花咲く草原の夏草刈り
レポート
今回のイベントで特によかったのは以下の点です。
●作業一辺倒でなく、草原保全や山焼き、草刈りの必要性、草原の動植物の解説について十分時間を取れたこと
●保全しようとする絶滅危惧種を生でみることができたこと
●今後の担い手につながるような若い世代に参加してもらったことや、今後の若年層の増加につながるヒントが得られたこと
●繰り返し地元のローカルテレビが放映してくれたことで、地元住民の関心を高めることにつながったこと
当日のスケジュール
09:30-10:00 チェーン脱着場(集合場所)にて、参加者受付
10:00-10:30 草原を維持する意義や、山焼き・草刈りの効果、かつての草の収穫・利用方法について解説
10:30-11:30 サクラソウ自生地に移動して、植物の解説
11:00-12:00 鎌や刈払い機を使って草刈り、刈った草を集草し、搬出
13:00-14:30 午前の集草作業の続き
14:30-15:00 フサヒゲルリカミキリの観察
実施内容
現場に向かう前に、まず、重井薬用植物園園長の片岡氏より、草原を維持する意義や、山焼き・草刈りの効果、かつての草の収穫・利用方法について、過去の写真などを交えて解説が行われました。
その後、簡単に自己紹介をして現場に向かいました。今年は合計8名、そのうちなんと、県外から高校生2名が参加してくれました。
(片岡氏解説中)
(古い写真や旧村史の記録を用いて解説)
現場に移動して、引き続き、刈らずに保護するユウスゲなどの植物の解説や、山焼き+夏の草刈りによって、サクラソウが山焼きによって燃えずに数を増やしていることなどについて、片岡氏から解説がありました。
(ユウスゲの写真)
(山焼きの火が及ばずに残存するサクラソウ(5月))
そして、いよいよ草刈りです。ユウスゲを刈ったり、踏んだりしないよう、最初は慎重に、慣れてきたら徐々に作業効率を上げながら、皆さん一生懸命、汗をかきながら草刈りと集草・搬出までしていただきました。
(草刈り・集草の様子)
(集草後のサクラソウ自生地)
(フサヒゲルリカミキリの写真)
(集合写真)
なお、イベントの様子は、真庭いきいきテレビのYoutubeチャンネルにて「夏の草原保全活動」として報道されています。
タイトルのリンクから開けない場合は、以下のリンクからご覧いただけます。
このイベントで得られたこと
高校生2名が参加してくれ、ボランティア参加証明書を発行しました。
証明書の取得は高校生の進学に有利になるということがわかったため、参加者増加につなげるべく、今後のチラシ作りに生かしたいと思います。
イベント実施結果
- 実施してよかった点
- 皆さん、一生懸命作業してくださったことにより、フサヒゲルリカミキリの観察の時間をとる事が出来、結果的にユウスゲを残す形での草刈りの効果を、参加者の皆さんが実感できたことが、大変よかったと思います。
また、5月6日の「サクラソウと蒜山の春」に引き続き、市内のケーブルテレビ局により、蒜山のサクラソウの現状や蒜山自然再生協議会の活動について、市内で広く報道されました。
5月の時はサクラソウの盗掘が発生したことが報道されていたので、気にかけておられた市民の方々も多かったことが予想され、続報をお届けできたので、報道効果も高かったと思われます。 - 実施して苦労した点
参加者が9名と、想定より少なかったです。告知期間が2週間程度と短かったのが原因かもしれません。
- 特に寄付が活きたと感じた点
寄付金は事前や当日の草刈りの際に使う刈払い機の刃を購入に使わせていただきました。ありがとうございました。
メディア掲載
まにわいきいきテレビのYoutubeチャンネル「夏の草原保全活動」
- 主催・共催
- 蒜山自然再生協議会
津黒いきものふれあいの里、
重井薬用植物園 - 協力・後援等
- 特定非営利活動法人 岡山NPOセンター
- 協賛
- 損害保険ジャパン株式会社