SAVE JAPAN プロジェクト 2016-2017

レポート

サシバCamp2017春

2017年04月30日(日)実施
  • ほにゅう類
  • 森林
  • 里山

レポート

木島平村に生息している絶滅危惧種の猛禽類であるサシバ。
サシバを保全するためには、多くの方々にサシバが村でどんな生活をしているのかを知ってもらうことが大事だと考えています。
イベントでは、今年も子育てのために村に来ているサシバを、「ベースキャンプ」にいる「隊長」からのミッションをクリアしながら、その生態を調べ、ベースに戻った後は、サシバの行動や観察で気づいたことを模造紙にイラストなども書きながら「サシバマップ」を作り、グループで発表しあいました。
 参加者には、内山和紙で作成した「サシバCamp修了証」を授与。これからは皆さん「サシバ博士」として活躍してくれることでしょう!!

当日のスケジュール

 9:00〜9:30  受付
 9:30〜10:00 開会・オリエンテーション「サシバのお勉強」
10:00〜11:45 「サシバの謎解きミッション」(サシバの観察)
11:45〜12:30 サシバマップづくりと発表(サシバ観察まとめ)
12:30〜13:30 昼食&次回広報
13:30       解散

実施内容

<開会・オリエンテーション>
 今回も木島平村の「内山和紙体験の家」に集まり、グループごとに分かれて準備完了。
 ecology&eco-lives信州代表の荒井さんから、サシバの生態について、小学生にもわかりやすく説明がありました。木島平村はサシバが巣を作って子育てをしている数が多いこと、長野でもそれはとても珍しいこと、田んぼなど人間の生活とサシバの営みが密接の関係していること。みんな深くうなずきながら、話を聞き入っていました。



<サシバの謎解きミッション>

 さて、グループごとに謎解きミッションにいざ出発。参加者が調査員となり、次の与えられたミッションをクリアしていくというもの。謎解きの答えが観察されたら、「トランシーバー」でベースキャンプの「隊長」に報告していきます。

 (1)飛んでいるサシバをみつけよう
 (2)木や電柱に止まっているサシバをみつけよう
 (3)サシバの声を聞いてみよう
 (4)サシバの好物(2種類以上)を特定しよう

集落に散らばったグループから、次々と競争さながらトランシーバ−で報告が入ります。それがとても刺激になって、こどもたちも積極的に観察する姿がとても頼もしくおもいました。

 4つをクリアした班はさらに難しいオプションにチャレンジもしました。
 (5)サシバのオスとメスを見分けよう
 (6)サシバの敵は誰だろう




サシバがとんだり、木の上に止まっていたりするところを望遠鏡で観察。歓声があがっていました。ほかにも春の里山はカエルや草花なども観察できて、とても楽しい散策を楽しみました。



<サシバマップづくり>
 さて、散策を終えたグループがベースキャンプに帰還。謎解きミッションからわかったことを「サシバマップ」としてまとめです。気づいたこと、観察で見たことなど、自由に模造紙にイラストを交えて書いていきました。子どもたちの気づきはとても新鮮。イラストもうまい!!
 グループごとにコースが違うので、発表。さらにサシバのことが理解できたことでしょう!!


<昼食>
 昼食は木島平村の特産物などを使った料理。長野県北部の名物「笹寿し」などをみんなで美味しくいただきました。季節がら山菜を使ったおかずもあり、みんな満足、満足

 
次回のサシバの子育て観察に思いを馳せながら、無事イベントは終了しました!!


このイベントで得られたこと

◯ サシバを間近に観察でき、とても貴重なタカの存在を多くに方に知ってもらった
◯ 特に地元に木島平村からのこどもたちの参加者が多かった。リピーターが増やすことができた。


参加者の声

  • 30代女性(村外) サシバという鳥は今までよく知らなかったのですが、今日お話を聞いたり実際に見ることが出来て知識が増えました。お天気も良く楽しかったです。
  • 70代女性(村内) 天気も良く、サシバに出会えてよかった。地元ですが、こんなにゆっくりと散策したのは初めて!
  • 50代女性(村外) 目的のサシバやクマタカも見ることが出来たことや、参加者の方々と楽しい時間を共有でき、ランチもおいしかったです。
  • 40代男性(村外) サシバ、オオタカ、クマタカ、日本タンポポ、自然の豊かさに感激!
  • 小学生から「楽しかったこと」 ・ サシバを見たこと ・ カエルを捕まえたこと ・ 四つ葉と五つ葉を見つけられたこと ・ 「隊長」の「サシバのまね」がたのしかった。 「次はどんなことしてみたい?」 ・ 違う鳥も探してみたい ・ いろんなところに行ってみたい

イベント実施結果

参加者数
30人
アンケート回答数
27人
参加者満足度
100%
実施してよかった点
◯ 参加者は単に説明を聴くだけでなく、ミッションをクリアしていく形のワークショップ型の観察ができた。
◯ ワークショップ型の観察は、こどもたちの積極的な姿勢も引き出すことができ、満足度が高いイベントとなった。



実施して苦労した点
◯ サシバなどタカ類はちょっとしたストレスで子育てをやめてしまうこともあるので、大勢の参加者の案内には気を使った。
◯ 長野市など市街地から1時間ほど移動時間があるので、そこからの参加者の募集に苦労した。

特に寄付が活きたと感じた点
◯ 今回も地元木島平村の地産地消の昼食を食べながら、村内の人たちと村外の人たちとの交流が図られた。寄付による昼食の振る舞いはとても効果的だった。