【自然体験「あすわ川・水と命の道」#3】 川の生まれる山へ
2018年10月14日(日)実施
レポート
南越前町杣木俣から林道に入り、池田町金山まで約3時間半かけて7キロほどの道のりを歩きました。
人里離れた奥山に生息する生き物について、足跡や糞や骨、獣道などのフィールドサインを中心に観察しました。
人里離れた奥山に生息する生き物について、足跡や糞や骨、獣道などのフィールドサインを中心に観察しました。
当日のスケジュール
07:45 受付開始 ~バスに乗車~
08:15 バス出発 ~開会あいさつ、プログラム説明など~
09:30 林道入り口到着 ~バス降車~
スタッフ・参加者自己紹介、出会える可能性のある動植物の紹介
セーフティートーク、軽く準備運動など
09:50 観察会(山歩き)スタート ~アクティビティ、集合写真~
※数回の休憩(各自、水分や行動食を補給)
13:10 集合場所へ移動、アンケート記入、ふりかえり
13:50 終了・解散
実施内容
準備中に、さっそく牡鹿に遭遇しました。
朝早い時間には何頭もの姿が見られます。
イベント中には、鳴き声が聞こえてきました。
なんと、帰り道にも遭遇しました。
森の匂いを感じながら山歩きスタートです。
もみ殻の上に、たくさんの足跡を見つけました。
白膠木(ぬるで)の葉の特徴を教わりました。
まれにかぶれる人もいるので要注意!!
アケビの実!きれいに開いていました。
興味津々で食べてみた子どもたち「おいし~い♪」
山の恵みを知ったこの瞬間から、何かの実を見つけるたびにすかさず「これ食べれる?」
ぬかるみの足跡。シカ? カモシカ?
あまり羽を動かさずに大きな翼を広げて風に乗って飛ぶ、ソアリング(帆翔)をしているようでした。
あの雄大な姿は、もしかしてクマタカ?
小休憩。
青い空と白い雲。少し色づきかかった山の木々。澄んだ空気。
「気持ちいいなぁ~」
あすわ川の源流のひとつ。
ここで生まれた「水」が、やがて・・・
ニホンジカと思われる骨も発見。
舗装道路の道端で見つかりました。
この辺りでもふつうに生活している証拠ですね。
カナヘビになつかれちゃった。
みんな、楽しく歩き切りました!!
「えーっと、楽しかったことはね。」真剣にアンケートに回答中です。
【クマタカ】
後日、この写真を、猛禽類の専門家の方に見ていただきました。
間違いなく“クマタカ”とのことでした。
広報担当者は、もっと良い望遠レンズを持って行けばよかったと、とても残念がっていました。
「クマタカについて」
森林に住んでいる生物の中でも頂点に位置しているため、「森の王者」とも呼ばれています。
日本では、沖縄を除く全域に生息していますが、森林でしか生きていけないため、都会で見ることはできません。
豊かな自然が残っている地域にのみ生息しています。
このイベントで得られたこと
・初めての山をフィールドにしたイベントができました。
・普段目にすることのできない希少種の姿やサインが見られ、急峻で過酷な環境に適応して生きていることを実感し理解していただくことができました。
・水辺の活動とは違って、参加者とゆっくり話をする時間があり、じっくり色々なことを伝えることができました。
・普段目にすることのできない希少種の姿やサインが見られ、急峻で過酷な環境に適応して生きていることを実感し理解していただくことができました。
・水辺の活動とは違って、参加者とゆっくり話をする時間があり、じっくり色々なことを伝えることができました。
参加者の声
- 普段の山登りでは発見できない植物や動物の骨、川の流れなど、子供に教えて頂けて貴重な体験ができました。(40代・女性)
- 普段あまり通った事のない道を歩けたのでよかったです。気候も良くとても気持ちよく歩けました。このくらいなら子供達にもちょうどよい道のりだったのでよかつたと思います。スタッフの方々にはいろいろ分からない事を教えてくださりありがとうございました。(40代・女性)
- ゆっくりと歩きながら、色々なものを観察しながらの活動が良かった。風景も開けてて眺めも良く、良かったです(40代・男性)
- 普段あまり歩かないので、とてもいい運動になりました。動物の足跡や、食べられる植物や、知らなかった事がたくさんあって勉強になりました。(40代・女性)
- ほねをさわったりさがしたりしたこと、しかがみれたことが楽しかった。(4年生)
イベント実施結果
- 参加者数
- 11名(大人4名 / 子ども7名)
- アンケート回答数
- 90%
- 参加者満足度
- 75%
- 実施してよかった点
- ・県域絶滅危惧Ⅰ類の「クマタカ」の姿を見ることができました!!
・今回の踏破したルートは、かつては人や物の往来のための重要な道でしたが、現在ではほとんど使われることも無く、知る人も少なくなりました。このイベントを開催したことで、地元の池田町の皆さんに改めて知っていただくことができました。
・参加者11人とスタッフ10人。何かを見つけると全員でのぞき込みワイワイと話をしながら楽しく観察をすることができました。今回のプログラムには最適の人数だったと思います。
・7人の子どもたちの興味が様々で、お互い刺激しあって最後まで元気に楽しんでくれました。 - 実施して苦労した点
- ・当初は、源流で行うイベントを1回目(5月)に予定していましたが、豪雪の影響でがけ崩れが発生し道が通行止めになりました。5月から10月に開催日を延期しましたが、通行止め解除までに時間がかかり、なかなか下見をすることもできませんでした。
・山歩きの時間が長く、参加者の人数や子どもの年齢によってタイムスケジュールに幅を持たせる必要がありました。
・山歩きのイベントで、途中にトイレが全く無いためギリギリまで対処に悩んだ末に簡易的に準備しました。
・福井しあわせ元気大会(障がい者スポーツ)開催期間と重なり、バスの手配に苦労しました。 - 特に寄付が活きたと感じた点
- ・今年は、源流域から下流までの広い流域(活動エリア)で行うというチャレンジができました。
・SAVE JAPAN プロジェクトの事業を実施するということ自体が、実施団体のレベルアップにつながりました。
・チラシを、福井市(4校)・鯖江市・越前市・池田町の、小学3年生~6年生に配布することができました。
・バスを利用することができました。
メディア掲載
10月6日(土)~10月12日(金)の1日4回
丹南ケーブルテレビ(イベント告知)
「ニュース&トピックスたん9」
- 主催・共催
- 認定特定非営利活動法人さばえNPOサポート
一般社団法人環境文化研究所 - 協力・後援等
- 【協力】認定特定非営利活動法人日本NPOセンター
【後援】福井市教育委員会、鯖江市教育委員会
越前市教育委員会、池田町教育委員会
福井新聞社、丹南ケーブルテレビ - 協賛
- 損害保険ジャパン日本興亜株式会社