ビオトープでのイベントを通じ、地域・自然に愛着を持つ保育者・幼稚園教諭と幼児を育てる
活動内容
青森市は自然が残るものの、圃場整備等により地域固有種『キタノメダカ』の生息数が減少しています。
また、子どもたちが地域の在来の昆虫や植物等に触れる機会が減少し、地域の自然を活用した保育・幼児教育を実践できる保育者も減少しています。
これらの問題意識のもと、学校法人青森田中学園 ビオトーププロジェクトではビオトープを整備し、短期大学および附属幼稚園での教育・保育に活用しています。
本プロジェクトでは、このビオトープを主な会場として、次の3つのイベントを実施します。
「子どもおよびその保護者を対象とした公開講座」
青森中央短期大学幼児保育学科の学生と協力し、学生等が作成した教材による学習の時間と、自然観察や自然遊びの時間で構成される講座を行います。
「セミの羽化鑑賞会」
ビオトープに生息するアブラゼミが土から出て羽化するまでの神秘的な様子を観察します。
「自然を活用した教育・保育の普及のための講演会」
地域の現役保育士・幼稚園教諭や幼児保育を学ぶ学生を対象に、日常の保育ですぐに実践できる自然遊びなどをテーマとした講演会を実施し、自然を活用した保育実践者の増加と実践力の養成を図ります。
これら3つの活動を通じ、参加者に絶滅危惧種の保全に関する啓蒙や、地域住民の地域の自然への理解の深化、自然に親しみ地域に愛着を持った人材の育成、自然を活用した教育・保育実践者の育成と愛知目標で設定された目標1及び12への貢献を目的としています。
※「愛知目標」とは、2010年10月に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(CBD・COP10)で採択された、「生物多様性を保全するための戦略計画2011-2020」の中核をなす世界目標です。2050年までに「自然と共生する世界」を実現することをめざし、2020年までに生物多様性の損失を止めるための効果的かつ緊急の行動を実施するという20の個別目標です。
目標 1・・・遅くとも2020年までに、生物多様性の価値及びそれを保全し持続可能に利用するために取り得る行動を、人々が認識する。
目標12・・・2020年までに、既知の絶滅危惧種の絶滅が防止され、また、それらのうち、特に最も減少している種に対する保全状況の改善が達成、維持される。