SAVE JAPAN プロジェクト 2021-2022

レポート

ピザと緑の体験楽校

2023年06月03日(土)実施
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レポート

福井県の西南の端に位置する名田庄(なたしょう)は自然豊かな山あいの土地。
ただ、最近は獣害や人との関わりの中で、心配な方向にバランスを崩しつつあります。
ジビエを使ったピザ作りや森の観察などのアトラクションを贅沢に楽しみながら、昔と今の森の変化のミステリーに迫りました。

当日のスケジュール

7:15 鯖江受付開始
7:30 バス出発
9:30 よざえもんCafe(名田庄)到着
    (現地集合組受付開始)
10:00 開会あいさつ
10:15 ジビエピザ作り体験
11:00 ビオトープ観察
    ~茅葺き屋根の古民家へ移動
    ~昔の暮らしと旧暦のお話

12:00 ピザ完成~試食
    ~「鹿へしこ」のお話
    ~鹿と人との共存のお話
    ~丸太切り&
薪割り体験

13:00 里山林の散策
    ~針葉樹と広葉樹の森のお話
    ~水力発電と森のお話

14:00 ふり返り~アンケート記入
    (現地集合組解散)
14:30 帰りのバス出発
16:30 鯖江到着 解散

実施内容

いつになく早めの集合時刻。もちろんそれには理由があります。
今日の活動場所は福井県の南西の端にある、おおい町名田庄(なたしょう)。
応仁の乱の時、陰陽師安倍晴明(あべのせいめい)の子孫「土御門家(つちみかどけ)」本流の人々が移り住んだことでも知られる土地です。
集合場所の鯖江からは、高速を利用して休憩も挟み、片道2時間の距離。ちょっとした小旅行です。

※それぞれの写真をタップ(クリック)すると大きく表示できます

▲昨日までの雨は上がり、時々青空も▲

参加者のキャンセルもなく、ほどなくバス出発!
移動の間も、すでに子どもたちとご家族のみなさんの会話が盛り上がっていました。

▲家族も一緒の遠足気分▲
こういう時間も大切ですネ

▲田んぼでは稲もスクスク成長中▲
シカの注意標識は何かの暗示?

▲名田庄の納田終(のたおい)は自然が豊か▲
難読な地名にも歴史を感じます

▲ほぼ予定通りに現地到着▲

道路沿いにあるよざえもんCafeが今日のベースキャンプです。
このお店を含め、人の住まなくなった集落に拠点を置いて活動しているのが、NPO法人森林楽校・森んこさん。
さぁ、ここでしか出来ない体験を満喫しましょう!

のれんの裏側もオシャレ☆
軒先のてるてる坊主パワーで雨がやんでくれたのかな?

▲晴れ間の中、現地集合組とも合流▲

ふと、山から流れる水路の脇で、誰かが何かを発見!
人だかりが出来てきました。
そこにあったのは…

▲お! これってもしかして…▲

▲ジャジャーン! 葉の下に隠れてるのはモリアオガエルの卵でした▲

▲その下の水路にはイモリがたくさん▲
生まれて落ちてくるオタマジャクシを食べようと狙ってるんだって

モリアオガエルとイモリのサバイバルな関係に驚きながら、それも自然のバランスのひとつ。
厳しい半面、そうやって生きものがつながっていることを確認する機会にもなりました。

▲丸くなって開会式▲

全員そろって、まずは開会式から。
SAVE JAPAN プロジェクトの目的や寄付の仕組みも説明します。
そして、今日のプログラム全体の面倒を見てくれる、森林楽校・森んこ萩原さんの登場です。

▲みんなからチチ(おとうさん)と呼ばれる萩原さん▲

▲チチは、こんな作品も作れちゃうアートな感性の持ち主▲
面白いなぁ~

カフェに入ると、そこにはピザ作りの準備が整っていました。
今日は、生地から手作りする本格的なコースです。
教えてくれるのは柿本さん。
お料理はもちろん、実は織物や染め、着物や小物を創る仕事をしているクリエイターでもあります。

▲テーブルごとに用意された生地の材料▲
小麦粉・砂糖・イースト菌・塩…そして、オリーブオイル

▲柿本さんも子どもたちも一生懸命▲

▲体験開始でお店の中は一気に賑やかに▲

▲砂糖とイーストは仲がイイんだって▲

▲はい、支えてるから頑張って!▲

▲慣れてくれば、みんなもいっぱしのピザ職人だ☆▲

ボウルに丸くまとめてコネコネ終了!

