SAVE JAPAN プロジェクト 2017-2018

レポート

夜の戸隠の森を大冒険

2018年09月15日(土)実施
  • はちゅう類
  • ほにゅう類
  • 両生類
  • 森林
  • 高原

レポート

「暗くなってからしかみることの出来ない、戸隠のいきものたちを観察しよう」

今回は戸隠の森の中をナイトハイクし、実際に活動しているいきものたちを観察しました。前日から大雨が続く中、開催時間には小降りに。
セイブジャパンプロジェクトにイベントでも稀な「夜のプログラム」を参加者一同、満喫しました!

当日のスケジュール

◯ 17:00~17:30 
 <集合場所にて受付>

◯ 17:30~17:40
 <開会あいさつ>

◯ 17:40~18:20
 <夜の戸隠のいきもの講座>

◯ 18:20~20:30
 <ナイトハイク>

◯ 20:30
 <解散>

 

実施内容

<夜の戸隠のいきもの講座>
戸隠にあるecology&eco-lives信州の拠点施設で「夜の動物」の生態についてお勉強
・ 戸隠森林植物園に今年設置した「センサーカメラ」に写ったイノシシとツキノワグマの映像に皆さんビックリ。撮影場所は人間の歩く木道のすぐ脇、時間帯も真夜中のイノシシの追いやられ、ツキノワグマは夕方、朝方に撮影されていること確認。


・ ムササビの生態についてのレクチャー。皆さんが囲む机の上にはムササビの剥製

・ 戸隠付近で観察できるコウモリのレクチャー。「こわい」「気味悪い」のイメージを払拭するような「コアラ似」のコウモリの画像もみました。

・ 拠点の庭に作られたビオトープから探してきた、ヤンマ類とトンボ類のヤゴ。ヤゴが2〜3年して成虫になると聞いて、”知らなかった!”と驚きの声が上がりました。そして、変態しているモリアオガエルを間近に観察。

 


・ ミニピザを食べながらのリラックスした雰囲気の中、これからのナイトハイクへの期待が高まります。


<ナイトハイク>

①    戸隠森林植物園
・ 雨がすこし強くなってきたなか、懐中電灯とコウモリが発する超音波を人間の耳で聞くことができる「バットディテクター」いう道具をもって、森林植物園内を散策。
・ 池の真上から「キュキュ」という耳にも聞こえる声。コウモリの声とあって、みなさん驚き。懐中電灯の光をたまに横切る姿も捉えました。コウモリがよく休憩場所として利用する園内の建物に行き、床に落ちている「フン」と「食べ残しの昆虫の羽根」なども確認しました。
・ イノシシが体でこねくりまわしてぐちゃぐちゃになった場所にも行き、生態の一端を垣間見える痕跡を観察しました。

②    ムササビ観察
 すこし移動して、ムササビを探しました。そこは大きな杉の木が立つ場所。観察を始めたとたん、なんと”ムササビ”発見!懐中電灯の光の先で、こちらを凝視していました。ほどなく木の裏に隠れて見えなくってしまいましたが、皆さん大興奮。木から木へと「架空」する姿をみた方もいました。

このイベントで得られたこと

夜のイベントにチェレンジ。生き生きとした野生生物の貴重な姿や行動を間近にみれたことは、参加者の皆さんの思い出づくりと非常に大きな学びの場を提供になりました。
このような夜間のプログラムが全国にも波及してほしいと思いました。

イベント実施結果

参加者数
16人
実施してよかった点
夜のイベントを安全を確保しながら実施でき、期待どおり、コウモリやムササビに出会うことが出来たことが最大の収穫です。

実施して苦労した点
前日まで大雨がふり、実施団体のスタッフの方々は開催するか延期するか非常に判断に迷われました。
特に寄付が活きたと感じた点
戸隠森林植物園内に寄付で整備したセンサーカメラの今春から設置し、イノシシやツキノワグマの生態調査をし、その結果をイベントの中で参加者にデータや映像を提供できました。そのことにより、より野生生物の存在を身近に感じて、自然環境の変化などを我が事のように考えるキッカケづくりにつながりました。
主催・共催
●共催 :NPO法人ecology&eco-lives信州
    長野県NPOセンター
協力・後援等
●協力 : 一般社団法人 戸隠観光協会
    NPO法人戸隠森林植物園ボランティアの会
    北野美術館戸隠館
    日本NPOセンター
協賛
損害保険ジャパン日本興亜株式会社