SAVE JAPAN プロジェクト 2016-2017

レポート

ホタルを守ろう!アメリカザリガニ捕り大会

2017年06月04日(日)実施
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レポート

身近な生き物として親しまれているアメリカザリガニが、実は里山の在来生き物の天敵となっている事実はあまり知られていない。楽しいザリガニ捕りをしたあとで、千葉県生物多様性センターの職員から話を聞き、生き物のつながりと、外来生物のうち在来種の生息環境に危害を与える生き物について学んだ。家庭で飼うペットは最後まで可愛がることを理解してもらい、里山の環境を守るための活動にさまざまなものがあることをアピールした。

当日のスケジュール

◎スケジュール:

9:30 集合 

     主催者挨拶

     釣り竿作り、簡単な捕まえ方の説明

9:45 出発

9:50 現地到着 

11:00  終了 根郷会館へ出発

11:15  アメリカザリガニ捕りチャンピオン決定戦(数の多い家族の決定)と写真撮影

     アメリカザリガニの話 (千葉県生物多様性センター 古川大恭さん)

12:00 昼食

12:30 外来種の話(スライドショーによる)(千葉県生物多様性センター 古川大恭さん)

13:15 アンケート

13:30 終了

実施内容

ちょっと湿っぽいそよ風の吹く穏やかなアメザリ日和。総勢83人で、とりもとったりの1289匹。集合写真は、地蔵寺本堂の前で、収穫したアメリカザリガニと一緒に。鶏のエサとなるザリガニたちの供養のためになったかもしれません。
【全員集合】



二日がかりで整備したみよは、落ち葉と日陰のアメザリ天国でした。シノダケの釣り竿にタコ糸を結び、イカを餌におびき寄せます。
【釣ってます①】



【釣っています②】


ほら、捕れたよとにっこり。他にもタイコウチやサワガニ、ドジョウも捕まえました。
【ほら、捕れたよ!】

捕ったアメザリを家族対抗で数えます。チャンピオンは148匹。
【チャンピオン】





千葉県生物多様性センターの古川お兄さんの、アメリカザリガニの話。子どもたちがだんだんお兄さんにすり寄ってきて、質問がたくさん飛び出します。
【興味津々】




⑥昼食の後も、古川お兄さんからザリガニの生態や外来生物のお話を聞きました。
【へ~なるほど】

 








 

このイベントで得られたこと

アメリカザリガニは、かつて小学校で観察した後に子どもたちの家庭に配布されたこともあり、爆発的に数を増やしてしまい、生息場所によっては、里山保全活動において、駆除という余分の重労働を強いられる生き物です。
保全するものにとっては、心ならずも駆除対象ですが、親しんできた人たちは、身近で飼いたい生き物であり、その意識の違いをきちんと埋めていく努力が必要ということを、今回のイベントを通してしっかり認識させられた。

参加者の声

  • ザリガニが、こんなに繁殖しているとは知らなかった。幼稚園のお泊り会でも大量に捕って配っていたので、やめたほうがいいと思った。飼育できないで逃がす人が多いと思う。(30代:女性)
  • ザリガニ釣りを家族で楽しむことができ、加えて、ためになる面白いお話を聞くことができ、ありがとうございました。ごはんもおいしかったです。(30代:女性)
  • アメリカザリガニの生態を知ることで、安易に飼ってはいけない事を知りました。また、日本に起きている外来の生きものによる被害についても大変勉強になりました。(30代:女性)
  • アメリカザリガニしかいない生態系の異常さを実感できました。(40代:女性)
  • 一番楽しかったのは、ザリガニをいっぱいつれたこと。次は、ホタルをいっぱい見たいです。(小学2年生)

イベント実施結果

参加者数
参加者数:71名(一般大人35名、子ども36名) 他にスタッフ10名、学生ボランティア1名、講師1名
アンケート回答数
大人31枚、子ども18枚
参加者満足度
71%
実施してよかった点

〇生き物のつながりとアメリカザリガニなどペットを放してはいけないことを理解してもらえた。

〇イベントをするために、斜面林下の水路の落ち葉かきや枝払いの掃除、草刈りなどを実施して、生き物の生息環境をよくすることができた。

〇あまりにもアメリカザリガニが多い現状と原因がさらに把握できた

4月のイベントと合わせ、今回の参加者には、ホタル調査の案内をし、亀成川流域の保全活動に関心を持つ人がこれまでのイベントを通じて増えたので、今後とも活動参加につなげる努力を続けていくエネルギーを得られた。

実施して苦労した点

〇予想以上に参加申し込みが多く、電話での対応が厳しかった。
〇定員の倍を受け付けたため、場所、食事、駐車場など予定外の対応に迫られた。

特に寄付が活きたと感じた点

〇定員を2倍超えた参加者を引き受けたが、地元食材のおいしい昼食を提供できた。

〇里山保全には欠かせない草刈りの道具、刈り払い機を新調することができ、切れ味のよい草刈り機でがんばれる。