それぞれのテーブルで生地の準備が終わったら、次は別のアクティビティへ。
カフェの隣の湧き水を使ったビオトープを通って、その奥にある茅葺きの古民家「集楽庵」へと移動です。
ビオトープの水には、メダカやイモリもたくさんいて子どもたちも大はしゃぎ。
流れをまたいで架けられた丸太の橋には、いくつもモリアオガエルの卵塊がくっついていました。
自然の豊かさを体感しながら、築百年にもなる伝統的な日本家屋に入ります。
あ、イモリに触った子は、ちゃんと手を洗ってからだよ。目をこすったりすると腫れたりするからね~。

▲「OISAKO(おいさこ)」は昔からここにあった集落の名前▲
カフェののれんにも「OISAKO」のデザインがあります

▲まちなかで造られた物とは、またひと味違うビオトープ▲

▲橋の丸太の間には、モリアオガエルの卵が何ヶ所も▲

▲百年の間この場所に立ち続けている古民家「集樂庵」▲

茅葺き屋根の建物の中には、土間やかまど、囲炉裏もあって、まさに昔ながらの日本の家の風情が漂います。
チチによれば、夏は風通しが良いけど、冬は極寒だとか。
初めてこんな建物に入る参加者がほとんどでしたが、それでも座ると何となく落ちついてしまうのが不思議です。

そして始まったのが「暦(こよみ)」についてのお話。
陰陽道を司る一族が京都から移ってきて以来、この土地は暦と深い関わりがあります。
ここで暦を作り、朝廷に届けることで、はじめて日本のまつりごと(政治)がまわった時期もあったそうです。

今、私たちが普通に使っている「太陽暦」と、月の満ち欠けを基本にした「太陰暦」の違い。
その2つをミックスさせたような「太陰太陽暦」についてのことなど、それぞれの影響の強い世界の国々の例も挙げながらのお話は、スタッフが聞いていても興味深い内容でした。

子どもたちには少し難しかったかな?…と心配でしたが、一年の数え方が“ひとつじゃない”ことを知るだけでも楽しいですよね。
だって、自然界には、もともと暦はないですもん。笑

▲時代劇とか昔の映画のセットに入り込んだみたい▲

▲今日は6月3日だけど、昔の暦だと4月15日なんだよ▲

▲お話の間、いつのまにかチチに近づいてくる子どもたち

▲ふぅ~ん、そうなのかぁ…▲

暦の他にも、電気がなかった頃の「灯り」「暖房」のとりかたなど、人間の生活自体が大きく変わったことも話題に上りました。
確かに便利になったし、“生きるため”以外に使える時間も増えて人類は発展したとも言えますが…
さてさて、それが自然や地球にとってどうだったのかは色んな意見がありそうです。

お話も一段落したところで、それじゃあ、カフェに戻りましょう!

自分たちのテーブルに着くと、さっき作った生地に異変が!?
もしかして、この生地、育ってない?

▲はい、育ちました!▲
←左が発酵前--約1時間--右が発酵後→

古民家でのお話の間、イースト菌たちが良い仕事をしたお陰です。
適度に膨らんだ生地を、自分の好きな大きさ&形に延ばしていきますよ~。

まずは粉をしいて…

▲棒でぎゅっぎゅっ!▲

▲おっ、お互いイイ感じじゃん▲

そして、思い思いの生地がカタチになったところで、今日の体験ならではのトッピングが登場。
定番の「チーズ」「ピーマン」と一緒に盛られた「シカのへしこ」が、存在感をビリビリ放っています!

