SAVE JAPAN プロジェクト 2023-2024

レポート

里山整備~地域に点在するニワウルシを視察・駆除して外来種への理解を深めよう!~

2023年12月17日(日)実施
  • その他植物
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  • 里山

レポート

NPO環〜WAは茨城県中部の茨城町で里山保全を推進する市民団体です。
オオタカ、フクロウなどの猛禽類が飛来し、ウラシマソウやユキノシタなどの希少植物、国蝶オオムラサキが好むエノキ、ミツバチが飛び回る種々の草木花が生息する里山を、様々な団体と連携し各団体の得意とする技術を持ち寄りながら延べ面積8haを保全してきました。

 今期SAVE JAPANプロジェクトはEco-DRR(生態系を活用した防災・減災)を念頭に計画。

第1弾は「しもはじ・しもいいぬまエリア」の生態系を知り、急務である外来種駆除を実施しました。

午前中はフィールドマップと生態系解説資料を手にガイドツアーを実施。
山林分布・田畑・水域・高低差、そして陸地や水辺に多くの外来種が繁殖していることを知りました。
ニワウルシは昨年と比べ2倍~3倍の高さに、数も格段に増えており、繁殖と成長のスピードが早いことを実感しました。

午後は「ニワウルシ」の駆除作業1回目。
前期の駆除エリアとは別の土地が対象です。3年前から耕作放棄地となっていて、視覚障害のある一人暮らしの所有者からの要望で農地保全のためのニワウルシ駆除を行いました。

今回の主な作業は「ニワウルシの地上部を切り倒す」こと。

参加者の皆さんは手のこぎりを使用、声をかけあい協力して整備を進め、想定以上に広範囲に作業することができました。
手のこぎりでは太刀打ちできない太さのものはチェーンソーで伐倒。

地下茎からも繁殖する特性をもつニワウルシの駆除には根っこを取り除く必要がありますが、人力では不可能なこの作業は重機をレンタル。
チェーンソーや重機での作業はNPOメンバーが担当しました。

一日を通して
「 地域の生態系を知る → 課題と優先順位を整理する → 自分たちができることで優先度の高いものを選ぶ → 生態系保全のための整備作業を行う 」
という一連の体験をし、外来種駆除作業としても大きな成果を得ることが出来ました。

当日のスケジュール

10:00 集合・受付開始
10:20 オープニング
10:30 視察
12:00~12:00 昼食(しもはじ埴輪キャンプ場にて、アウトドアランチ♪)
13:00~15:30 整備作業開始 ※手のこぎり、仮払い機、重機を使って作業を行います。
15:40 クロージング
16:00 解散

実施内容

第1弾は、NPO環~WAが運営するキャンプ場「しもはじ埴輪キャンプ場」のフィールドを
散策しながらニワウルシの現状を視察(午前)、整備作業(午後)を行いました。

当日は、17名の参加者が集まりました!
さっそく開会式スタート。

イベントの主催のNPO環~WAの代表大和さんから1日のスケジュールを説明いただき、SAVEJAPANプロジェクトでのこれまでの活動をご紹介いただきました。

今回、整備するフィールドに生育する「ニワウルシ」。

昨年も整備作業を実施しましたが、別なエリアでの活動になりました。
※ニワウルシについては昨年のレポートをご覧ください。

NPO環~WAの理事の岩間さんがガイドとなり、保全活動に取組んでいるフィールドをご案内。
地名の由来や地形尾近くの涸沼川の特徴など解説。

途中には、しいたけ栽培スポットや昨年の里山フェスタの舞台にもなった場所をめぐり生息する植物など、丁寧に足を止めながら解説していただきました。

途中には、ニワウルシのタネを見つけ、ニワウルシのタネがひらひらと飛んでいきながら、様々な場所に育っている現状を学びました。

新たな外来種生息エリアへ

静かできれいな池に見えましたが、実は・・・そこにはオオフサモという外来種が大量に発生していました。
環境省のページでも特定外来生物として紹介されています。

オオフサモは、水路の水流を阻害してしまうなど問題にも・・・。
その他、アメリカザリガニやウシガエルなども生息されていて、数年前から涸沼川の流域に外来種が増殖しているそうです。

解説していただくと、より深く知ることができますね。
最後に、今回整備するエリアへ。

うっそうと生い茂った草木の中、とびぬけて大きな白樺のような「ニワウルシ」。
身長の2~3倍ほどの太くて長いニワウルシがたくさん。
この1年でかなり成長しているとのことでした。

視察を終えて、まずは腹ごしらえ!
現在、納屋Caféが改修工事中とのことで定番のランチボックスから森ごはんに♪
地元のお野菜がふんだんに使われた贅沢メニューでした!

