SAVE JAPAN プロジェクト 2016-2017

レポート

ツキノワグマと同じ時代に生きている幸せ~高校生の取組み(1)~

2017年05月23日(火)実施
  • ほにゅう類
  • 森林
  • 里山

レポート

当日のスケジュール

8:30 出雲西高等学校出発(バス)
10:00 来島公民館着(トイレ休憩)
10:15 同発
10:30 来島林地着(A・B2班に分かれて実施)
             A班:作業(間伐・枝打ち、草刈り等)の説明・手作業開始(野々村、野田)
             B班:仮想ツキノワグマ散策と共生についての議論(池田)
11:30   A班:仮想ツキノワグマ散策と共生についての議論(池田)
             B班:作業(間伐・枝打ち、草刈り等)の説明・手作業開始(野々村、野田)
12:30 来島林地出発
12:50 来島公民館着 昼食休憩
13:30 まとめ(3班に分かれて)
             1班(野田)、2班(池田)、3班(野々村)
14:00 来島公民館出発
15:30 出雲西高等学校着

実施内容

中国山地は、ツキノワグマと人が同じエリアに共存をしています。かつてはバッファゾーンを設けることで、お互いに接触はありませんでした。しかし昨今はその境界が薄れ、ツキノワグマは、人が暮らしている場所に出現するようになりました。
参加者は、出雲西高等学校3年生。4月半ばに高校での事前学習を済ませ、本日のプログラムをむかえました。バスで高校から来島林地に向かい、2班に分かれて、交代でフィールド活動に取り組みました。片方は間伐・枝打ち・草刈りを担当する班、もう片方はツキノワグマを仮想して森の中を散策し、人との共生をテーマに議論しました。午後は、3班に分かれてまとめを行いました。

生徒には、森の中でツキノワグマと人間の境界線を作る作業を通して作業の重要性を、現地を散策することでツキノワグマの性質や生態を理解し、自分たち(人間)側の問題点を知ることができました。まとめの時間は、活発な議論が交わされました。


森の中で作業


まとめの時間

ツキノワグマが人里に現れるのは、人間が自然に対して与える影響が低下したことが原因です。今日のフィールド活動を通して、生徒たちは自然に対して関心を高め、野生動物との共存に理解を深めてもらえたのではないでしょうか。

このイベントで得られたこと

・以前よりツキノワグマの生態がわかり、昨今、接するようになった野生動物達との距離間をどのようにはかっていったらいいのか。人間側の視点から、共存していく道をみんなで話し合うことにより、みんなで知識を共有することができた。
・自然に対する関心が少なかった生徒が、自然の中での作業を通して、自然の心地よさを実感し、自然を大切にすることへの気づきに繋がった。
・作業をすることにより、一部分ではあったが、人とクマとの境界を明確にすることができた。作業後は、みんなの達成感につながった。

参加者の声

  • 現地に行き、そこで話を聞き作業をすることで、生き物や植物をイメージしやすく、より理解が深まった。(男性/30代)
  • 木を切る作業は好きなので楽しかった。(男性/学生)
  • 時間が足りなかったので、もっとしたかった。(男性/学生)
  • 楽しかった。(女性/学生)
  • クマの生態や食べる植物を1つずつ見分け、「これがアザミか」とか、「あれがナラの木か」と良く分かった。木の伐採を行ったり、とても良い学習であった。(男性/60代)

イベント実施結果

参加者数
出雲西高等学校生徒34名、教員2名
アンケート回答数
36名
参加者満足度
70%
実施してよかった点
・なぜツキノワグマが絶滅危惧種であるのか。その意味を学び、人間が共存していく道を探っていかなければ、自然界の微妙なバランスが壊れてしまう事に対して、危機感を認識してもらえた。
・生徒達は協同作業をすることによってチームワークが生まれ、自然の良さや、人間も自然の中の一部である事を実感してもらえた。
・昨今では、奥山と里山の境界が明確になっていない事が、人間とツキノワグマの不幸なミスマッチの原因になっている。そこで、いかにして境界線を引いて里山を維持管理していったら良いかを、考えるきっかけになった。
実施して苦労した点
虫が嫌いな生徒がいて、作業に参加してもらうのが難しかった。
特に寄付が活きたと感じた点
・当日はバスを使用することで、多くの生徒達をフィールドに連れて行くことができた。座学だけでは得られない、現地ならではの体験を提供することができた。