▲右上はベースになる「シカ肉のポロネーゼソース」▲
ピーマンの上にあるのが「シカのへしこ」

「へしこ」とは、若狭湾周辺に伝わる伝統料理のひとつ。
塩漬けの後、ぬか漬けにすることで、保存食にもなる食べもので、サバやイワシが有名ですが、今回はシカ肉を「へしこ」にしたものがメインの食材です。
この「シカのへしこ」も、完成まで半年以上かかった一品。
地域の食文化と結びついて出来上がった自信作。
今回のピザが“ここでだけ食べられる”とお知らせしたのも、これが理由なワケです!

ひとつ注意したいのは、「へしこ」は塩分が強めだという点。
ピザに使うなら、例えばアンチョビのような感じで、「ピザひと切れに1個くらいが良いバランスですよ」と柿本さんも教えてくれました。

▲まずはソースを塗ってから…▲

▲なかなかリッチな見映え▲

▲焼いてっ、焼いてっ☆▲

▲ピザ釜の火もよさげな加減▲

▲ウマそうに焼けたよぅ!▲

▲やった、美味しそう☆▲

▲こちらは直径30cmほどの大作▲
絶対美味しいよねー!

次々と焼き上がるピザ。それを口に運ぶとともに歓声もあちこちから聞こえてきます。
塩の利いたシカのへしこと、甘めのポロネーゼソースの相性が絶妙で、もちもちした生地と一緒にほおばるだけで、お口の中は幸せいっぱい☆

これは「お料理教室」としても大成功では…と思うのはスタッフの手前味噌でしょうが、皆さんの表情を見てるだけで何だか嬉しくなって来ました。

▲はい、あーん▲

▲ちょっとしたジャンク感も、また良し!▲

▲お二人ともナイスな表情ですー▲

▲ありゃりゃ…ちょっとへしこが多すぎたかなぁ~?▲

お腹もふくれたタイミングで、次のアクティビティの準備がととのいました。
ピザ釜の横に用意された会場での「丸太切り体験」の始まりです。
「ただ丸太を切るだけで何か楽しいの?」…なんて声も聞こえてきそうですが、これがことのほか盛り上がるんです。
子どもたちにとって、未体験なことは全てがチャレンジだし、興味シンシン。
最初は歯の当て方もわからなかったのに、しばらく続けるうちにすぐにチカラの入れ方まで身についてしまう子だっています。
切り終わった時の達成感は、単純な作業だけにストレートに戻ってくる。
幼稚園年長さんの女の子が、時間をかけてとうとう最後まで切り終わった時、まわりで見ていた大人のギャラリーからも拍手がわき起こりました。

切られた丸太は、最近キャンプ用品としても知られるようになった「キンドリングクラッカー」(キンクラ)で薪にします。
これは「今日ピザを焼いて使った燃料を、自分たちで補充する」という循環型の生活を実践した体験にもなっています。

▲丸太切りの準備中▲

▲単純だけど盛り上がる▲

▲足の置き方も堂に入ってるネ▲

▲年長さん頑張った!▲

▲“キンクラ”でエイやっ!▲

▲使った燃料は自分たちで補充だゼぃ▲

食事の後の腹ごなしも終わったところで、次は森の散策へ。
今日は、比べられるように、2ヶ所の森を訪れます。
一ヶ所は、人が植えた「ヒノキの森」。
もう一ヶ所は、里山林として人も利用してきましたが、基本的にはナラの木などが生えている「雑木林」です。

最初の森で待っていたのは、ある動物によって痛々しい姿となったヒノキたちの姿でした。

▲目的地の森へは10分程度▲

▲シカが食べたり角を研いだりして傷んでしまったヒノキの幹▲

▲ヒノキの葉▲
スギと同じように針のように尖った形の「針葉樹」の一種です

そんなヒノキの森を出る直前、チチがみんなに促しました。
「ちょっと地面を手でギュッと押してみてもらっていいかな?」
その感触を忘れずに、次の森を訪れたいとのこと。
果たして何がわかるんでしょう?

