干潟博士ケン先生とゆく! 和歌の浦干潟
2017年05月13日(土)実施
レポート
南北に約40km以上の海岸線を持つ和歌山市は、エリアによって見せる顔が異なります。身近なところに意外な自然が息づいていることを体感していただく機会になったのではないかと思います。
また、先日「日本遺産」に登録された和歌浦は自然と歴史が密接に結びついている地域であることも再認識でき、この自然を次世代に引き継いでいくことの重要性も学ぶことができました。
また、先日「日本遺産」に登録された和歌浦は自然と歴史が密接に結びついている地域であることも再認識でき、この自然を次世代に引き継いでいくことの重要性も学ぶことができました。
当日のスケジュール
13:00 玉津島神社 集合
13:30 和歌の浦干潟で生き物さがし
14:30 干潟周辺の歴史たんけん
16:00 解散
実施内容
まず、会場そばの玉津島神社に参拝しました。
観光ボランティアガイドさんから、この地域はかつて6つの島が玉のように海に浮かんでいたことからこの神社が「玉津島神社」と名づけられたこと、万葉集の時代からの景勝地であったことなどが紹介されました。子どもも大人もうなずくことばかり。
神社裏の山にのぼってみて、和歌浦湾の遠景を眺めてみてその広さにびっくり!
そのあとはお待ちかねの干潟での生き物観察!
砂浜に開いた無数の穴。この奥にも生き物が潜んでいます!
県立自然博物館の学芸員さんが素手で砂を掘って生き物を探します。みんな興味津々!
生き物の同定作業をおこないました。
エビやカニ、ヤドカリなどのほか、タイの稚魚(!)、そして二枚貝に寄生する珍しい「マゴコロガイ」など、珍しい生き物が続々と見つかりました。
そして、「フィールドビンゴ」と題して、16マスのアクティビティ(「穴を見た」とか、「風の音を聞いた」「いい匂いを感じた」など)が書かれたシートを見ながら、今日経験したこと、発見したことをチェックしてビンゴをつくる、という体験をして、振り返りをしました。
この地域は関西最大級の干潟ですが、まだ図鑑にも載っていないような珍しい生き物も多いのだとか。一度は絶滅したとみられていた生き物が和歌浦で見つかった、なんていう事例も多く、貴重な生態系が観察できる場所なんだそうです。
こうした環境が少しでも長く維持できるようにみなさん協力してください、ということで今日の学習が終了しました。
みなさん、おつかれさまでした!
このイベントで得られたこと
今回は、日頃から生き物に触れ合っている小学生が複数人参加してくれましたが、子ども同士で生き物を探しながら意見交換をしている姿を見て、こうしたコミュニティが地元で形成されることへの期待を感じさせてくれました。
また、日本遺産認定を機に、万葉集の頃からの景勝地である和歌浦で紡がれてきた歴史と自然の関係を直に感じることができたことも大きな成果になったのではないかと思います。
また、日本遺産認定を機に、万葉集の頃からの景勝地である和歌浦で紡がれてきた歴史と自然の関係を直に感じることができたことも大きな成果になったのではないかと思います。
参加者の声
- いつも見ていた干潟に、どんな生物がいるのかずっと気になっていた。こんなイベントに出会えて子どもたちも大満足でした。来年も来たいです。(40代・男性)
- こんなにすごい干潟が近くにあったのを知らず、レアな生き物の事をたくさん聞けてよかったです。(40代・女性)
- 貝がらをいろいろ見つけられたことがよかった。(小学校5年生)
- つぎはもっとおおきなさかなをとりたい(幼稚園)
イベント実施結果
- 参加者数
- 44名
- アンケート回答数
- 27名
- 参加者満足度
- 88%
- 実施してよかった点
- 今回の開催直前、開催地域一帯が「日本遺産」に認定されたこともあり、当初目的に挙げていた当該地域の「歴史と自然」双方を学習する機運がますます醸成されたことはラッキーでした。
地元の参加者が多く、お住いの地域のことを振り返るきっかけにもなったのではないかと思います。 - 実施して苦労した点
- 翌日に近隣で大きなイベントが予定されていたことが後からわかり、翌日への順延が困難な状態となったなか、天気予報を元に開催の判断をおこなうタイミングが難しかったです。
- 特に寄付が活きたと感じた点
- チラシを多く制作することができ、地元小学校の小学生全員に配布することができたことで、地元からの参加者が多く見られたことが特に大きな成果となりました。