SAVE JAPAN プロジェクト 2021-2022

レポート

錦江湾の生きもの・塩田の歴史・身近な自然 新興住宅地の自然と歴史を知ろう!~地域の環境の変化を知り、地域の未来を想像する観察会

2023年05月20日(土)実施
  • ほにゅう類
  • 市街地・公園
  • 昆虫・その他
  • 種子植物・シダ

レポート

姶良市松原地区において、錦江湾の生きものと地域の自然環境を学びましだ。また地域の方々に昔の暮らしや環境の変化などの話を聞き、人々の生活の変化が環境へおよぼす影響などについて考える機会となりました。

YouTubeチャンネル「自然観察1年生の生き物さがし」もぜひご覧ください!
【自然と歴史】錦江湾の野鳥と江戸時代の『鳥名便覧』~同時公開:海の生き物さがしチャレンジ~(2023年4月25日公開)

当日のスケジュール

09:30~  受付
10:00~  主催者挨拶・事業説明、協賛企業挨拶・協賛内容説明、スケジュール案内
10:05~ 「錦江湾の生きものと生きもののすみかを知ろう!」
10:25~ 「おじいちゃん、おばあちゃんが子どもだった頃のお話し」
10:50~ 「松原なぎさまるごとウォーキング」
11:30~  アンケート・生きものボード記入、閉会
12:00~ 希望者は地域食堂「ひまわりハウスわぃわぃ食堂」で昼食

実施内容

 開会式の様子~損害保険ジャパン株式会社 鹿児島支店 様のご挨拶~開会式の様子
かごしま自然学校の吉岡さんより、今回のフィールドプログラムの内容について説明があったあと、SAVE JAPAN プロジェクトをご協賛くださっている損害保険ジャパン株式会社 鹿児島支店 様がSAVE JAPAN プロジェクトの概要についてご説明くださいました。また今回ご協力くださいました姶良市松原なぎさ校区コミュニティ協議会 追鳥会長様にご挨拶頂きました。

錦江湾の生きもののお話し~かごしま自然学校~かごしま自然学校の吉岡さんより、錦江湾の生きものについて、その生態などについて、また環境の変化にともなう影響について学びました。

錦江湾の生きもののお話し~地域の先生~地域の方も、以前地域で見ることのできた鳥などについて、ご説明くださいました。

松原なぎさまるごとウォーキングに出発!新興住宅地を歩きます公民館を出て、地域の自然や歴史を知る「松原なぎさまるごとウォーキング」に出発!
新興住宅地を歩きます。

八坂神社夏祭りのおみこしが出発する『八坂神社』
塩釜公園塩田の碑塩田の碑
地域の方から地域の歴史について学ぶ様子
このあたりは1,700年代の文献に塩田の記録が残っているほど、以前より製塩を行っていました。
いくたびの台風、桜島の大正大噴火による地盤沈下と津波などの影響を受け、壊滅と復旧を繰り返した歴史があります。
1934年には最高の3220トンの製塩を記録しましたが、1951年10月14日、ルース台風が直撃し塩田は壊滅、その歴史を閉じました。現在、塩田跡にある「塩釜公園」に「塩田の碑」が建てられています。

道の先に広がる錦江湾塩釜公園の先には錦江湾が見えます。

道中に生育する植物を観察道中に生育する植物を観察道中に生育する植物を観察しました。

感想が書かれた生きものボードみんなの感想が書かれた『生きものボード』

このイベントで得られたこと

現在の新興住宅地である地域は、以前、塩田があり、塩を作り、暮らしていた歴史について学んだ。その歴史においては、桜島噴火や台風などにより甚大な被害を受けたことを知った。

参加者の声

  • おじいちゃんのこどものころのはなしがおもしろかった(小学3年生)
  • さんぽして花と虫をみつけたりしたことが楽しかった(小学4年生)
  • 鳥のことについて学んだ(小学5年生)
  • 色々な生き物がいて、大切に守っていきたいと思いました。松原地区の昔を知らなかったので、面白かったです。(30代)
  • 日頃何気なく過ごしている中で、生物のことを知れた事がよかったです。身近な所に私達が目をとめていくことの大切さを学びました。

イベント実施結果

参加者数
子ども9名 大人(中学生以上)21名
アンケート回答数
子ども9名 大人(中学生以上)6名
参加者満足度
67%
実施してよかった点

今回は姶良市松原地区という私共にとって初めての活動地だったが、松原なぎさ校区コミュニティ協議会の皆様・地区住民の皆様・わぃわぃ食堂の皆様・Lかごしまの皆様など、多くの方々のバックアップにより、事前打合せ以前から活動がスムーズに進行し、多くの方々にご協力を賜ることができた。また今後も松原地区の方々と連携しながら活動を続けられたらと考えている。

実施して苦労した点

前回3月26日の薩摩川内市陽成町の場合は、「万葉集」「フデリンドウ」というキーワードから参加対象者が高齢になることは予想がついていたため、講話ベースの活動が組みやすかった。しかし、今回は低学年の子どもさんが多く45分間の講話時間は少し長く感じたと思う。生き物ボード(一言感想カード)や子ども用アンケートには「うみにいきたかった」という声もあった。一方で、地域の方々の講話はかなり興味深く充実したものだった。ゴカイを取って釣りをしていた昔話から、「その昔話のように釣り体験をするのもいいのではないか」といった意見が出るきっかけともなった。このようなことから、実際に現地に行きながら話をしたり、昔話と同じことを疑似的に体験したりする内容を盛り込むと、地域の方々の貴重なお話が、子どもさんの心にももっと響いてくれるのかなと感じた。

特に寄付が活きたと感じた点

今回は特に、私共スタッフだけでは不可能な、地域の「昔と今」の生物・環境の比較をすることができた点が、活動の充実につながったと感じている。今回の活動を通して松原地区住民の方々とのつながりができ、世界・日本・松原地区というグローカルな視点で生物環境を学ぶ充実した活動になった。生き物ボードの感想にも「昔の姶良の様子や重富海岸の生きものについて学ぶことができてよかったです」「松原地区の昔のお話が聞けて勉強になりました」「日本の生き物や自然を残していけるようにがんばろうと思いました」といった声があり、講話の充実が成果に表れている。今回のご寄付を頂いたこと、またご協力を賜りました関係各者・各所に御礼申し上げます。

 

主催・共催
【主催】NPO 法人かごしま自然学校
【共催】NPO 法人鹿児島県 NPO 事業協会
協力・後援等
【協力】 松原なぎさ校区コミュニティ協議会・特定非営利活動法人Lかごしま・認定NPO法人日本NPOセンター
【後援】 姶良市教育委員会
協賛
損害保険ジャパン株式会社