▲地面の固さは? 弾力は?▲

次の目的地は、そこから5分くらい登った斜面の森。
人が「植林した」と言うよりは、元々山にあった森を、里山林として人が「利用してき」たエリアだそうです。

▲雑木林への入口▲
簡単な階段を作って滑らないようにしてお出迎え

▲5度くらいの勾配なのに、コレがなかなか…汗▲

▲ナラの木の下でお話の続きが始まります▲

こちらの森でも、シカの被害は深刻だそうです。
木の幹などは言うほどではありませんでしたが、このあたり、本当は下草や低い木、ササなどがこんもり覆っていたハズなのに、今ではほとんど見られません。
シカが食べ尽くしてしまったからです。

また、チチはナラの葉の形についても話してくれました。
いわゆる「広葉樹」の平たいカタチをしています。
そして地面に視線を落として…
「さっきのヒノキの森と、何が違うかわかるかな?」
まだピンと来ない参加者も多い中、指示が出ます。
「じゃあ、もう一度、ここの地面を押してみよう。」

表面だけではあまり気がつきませんでしたが、もう少し力を入れると、雑木林の地面の方が、奥まで押せた気がします。
その違いをチチが解説してくれました。

「針葉樹の葉っぱは、あまり地面に積もってくれないので、硬い土の地面が、すぐ手に当たったゃうんだね。」
それに比べて、広葉樹を中心とした雑木林だと、落ちた葉っぱの層が厚く覆うので、押しても固い地面まで深さがあるわけです。

自分の体感として感じる森の違い。
これは、教えてくれる人がいないと一生知らないままだったのではないでしょうか。
名田庄の森はシカによる獣害と一緒に、人が植えているスギやヒノキといった針葉樹が増えることでも、時間の流れの中でバランスを崩してきたのでしょう。

自然は、誰か一人や一種類の「悪者」がいるからと言うより、たくさんの条件が絡まり合ってバランスを崩してきてるのがわかります。
その分、解決策は簡単には見つからないのでしょうが、誰かや何かに責任を押しつける前に、自分たちが何をしてきて、これから何が出来るのか…
そんなことを考える入口になるお話でした。

▲ナラの葉▲
下草の消滅や針葉樹林の増加が、森の保水力を崩している面も…

▲雑木林の地面は、確かにヒノキの森とは違う感触▲

ここで、山や森の保水力にも絡めて、もう一ヶ所の見学先を訪れます。
それは「南川サイフォン式水力発電所」。
森の観察のために上ってきた道は、南川という川沿いにありますが、その途中で目にした川岸にある建物がその発電所で、いわゆる“小水力発電”と呼ばれるシステムです。

▲なかなか見ることのない発電所の中を見学▲
「中の機械には、絶対触っちゃダメだよ~。」

▲発電所の中核装置▲
雨が降れば、これだけで一般家庭100軒程度の発電も可能だとか

▲前日までの雨でフル稼働状態の発電所、排水溝付近▲

見学時の発電量は最大規模。
実はこれも前日までの雨の影響で、いつもそうではないそうです。
チチの話によれば、雨が降ったすぐには今日のようなフル回転での発電が出来るものの、雨がやんで数日するとガクンと量が減ってしまうとか。
これは、山や森の保水力と密接に関わっていて、現在、南川に流れ込む水は、まわりの山や緑で受け止められずに、かなりの部分がそのまま直接流れ出してしまっていることの証拠でもあります。

獣害や針葉樹の広がりによって、あるいは人の開発によって森が変わっていくことで、山津波や土砂崩れの危険が増えるとの警告も耳にします。
今回、水力発電の状況からも、環境の“キレやすさ”みたいなものを教えられ気分です。

 
…ということで、これで本日のプログラムはほぼ終了。
よざえもんCafeまでの帰り道、周りを見ながら歩いて見つけた小ネタをひとつ。

▲閲覧注意!?▲
いえいえ、この子はお家には入ってきませんヨ

道路の真ん中あたりに1cmほどの茶色の虫さんが。
よくよく見ると、うわ、これは家で出てくるとギョッとするアレの仲間では!?

