SAVE JAPAN プロジェクト 2021-2022

レポート

南さつまの自然と歴史を知ろう!~地域の環境の変化を知り、地域の未来を想像する観察会~

2023年01月22日(日)実施
  • 市街地・公園
  • 昆虫・その他
  • 湿原
  • 種子植物・シダ

レポート

南さつま市を流れる万之瀬川、人々の暮らしの変化によって変容した川と河口、それらに生息する(していた)生きものについて、植物や鳥の観察をまじえて学びました。

当日のスケジュール

・08:30~ 受付開始
・09:00~ 主催者挨拶、損保ジャパン鹿児島支店様よりSAVE JAPAN プロジェクトについてのご紹介、講師紹介
・09:20~ 昔の万之瀬川、その河口と当時の子どもの遊びや暮らしについての説明
・09:50~ 万之瀬川河口と「ハマボウ」の観察
・10:30~ 万之瀬川河口の鳥の昔と今の変化についての説明
・11:00~ 万之瀬川の中州で鳥の観察
・12:20~ まとめ
・12:30    終了

実施内容



南さつま市サンセットブリッジ

早朝の南さつま市『サンセットブリッジ』
今回はこの『サンセットブリッジ』とその周辺でプログラムを実施しました。

万之瀬川河口の気嵐

万之瀬川河口では気嵐が見られました。

かごしま自然学校さんより、今回のフィールドプログラムの内容について説明があったあと、SAVE JAPAN プロジェクトをご協賛くださっている損害保険ジャパン株式会社 鹿児島支店 様がSAVE JAPAN プロジェクトの概要についてご説明くださいました。

万之瀬川河口にて、南さつま市の歴史・民族に幅広く精通され、かねてまち歩きなどもなさっている講師の先生から川と地域の暮らしについて聞き、以前は今よりも地域の自然環境と人々の暮らしが密接に関わっていたことを学びました。

万之瀬川河口にて、自然と人々の関わりを学ぶ

車で5分ほど移動し、万之瀬川流域の国指定天然記念物の選定に尽力された鹿児島大学の講師の先生に河口の植物の歴史や今の様子について学びました。

河口の昔と今の様子を知る

ここには県の準絶滅危惧に指定されている『ハマボウ』が広がっており、この群生は国の天然記念物にも指定されていますが、根元には、たくさんのゴミが捨てられていました。



『サンセットブリッジ』にもどり、今度は万之瀬川やその河口に生息または飛来する野鳥について、万之瀬川河口で探鳥会を実施されている講師の先生に教えていただきました。

万之瀬川、河口の野鳥について学ぶ

野鳥を観察するため、万之瀬川にかけられた全長405m、幅6mの歩行者・自転車専用の『サンセットブリッジ』を渡り、中之島へと向かいます。

サンセットブリッジを渡る

中之島には『野鳥観察の家』などもあり、野鳥を見るための環境が整えられています。

野鳥観察の家

サンセットブリッジから河口の野鳥を観察
サンセットブリッジから鳥を観察する

クロツラヘラサギも見ることができました。

クロツラヘラサギの観察



中之島のあちらこちらで冬鳥が見られました。

冬鳥の観察


砂浜に向いた野鳥観察の施設

SAVE JAPAN プロジェクト2022-2023から新たに取り組んでいる『生きものボード』
参加された方々の率直な感想が鳥の羽に書かれていました。

生きものボード

集合写真

集合写真

当日の様子が地元紙『南日本新聞』に掲載されました。

南日本新聞掲載記事

SAVE JAPAN プロジェクト2022-2023 鹿児島では、鹿児島県の身近な場所の生き物たちを動画で紹介しています!

「自然観察1年生の生き物さがし」
Part1.【公園で】身近な生き物をさがしてみよう【鴨池緑地公園】

「これから自然や生きものについて学んでみたい!観察したい!」という自然観察初心者の方、子どもさんにおススメ♫ 自宅や職場に居ながら動画で自然観察してリフレッシュ♫にもおススメです!

このイベントで得られたこと

人々の暮らしの変容が深く関わっている川と河口の変容と、そのことが地域の自然環境に大きな影響を与えていることを知った。
動植物が生息しやすい環境について学び、考えることができた。
植物のなかに放置されたゴミなどを見て、それぞれの行動を振り返るきっかけとなった。

参加者の声

  • 鳥、植物をはじめてみてたくさんいました。たくさんの鳥をみれておもしろかった(小学4年生)
  • トビ、クロツラヘラサギ、カモメ、カモ、カラスがカニを食べていておもしろかった(小学2年生)
  • 南さつまはいろいろなすごさがあって、すごいと思った(小学3年生)
  • 活動地域の歴史・植物・野鳥を3分野にわたる説明があり、充実していた(70代)
  • ここの環境は生物が生活するのに適しているということ(50代)

イベント実施結果

参加者数
子ども(小学校6年生以下)7名、大人(中学生以上)26名 合計34名
アンケート回答数
子ども(小学校6年生以下)5名、大人(中学生以上)20名 合計25名
参加者満足度
65%
実施してよかった点

今回のイベントの直接的な成果は、最後に参加者が感想を記入して作る「生きものボード」の感想に現れており、2つの傾向があった。
ひとつは、「身近な植物や生き物に前より興味がわいた」や「寒かったけど、川の歴史や生物・植物をひさびさにゆっくり見ました」といった観察や説明を通して得られた体験・知見へのコメント。
もうひとつは、「自然を守っていこう。プラゴミが残念」や「ゴミを片付けたい」といった、行動変容につながる意見が見られたこと。
これらの意見を我々も吸い上げて、新たな活動展開を検討したい。

実施して苦労した点
今回は、これまでより多くの団体と協働し、多くの講師をお招きすることにより、講師にお話しいただく時間の配分、海の潮位によって見る生物が異なることから、観察・説明の順番の決定が難しかった。
また、連絡・連携の不十分な点があったと感じ、今後の運営の改善すべき点だと考えている。
特に寄付が活きたと感じた点
寄付を頂いたことで相当プログラムが充実した。
講師の方に3人来ていただき、万之瀬川河口の動植物や自然環境について、それぞれの分野からお話を伺った。
観察地にすむ希少な生物や、国指定天然記念物となった経緯、素晴らしい自然環境がはぐぐまれ・有効に利用されてきた歴史など、本当に多角的に学べる素晴らしい機会となった。

メディア掲載

2023年1月28日 南日本新聞(15面)
(※事前告知・募集は同紙「みなみのカレンダー」に掲載)

主催・共催

【主催】NPO 法人かごしま自然学校
【共催】NPO 法人鹿児島県 NPO 事業協会

協力・後援等

【協力】
NPO法人プロジェクト南からの潮流
加世田文化協会
加世田いにしへガイド
南さつま市観光協会
認定NPO法人日本NPOセンター

【後援】
南さつま市教育委員会

協賛
損害保険ジャパン株式会社