中津干潟NETアカデミア2024【自然共生サイト申請プロセス】
レポート
今回も中津干潟に関する各大学からの研究発表、ポスターセッション、シンポジウムという構成で、一般参加者と各大学同士の交流促進が図られた。
シンポジウムでは自然共生地域をテーマに、環境行政の視点、海岸生態系の視点から、干潟生物の視点から、そして自然共生サイトに登録した視点からディスカッションできたことは大いに成果と言える。
また地元高校からも干潟の取組みを社会にもっと情報発信する必要性の提案があり、たいへん誇らしくも感じた。
アカデミアの取組みが永年続くと若い世代からのアプローチがあると確信できた時間であった。
当日のスケジュール
09:30 開会 主催者挨拶、来賓挨拶、スポンサービデオメッセージ
09:45 午前の部 研究発表
「空から見た中津干潟 ~ドローンを使用した調査・撮影~」
和田太一氏(南港ウェットランドグループ)
「家庭科における水辺の環境教育」
都甲由紀子氏(大分大学)
「河川流域と沿岸域の広域土砂動態 ー山国川と中津干潟の広域土砂動態ー」
鵜崎賢一氏(群馬大学)
「中津市の塩性湿地に出現する魚類の食物源」
南條楠土氏(水産大学校)
水産大学校学生4名からの発表
アオギス、ベントス、二ホンウナギ、ボラなど生態系
日本文理大学学生4名からの発表
土砂動態、漂着ごみ、干拓
12:20 昼食休憩、ポスターセッション
13:30 午後の部 パネルディスカッション
「自然共生地域を問う ネイチャーポジティブについて地方の水環境から考える」
司会
日本文理大学教授 池畑義人氏
パネリスト
日本文理大学名誉教授 杉浦嘉雄氏、水産大学校講師 南條楠土氏、
南港WLG理事 和田太一氏、水辺に遊ぶ会事務局長 山守巧氏
15:50 総括 水辺に遊ぶ会理事長 足利慶聖
16:00 終了、アンケート記入、片付け
実施内容
開会式の様子 来賓に中津市長、中津市教育長
損害保険ジャパン㈱大分支店渡辺支店長よりビデオメッセージ
中津干潟に関係する方々からの研究発表の様子
午後、シンポジウムパネリスト
シンポジウムの様子
このイベントで得られたこと
・環境省自然共生サイトの理解ができた 一般参加者100%
・中津干潟や野依新池周辺(尾無の湿地)の自然共生サイト登録による保全について
よく理解できる 一般参加者33%、 理解できる 50%と高い支持を得た
・「天然記念物」や「ラムサール条約」など公的枠組みでの保全に向かうべきか
そう思う 一般参加者83%
いずれも高い支持を得た
参加者の声
- 地道な調査活動が大きな成果となり動かすことが出来るのだと思う。知ることは大事だ。山から河口さらに海へのつながりをどう伝えていくか? 料理をしたかった(70代、会社員)
- ドローンのカブトガニやスナメリの画像が素晴らしく、これを市役所や中津市民など公共の場で流すことで市民に広く知ってもらうことは出来ないかと思いました(50代、公務員)
- ラムサール登録について頑張りましょう(70代、無職)
- 活気があるイベントでとても良いと思いました。シンポジウム序盤の説明が長かった(昼食後はきつい…)一人がしゃべりすぎるのは良くない。シンポジウムは対話が大事だと思うので。お昼ごはんが美味しかった!(30代、会社員))
- ドローンを使った調査・研究。分かりやすく確かに目視より効率的で確実だと思った(20代、学生)
イベント実施結果
- 参加者数
- 会場51名 一般参加者 17名 研究発表者等 21名 スタッフ 13名 YouTubeライブ視聴者 計82名 午前 47名 午後 35名
- アンケート回答数
- 12名 中学生以上 12名
- 参加者満足度
- 58%
- 実施してよかった点
・一般参加者やスタッフ、研究者との自然共生サイトへの共有意識が持てたこと
・研究発表意以外にポスターセッションの場で、各研究などに対して意見交換できたこと
- 実施して苦労した点
・各発表者資料整備
・YouTubeライブとZoom、音響設備のセッティング、機材調達
- 特に寄付が活きたと感じた点
・音響機材などのレンタル費用
・昼食代~中津干潟の特産など漁協女性部のふるまい
・資料印刷費、看板印刷費
- 主催・共催
主催 特定非営利活動法人水辺に遊ぶ会
共催 中津市、中津市教育委員会
特定非営利活動法人おおいたNPOデザインセンター
- 協力・後援等
協力 認定特定非営利活動法人日本NPOセンター
- 協賛
- 損害保険ジャパン株式会社