確かに正解。
その名も「モリチャバネゴキブリ」。
でも、人間の建物内に出没するチャバネさんたちと違い、動きも比較的ゆったりで食性も違います。
主に森や草原に積もった枯葉などを食べていて、自然環境のサイクルの一部を担っているのでしょう。
これも“豊かな自然”の一部と言うことですよね。

さて、帰り着いたカフェ内では、アンケートを書きながら振り返りの時間へ。
本当に盛りだくさんで、いつものイベントの倍くらいのボリュームがあったようにも感じます。
でも、みんな飽きずに楽しんでくれてたようで嬉しい限りでした。

▲今日の素直な感想、教えてね▲

ピザ作りで食材にしたシカも、昔の生活のお話も、森の変化水力発電も、時間の流れや人の生活との関わりの中で、全てどこかでつながっているようです。

そんな体験の思い出と想像力を忘れずに、そろそろ帰り支度を始めましょうか。

▲最後はカフェの前で全員集合!▲

▲帰りのバス出発!▲
森んこのみなさん、現地集合・解散組みの皆さんともバイバ~イ

▲今日の体験で、窓から見える森も少し違って見えちゃう▲
真ん中の上の方はは雑木林で、下や右の方はスギの針葉樹林だなぁ…

▲休憩で立ち寄った三方五湖P.A.▲
奥に広がるのは、次の体験イベント会場となる三方湖

 
そして、バスは16:30に、予定通り鯖江に到着。
これにて本日のイベントは終了&解散です。

無事に終えられたこととともに、長い時間、最後まで楽しんでくれたみなさんには、いつもながら感謝です。
もちろん、チチや柿本さんをはじめ、現地で全力で動いてくださったスタッフの皆さんも本当にありがとうございました!

▲お疲れさまでした▲
もし良かったら、また7月に三方湖で会おうね!


このイベントで得られたこと

・名田庄の森の今と昔の違いを知ることが出来た。
 また、人が関わることで、広葉樹中心の雑木林から、スギやヒノキなどの針葉樹林が広くなってきたことが、山の保水力などにも影響していることも知ることが出来た。

・シカによる獣害の深刻さを目の当たりにした。
 皮の剥けた樹木の姿は痛々しかった。

・生地から作るピザ体験で盛り上がった。
 地元の食文化「へしこ」として生まれ変わった鹿肉の美味しさや、獣害を引き起こすニホンジカとの共存の仕方へも目を向けられた。

・バス移動中も含め、家族間での会話が盛んに交わされた。
 別の学校の子どもたち同士が友達になったりと、体験を通してのつながり作りにも役立った。

参加者の声

  • 一番楽しかったことは、ピザを作り食べたことです。 そしてびっくりしたことは、水力発電所の中身を見れたことです。 そしてイモリやカエル、めだか、トンボが見れたのがよかったです。(5年生)
  • 今日、一番楽しかったのはピザづくりと木材を切る体験でした。 今度、またきてみたいです。(6年生)
  • 自然を見ることが楽しかったです。 イモリがいたことにびっくりしました。 イモリがかわいかったです。(3年生)
  • 鹿のへしこがとても美味しかった。 あとは、サイフォン式の発電所があってとてもめずらしいと言っていたので、他の地域でも自然の発電がふえるといいなと思いました。 子供同士でふれあえる体験(まきわり・ピザ)がたくさんあって、よかった。(30代)
  • 森の事についての問題について分かって良かった。 森の中に入っての説明が楽しかったです。 ピザ作りも楽しく、おいしくいただきました。ありがとうございました。(40代)

