SAVE JAPAN プロジェクト 2024-2025

レポート

春の生き物みっけ

2025年05月24日(土)実施
  • 両生類
  • 昆虫・その他

レポート

亀岡には、日本の2か所にしか生息していない絶滅危惧種「アユモドキ」という魚がいます。アユモドキは雨で増水した河原や田に産卵することで知られている魚です。
今回は、アユモドキの生息環境を支える自然・生き物にふれあうことを目的に「春の生き物見っけ!」を開催しました。

当日は朝から雨が降り、あいにくの天気でしたが20名近い参加者が集まり、野鳥観察と生き物探しを行いました。
野鳥観察会では、普段街中で見かけるカラスやスズメといった親しみのある鳥からトビ、アオサギといった鳥を観察することができました。
また、モンシロチョウや雨天ながらの虫「カタツムリ」にもたくさん出会う観察会でした。

当日のスケジュール

09:00 集合    Circular Kameoka Lab
09:10 開会    双眼鏡の使い方を学び、屋内から野鳥を観察します。
09:15 活動①開始 曽我谷川近くの草地や水田で野鳥観察・生き物探し  
09:35 活動②開始 生き物レク・紙芝居
09:50 活動③開始 保津川鳥見クラブ「野鳥神経衰弱」
11:05 活動④開始 自然と防災クイズ
11:20 解散

実施内容

今回のイベントのテーマは「生き物見っけ」。亀岡の自然豊かな川沿いを歩き、アユモドキの生態系を支える水田と草地で、春の生き物・野鳥を探してみよう!というものでした。
ただ、当日は雨が降っていたため、昨年8月にオープンした環境施設「Circular Kameoka Lab(サーキュラーかめおかラボ)」を利用し、屋内中心のイベントを行いました。
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初めに亀岡市よりご挨拶があり、その後亀岡人と自然のネットワークの仲田さんから「今日は花・鳥・虫・魚...どんな春の生き物がいるだろう?」と子どもたちに問いかけがありました。

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保津川鳥見クラブの皆さんから双眼鏡の使い方レクを受けます。今回は、大人用・子ども用それぞれ顔の大きさに合わせて本格的な双眼鏡を用意しました。
初めは、大人も子どももサイズ合わせに苦戦していましたが、すぐに慣れ「川の向こう側が大きく見える!」と盛り上がっていました。

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子どもたちは、屋根のあるテラスに出て野鳥探しに励みます。ここではトビを見ることができました。
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室内にも大きな窓があるため、野鳥観察ができます。ここからはカラスとトビが獲物を奪い合っている場面を目撃し、みんなで大盛り上がり。

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雨脚が弱まったわずかな時間で、外に出て生き物探しと野鳥観察をします。

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散策中には、亀岡で一、二を争う大きさのアオサギを見ることができました。

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施設に戻り、亀岡高校・自然科学部の学生さんがつかまえてくれた虫をみんなで観察します。
春ならではの虫「モンシロチョウ」や、葉っぱのように見える「ウスタビガ」の繭、雨だからこそ見れた、何種類ものカタツムリをみんなで観察しました。
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ちなみに、「カタツムリ」の正式名称はマイマイと言うそうです。

後半は、保津川鳥見クラブさんから「鳥」に関するレクチャーを受けました。亀岡で見られる野鳥の種類は、なんと100種類もいるそうです。素敵な野鳥ポストカードと野鳥の観察できる時期チャートを見比べながら話を伺います。
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その後、野鳥のイラストが描かれたトランプを使って「野鳥神経衰弱」を行いました。

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初めは、「似た名前」・「似た見た目」の野鳥たちに惑わされながらも、だんだんと鳥の名前と特徴を覚えていきます。
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皆真剣に取り組み、あっという間に時間が過ぎていきました。

神経衰弱後は、子度たちが気に入った野鳥を発表しました。
発表ごとに、保津川鳥見クラブの会員の方が、野鳥の鳴き声を披露してくださいました。

最後には田んぼと防災に関する紙芝居。

田んぼを残しアユモドキの生態系を守ることが、実は防災にもつながっているという深い内容でした。
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雨天ながらも多くの「虫・鳥・魚」を観察でき、また野鳥に詳しくなれる、楽しいイベントでした。

このイベントで得られたこと

あいにくの天気でしたが、たくさんの虫に出会うことができました。
また、野鳥神経衰弱でたくさんの野鳥の名前を覚えることができました。

《観察会で出会った、生き物》

・モンシロチョウ
・クチベニマイマイ
・ウスタビガ
・トビ
・アオサギ
・カラス
・スズメ    ...等

参加者の声

  • いきものをさがしたり、クイズをしたりしたのがたのしかったです。(小学5年生)
  • ライチョウをみつけたし。(小学3年生)
  • もんだいと、しんけいすいじゃくがおもしろかったです(小学2年生)
  • スズメ、カラス、とび、イタチを見つけた。(小学6年生)
  • かなり詳しい鳥のお話を伺えてとてもおもしろかったです。機会があればぜひ参加したいです。(10代 学生)

イベント実施結果

参加者数
保護者:10名
子ども:10名
スタッフ:14名
アンケート回答数
保護者等:12名
子ども:8名
参加者満足度
83%
実施してよかった点

・雨が降る中でしたが、亀岡市内で一二を争う大きさのアオサギをみんなで見ることができました。
・野鳥神経衰弱を通して、これまで鳥の名前を知らなかった子ども、保護者が1時間でたくさんの野鳥を知り、見分けることができるようになりました。

実施して苦労した点

・雨天だったため急遽プログラム変更をしなければならず、プログラム実施団体には大きな負担がかかってしましました。
・雨天用のプログラム「野鳥神経衰弱」が大盛況で、なかなか次のプログラムに移ることができず、苦労しました。

特に寄付が活きたと感じた点

・子ども用、大人用それぞれの体格にあった本格的な双眼鏡を使用し、鳥を観察することができました。
・豊かな自然に囲まれた「Circular Kameoka Lab」を活用し、屋内から野鳥観察をしたり、イベントを行うことができました。

メディア掲載

2025年5月25日(日) 京都新聞 

京都府亀岡市の保津川沿いで「生き物観察会」親子で豊かな生態系を体感

主催・共催

共催 NPO法人亀岡人と自然のネットワーク
共催 NPO法人きょうとNPOセンター

協力・後援等

協力 亀岡市
協力 保津川鳥見クラブ
協力 亀岡高校・自然科学部

協賛
損害保険ジャパン株式会社