・窯焼きのピザ2種
・特製ハヤシライス
・NPO環〜WAの原木椎茸や平澤農場の人参を使った副菜
・発酵常陸の糀調味料を使用した塩麹豆腐、醤油麹豆腐、発酵あんこで白玉ぜんざい
・自家製果実の酵素ドリンク

などなど麹が使われたメニューがたくさん!

納屋カフェ自家製「常陸糀」として新たな事業に取組んでいます。
特に、醬油麴豆腐、塩麴豆腐が濃厚で美味しかったです!

 食事後に、ニワウルシの駆除作業へ。

「木を倒すときは大きな声で「倒します!」と言いましょう」と大和さん。

一歩足を踏み入れると、足場が不安定な場所もあるため、二人一組でまとまりながら作業を進めます。

手のこぎりでまずは腰ぐらいの高さに切っていきます。

細いものは簡単に切れますが、太い木はなかなか切れない。

黙々と作業を進めていく参加者の皆さん。
慣れてくると作業スピードが上がっていきます。

「倒します!」という声がかかると、周りに気を付けてながら、よけるようにしますが、切れるタイミングが難しく、声をかける前に倒れてしまうことも、ケガにもつながるので、慎重に進める必要があるなと感じました。

午後のみの作業でしたが、
想定以上に広範囲に作業することができました。

作業前の整備エリア▲作業前

 

▲作業後

参加者の皆さんからも寒い中でしたが、楽しく作業ができた。
損保ジャパンの社員さんからは、ぜひ社内でも参加を呼び掛けたいとコメントをいただきました。

昨年に引き続きのニワウルシの駆除作業でしたが、周辺の生態系を学びながらニワウルシやオオフサモなどの外来種の存在を理解することができました。

作業するだけでなく、解説いただくことでより深く、里山保全の大切さを感じることができた機会となりました。

また今回整備した場所は、視覚障害のある高齢の地主さんでした。
若いころに畑作業などをされていたそうですが、ニワウルシの状況やNPO環~WAのこれまでの活動などを直接、ご説明されて、整備することになりました。

地域には、整備をしないままに残っている田畑もあります。
改めて、里山保全、整備活動の難しさも感じました。

ご参加いただいた皆さん、NPO環~WAの皆さんお疲れさまでした!!

このイベントで得られたこと

・しもはじ里山をガイド付きで視察、水域や陸地の高低差を確認しながら里山の暮らしの安全と生態系保全の重要性と当地の生態系を破壊している複数の外来種を確認した。
・知識習得と問題把握の後、対策の必要性が高い重点対策外来種ニワウルシの駆除作業を行った。

参加者の声

  • 立木の伐採はとても楽しかったです。(60代)
  • 考えているだけでは変わらない。何かしら行動できたことが良かった。知識も増えました。(10代)
  • ニワウルシ有効活用できないかなぁ。(10代)
  • 外来種の侵略がどの程度かを実体験として経験でき、良かったです。(20代)
  • 活動もかなり本格的に行えて、お料理もおいしく、楽しい時間になりました。ありがとうございました。(20代)

イベント実施結果

参加者数
17
アンケート回答数
7
参加者満足度
100%
実施してよかった点
・管理放置された山林や水辺の生態系がどのように破壊されているかを具体的に知ることができた。
・生態的特徴により根こそぎ駆除が肝要なため、1回目作業の今回は地上部伐採をメインに作業をし、駆除エリアの80%ほどの伐採ができた。
・対象地は視覚障害のある地主所有0・5haの耕作放棄地。
実施して苦労した点
・3~5mほどの高木を大量伐採したため、声の掛け合いやリスク管理に注意した。怪我無く無事に終えて安堵した。
特に寄付が活きたと感じた点
・地中に張った根を人力で引き抜くことは不可能、寄付金で重機をレンタルすることができた。