イベント実施結果

参加者数
27(大人12名 / 子ども15名)
アンケート回答数
26(大人12名 / 子ども14名)
参加者満足度
67%
実施してよかった点
・今回、小学校でチラシ配布をお願いしたのは3年生以上。
 過去の参加者にもお知らせメール等をしたが、小学生の参加者12名の中で3年生が半数の6名にのぼった。
 リピーターのご家族の参加も嬉しいが、新しい層や年代の参加者にアピールできたこと、実際にお申し込みが多かったことも大変励みになった。

・食べものを絡めた体験内容ということもあり、昼をはさんで、比較的長時間&盛りだくさんの内容となった。
 最後まで飽きずに楽しんでくれた参加者の皆さんに感謝したい。

・森林楽校・森んこさんとは、初めてタッグを組んでの実施となった。
 知識や活動の広さや深さ、スタッフの皆さんの才能やお人柄なども含め、今後にもつながる新しいご縁が出来て嬉しかった
実施して苦労した点
・バス利用者の集合時刻から解散まで9時間の長丁場で、移動時間も含めて、参加者(特に子どもさんたち)の気持ちが途切れてしまわないかを心配した。
 アトラクションの種類を充実させ、それぞれへの切りかえタイミングを間延びしないようにすることで、結果的には最後の最後まで、飽きた様子の参加者は見られなかったようで正直ほっとした。
 帰りのバスの中でも、「疲れて寝てしまう子が多いかな?」と予想していたが、ずっと家族で話している皆さんが多く、鯖江到着直前のアナウンスを聞いた子どもさんが、後ろの席で「あぁ…今日の旅もこれでおしまいかぁ」と残念そうにつぶやくのを耳にして、申し訳ないような、有難いような、複雑な気持ちになってしまった。

・ピザ作りや森の散策は、実施団体の森んこさんの定番プログラムだが、今回の人数規模での受け入れは珍しいとのことだったので、計画や準備段階から、色々と骨をおっていただくことになった。
 ピザ作りだけを考えても、生地作り→発酵→生地延ばし→トッピング→焼き上げ…のプロセスが必要で、焼くための釜も決して大きくはない中、シッカリとコントロールして順序よく完成させてくれたスタッフさんにも、間合いを見ながらタイミング良く釜に足を運んでくれた参加者の皆さんにも敬意を表したい。

・出来上がるピザの大きさ(量)を早めにお知らせすることで、もし足りないようなら軽食やおやつ等を準備してもらうよう参加者の皆さんにもお願いした。

・前日までの雨で滑ったりしないよう、山への入口に簡単な階段を作って安全確保を行った。

・森に入る体験では、ヘビやマダニなどへの防御策が必要で、参加者への情報提供と対策のお願いには気を配った。
 帰宅時にも、裾を払って家に入ったり、早めの洗濯、入浴などの注意も含めて周知を徹底した。
特に寄付が活きたと感じた点
・何と言っても交通費(バスのチャーター費)を充てられたのは寄付のお陰だと深く感謝している。
 高速を使っても片道2時間程度かかる地域に向かい、その土地での自然や文化に触れる体験をする事で、県内の広い範囲を見る視点の育成にもつながると思う。

・ジビエピザ作りの体験は、貴重な食材の使用も含めて予算とのバランスを考えなくてはいけないイベント。
 それを、参加者はもちろん、受け入れてサポートしてくれる実施団体さんにも納得できる形でお願い出来たのも寄付があってこそ。
 充実したプログラムで楽しんでもらうことが可能になった。

・動画コンテンツ作成に予算を充当できた。

・告知のチラシを必要な数と質で作成し、十分な形で配布することができた。

メディア掲載

 
主催・共催
一般社団法人環境文化研究所
NPO法人森林楽校・森んこ
認定特定非営利活動法人さばえNPOサポート
協力・後援等
協力>
一般社団法人Switch Switch
認定特定非営利活動法人日本NPOセンター

後援
鯖江市教育委員会
美浜町教育委員会
福井新聞社
協賛
損害保険ジャパン株式会社