2019双眼鏡で野鳥を見てみよう!Part2 報告
レポート
当日のスケジュール
9:10 移動
9:25 観察開始
11:20 観察した野鳥の確認
11:45 終了
実施内容
まず、休暇村・紀州加太の駐車場で集合し、趣旨説明をおこないました。
本来はここからすぐに観察場所の和歌山市森林公園に向かう予定だったのですが、あいにく道路が工事通行止めだったため、自動車で迂回して観察場所に向かいました。
まずは森林公園のなかに設けられている遊水池周辺で鳥を探します。
うぐいすの鳴き声が頻繁に聞こえるなか、時折ほかの鳥の鳴き声が聞こえます。
すると、対岸にクロツグミが飛来してきました。みなさんさっそく双眼鏡片手に観察。黄色いくちばしなどの特徴をよく観察することができました。
手元のデジカメではまったく追うことができず、個体の写真は残念ながら撮影できませんでした。この場所ではこの時期、時折見られる鳥のようですが、人間のいる場所に出てくるのは20~30分に1回程度だそうで、みなさんにとっても貴重な経験となりました。
このあと、一行は山の上にあるビオトープ池に。この場所は、関西国際空港の埋め立てのための土砂採取跡地。実は、このあたりの山の表面の土は別に取っておいて、土砂採取が終わったあとに埋め戻す作業をおこなったそうです。
山の表面には様々な植物の種が埋まっていることから、埋め戻したあと急速に草木が生い茂るようになったとのこと。
今回観察できた鳥を確認すると、鳴き声だけ確認できたものも含めるとクロツグミ、サシバの幼鳥、ミサゴ(準絶滅危惧種)、ノスリ、キセキレイ、トビ、ヤマガラ、コゲラ、コマドリ(県絶滅危惧種IB)、キジなど22種類にのぼりました。
下は1歳から上は●●代まで、幅広い年齢層の方にご参加いただけました。おつかれさまでした!
このイベントで得られたこと
昨年12月に開催(http://savejapan-pj.net/sj2018/wakayama/report/_part1.html)したときとはまた異なる鳥を観察することができました。今回観察できたクロツグミは東南アジア方面で越冬し、この時期に本州に飛来してくる夏鳥で、和歌山市近辺は中継地点として一時的に生息するとみられているそうです。こうした鳥の生態を間近で観察できたことはとても大きな収穫となりました。
参加者の声
- 自然をゆっくり感じる事ができた。日々、生活に追われ、鳥を見る余裕もなかったので良かった。(40代女性)
- 近くにある自然の山・谷・池等、はじめて知ることができた。鳴き声などもスタッフの方々に丁寧な案内をしていただき、色々な鳥を見ることができた。(60代・女性)
- 身近の自然で再発見することがたくさんあった。(50代・男性)
- クロツグミを見つけることができて、落ち葉をひっくり返すところが可愛かった(小学5年生)
- キンクロハジロを自分で見つけた時がとても楽しかった。うれしかった。(小学5年生)
イベント実施結果
- 参加者数
- 32名(大人17名、子ども9名、幼児4名)
- アンケート回答数
- 20件
- 参加者満足度
- 82%
- 実施してよかった点
今回会場となった和歌山市森林公園は多くの市民が来たことはあるものの、ビオトープ池や周辺の広大な草原などはあまり知られておらず、この機会に自然に触れられる場所を知ることができたことは参加者のみなさまの満足度を高めることになったと思われます。
なお、休暇村紀州加太さまには、集合場所として駐車場を快くお貸しいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
- 実施して苦労した点
- 企画当初は山間部に入る行程も考えていましたが、昨年の台風による大雨で土砂災害があり、登山道が土砂で埋まるなどの被害があり、実現できませんでした。
また、集合場所から観察場所までを最短距離で直結する道路が災害復旧と見られる工事で通行止めとなっていたことも時間のロスを招くことになってしまいました。日程確定時にはその情報はなく、参加者のみなさまにご迷惑をおかけしました。 - 特に寄付が活きたと感じた点
第1回(http://savejapan-pj.net/sj2018/wakayama/report/_part1.html)と重複する部分もありますが、参加者分の双眼鏡を準備することができたこと、また、今回のコラボレーションをきっかけにバージョンアップされた、この地域で暮らす生き物を紹介するガイドブックをお配りすることができ、今回の観察にも使わせていただきました。
和歌山市大川地区周辺で観察できる様々な生き物をまとめた「みちくさハンドブック」。
NPO法人南海せとうちジオガーデンと和歌山県立自然博物館のみなさんで編集された初版の改訂作業にあたり、今回のプロジェクトをきっかけに連携した日本野鳥の会和歌山県支部のみなさんが野鳥のページを執筆くださり、「みちくさハンドブック プラス」となりました!
メディア掲載
- 主催・共催
- 認定NPO法人わかやまNPOセンター、日本野鳥の会和歌山県支部
- 協力・後援等
- 認定NPO法人日本NPOセンター
- 協賛
- 損害保険ジャパン日本興亜株式会社