SAVE JAPAN プロジェクト 2024-2025

レポート

放っておくと危険な竹やぶを知るワークショップ

2025年06月08日(日)実施
  • その他植物
  • 里山

レポート

放っておくと危険な竹やぶ

 竹は繁殖力が強いけれど、根が浅いため土砂崩れを起こす可能性があります。放置した竹林は野生生物の棲み処となり、雪が積もると倒れて道路をふさいだり電線を切ったりします。
 かつては、かごやざる、物干しざおなどの生活用品や竹馬、竹とんぼなどの遊具にも使われましたが、プラスティックに替わってから手間がかかる竹は放置されてきました。
 地域の環境と生物多様性を保全するためには、昔から地域にあった動植物の生態系を守りながら、資源として有効に活用する仕組みをつくることが求められます。
 参加者は、切った竹に穴を開けて、灯りを通すランタンをつくりました。

当日のスケジュール

09:40 七二会支所集合し現地に移動(先導あり)
10:00 体験開始 主催者あいさつ
10:10 竹伐採・竹チップ生成を体験
10:50 自然保護と防災・減災(講演)
11:10 体験(ワークショップ)
    ・竹ランタンつくり
    ・タケノコ採り
11:40 質疑、写真撮影
12:00 解散

実施内容

道路にせり出した放置竹林

竹やぶ.JPG

チェーンソーなど使うので注意喚起のための説明会

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さっそく竹やぶへ入って伐採体験をします

伐採体験.JPG

竹チップにする粉砕機へ入れるため、1メートル程度に短くします

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粉砕機からは轟音が響き渡ります

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粉砕した竹チップを、1袋15キロ程度に分けていきます

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今回の伐採した竹で、あわせて約100キロの竹チップができました。

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みんなで竹ランタンのワークショップ

ランタンづくり全体.JPG

竹に貼った台紙に沿って、ドリルで穴をあけていきます。

ランタンづくり手元.JPG

でき上った竹筒の中に灯りを入れて完成!暗闇では幻想的な雰囲気になります。

完成したランタン.JPG

ランタンづくりの間に現地スタッフが採ってきた、たくさんタケノコがお土産に!

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最後はみんなで竹林をバックに記念撮影。うまく利用しながら共生していきたいですね。

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このイベントで得られたこと

・竹は、枯れにくい、腐りにくい。という特徴があり、ただ伐っただけでは解決につながらないということ

・竹は繁殖力が非常に強いが、根は網状で浅いため土砂崩れのリスクが高い

・伐った竹をチップ(パウダー)化することで、量を減らすことができる
 チップ化したものを遊歩道にまいたりすることで防草になりクッションにもなる
 また農業では土壌改良に一役買うなど、様々な利用法が検討されている

参加者の声

  • 南信からさんかさせていただきました。自分が住む地域でも竹の問題は深刻です。うまく利用しながら共存していきたいと思います。
  • 近くの地域で地域おこし協力隊をしています。興味があり参加しましたが、身近な問題として自分事にも考えることができました。
  • 様々な機械を使うことができて面白かった。
  • 近所にこのような場所があるとは知らなかった。
  • 竹ランタンづくりがおもしろく、このようにして民芸品のように作ることができれば、地域の活性化にもつながると思った。

イベント実施結果

参加者数
15名
アンケート回答数
10件
参加者満足度
97.5%
実施してよかった点

・大人ばかりの参加になりましたが、近所でも今まで知らなかった竹の生態について勉強になった参加者が多く、よい機会になった

・根が浅い竹を放っておくことが、地すべり土砂災害のリスクにつながるのだとわかり防災意識の向上につながった

・竹の活用法について知ることができた

実施して苦労した点

・6月開催で梅雨入り前ではあったが、他のイベントも目白押しの季節となったことで、日程決定や集客の難しさは感じたこと

・ランタンづくりは人気のワークショップのはずが、今回家族連れや子どもたちの参加がなかったこと

・電動工具を使うことで、小さなお子様が敬遠してしまったかもしれないこと

特に寄付が活きたと感じた点

・竹細工をするための工具も消耗品として購入することで、安定しスピーディなランタンづくりを提供できるようになった

・竹はほかの植物よりも固く、力もいるので、専用ののこぎり刃などが役に立った

主催・共催

主催:七二会里山整備利用推進協議会
   認定特定非営利活動法人 長野県NPOセンター

共催:七二会公民館
   小坂福寿草群生地愛護会
   七二会花いっぱいの会

協賛
損害保険ジャパン株式会社