話を聞けば、虫がニガテと言っていた子が「キレイでかわいいガ」を追いかけている。知らなければ「コワイ」「キタナイ」と嫌われる生きものも、「いのち」をやりとりしながら、しっかり生きている。

環境を守ることは、多様な「いのち」を守ること。動物も虫たちも、みんなつながっていることを学びました。

参加者の声

  • コガネムシの中でもいろんな色があってきれいだった。たとえ人間から嫌われている虫たちや動物たちでも絶滅してしまえば生きづらくなってしまう生き物がいるということを知って、どの生き物にも立派な人生があることを知り感動した。(小学6年生)
  • フン虫が思ったより、きれいだった。しかけたトラップの中身を荒らした生き物を知りたい。シカに食べられないようにしかけた柵の中で生えている草と、そうじゃない草の背のちがいが大きくてびっくりした。(小学6年生)
  • 夜の「ガ」の観察はとても面白かったです。(30代)
  • 体験のイベントは子どもたちにとって、これからの将来を考えるうえでとても良いと思います。環境についても勉強のきっかけになります。(40代)
  • 半年前や前日に仕掛けたものを見る、環境と調べ方を変えてみるなど、長いスパンで探ることが大切だと思いました。(40代)

イベント実施結果

参加者数
10
アンケート回答数
10
参加者満足度
90%
実施してよかった点
霧にも関わらず、生きものは普段通りの営みを続けているようでした。昼も夜もトラップに虫が集まってくれました。
子どもたちが「ガ」を「キレイでかわいい」と言ってくれたこと。牛のフンを食べる虫、ガを食べるコウモリ、ミミズを食べるアナグマなど、たくさんの「いのちのつながり」を知り、草原環境がそれらの「いのち」を育んでいることを知りました。

子どもたちの驚いたような顔と歓声、そして笑顔。「参加してよかった」という感想をいただけたことが何よりです。
実施して苦労した点
標高約1,100mが雲の中のような世界で、2日間とも深い霧に包まれ、時に霧雨まじりだったことに苦労しました。計画通りにプログラムを進められるか?、視界が悪くて事故が起きないか?、虫が集まってくるだろうか?など、心配がたくさん。昨秋は思ったより風が冷たく苦労したのに、今回は霧に悩まされる。天候に恵まれなかったことが残念でした。

また、参加募集期間の途中から、コロナ感染者数が今までにないほど増加していたため、参加を決めかねたまま見送った方が多くいらっしゃるようでした。総参加者10名は当初予定より少なかったのですが、霧の中でもスタッフの眼が届く範囲で、かえってよかったかなと思えました。
特に寄付が活きたと感じた点
ライトセンサスやトラップにに用いる道具類と、消毒用アルコールと水タンクなど、プログラムに必要な資材を揃えられたことで、安心感をもって運営にあたることができました。
主催・共催
主催:特定非営利活動法人 長野県NPOセンター
   NPO法人 生物多様性研究所あーすわーむ

協力・後援等
協力:(財)神津牧場
   麻布大学野生動物学研究室
   佐久市市民活動サポートセンター(さくさぽ)

後援:佐久市
協賛
損害保険ジャパン株式会社